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感覚にトラブルのある子どもと一緒に遊びたい!

フリーのお絵描き作業療法士のいしもとです。
今年度の事業で、
保育所等訪問事業(保育所に出向いていく)
作業療法の個別支援(センターに来てもらって個別で見る)
両方でO市役所の依頼を受けて活動してきました。

それも今年度でおしまい…
支援センターの遊具のあるお部屋が
療育のお部屋に変更になり、
作業療法士の個別支援がなくなります…。

毎回、
ブランコに乗ったり、ハンモックを揺らしたり
巧技台を高く上げたり、輪投げを使ったり
個別で、色んな子どもさんと遊んできました。

彼らの感性や
遊び方はとてもユニークで、
毎回、
「そうきたかーーー!」と感心させられます。

ブランコに乗るためには、色々な感覚が必要になります。
視覚、聴覚、触覚というのは、みなさんもよくご存知の感覚だけど、

その他に、めちゃくちゃ大事なのは
●前庭感覚(揺れや加速度を感じる、バランスの感覚)
●固有感覚(身体を支える力の入れ具合や調整をする感覚)

子どもの作業療法士は、
この5つの感覚をとてもとても大事に扱います。

今日の子どもさんは、4歳児。
1年間毎月診てきました。
それも、今月で終り、、、
生活が少し変わってきたかな、という緩やかさでしたが、
加配の先生にも恵まれて、
徐々に積み上げて成長しています。

4月当初は
ヨダレの量も多く、離乳食が始められず、
食事は、哺乳瓶でミルクを飲んでいました。
粒のあるものを受け入れられず、口から出しちゃう。
トイレや着替えは100%介助。
発言はなく、嫌な時だけ、アーー!と言ってのけぞる。

➡ 触覚的な敏感さ、アトピーからくる不快さ
  揺れやバランスのとりにくさ
  筋肉の張りの低さ

こだわりの強さや生活の変化の受け入れにくさもありました。

でも、1年経って、
園でマンツーマンで接してくれて
ようやく、アイコンタクト、欲しいのジェスチャー、
目的的な活動量が増えて、注意の持続が見えてきたころ。

今日何て、もう可愛くて仕方ありません(*'▽')
(↑愛情乗り移り)
彼が『成長したい!楽しみたい!』という
内的な欲求がとっても色濃く出してくれている事に
感激しながら1時間過ごしました。

あんなに、ごねて パニックを起こしていたのに
もう、
要求されることを何でもしてあげたくなっちゃいます(笑)


彼らは
一般的に、発達障害と言われますが
「感覚の(受け止め方の)トラブル」と言った方が
しっくりくるかもしれません。

個別支援が終了後のフォローは

このまま個別が終わってしまうと、おそらく
療育との接点が切れ、
保育所だけでは、難しい子どもとして扱われてしまう。
特性を見極める視点がなくなる事もあります。
(保育士さんの力量にもよるんだけど)

次年度、
他の先生に引き継がれても
積み上げが難しい彼。

来年度の加配も決まっていません。
それが、なんとも悲しく切ない実情です。

私の役割は
新しい先生に出来るだけ、簡単に、
子どもの個性を説明し、出来る事を伝える事

先生を尊重し、
一緒にやっていく覚悟をする事しかできません。

他の子どもたちも
個別支援が切れます。

同時に
私の現場でのOTとしての治療(療育)も終わります。

…私の勘が鈍り、
臨機応変に考える癖が
途切れてしまうような気がしてならない、、、。

…どこかで、療育現場で遊具に乗りたい!

私自身を錆びさせないためでもあるけど
どこかで、個別で、支援が出来るところがないか、
切望している、年度末です。

来年度、どこかで、
子どもたちと、一緒に活動出来る機会が、少しでもありますように!!!

これが、年度末の私の願いです。

(写真は当事者の彼ではありません(*'▽'))


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