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『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』要点解説・感想文

推し本スコア★★★★★

ロジカルよりも感覚派な私にとって、
とても勇気づけられる本でした。

ざっくり内容をいうと、世の中には
・理性⇔感性
・論理⇔直感
がありますが、理性や論理だけでは
みんな出す正解が同じになって、
「正解がコモディティ化する」
差別化もむずかしくなる。
だから感性・直感を磨くことが重要、
という話です。

経営は、
「アート×サイエンス×クラフト」
つまり
わくわくするビジョン×裏づけ×経験
で成り立ってます。
この3つの中で、どれが強いか分かりますか?

データによる裏づけや、過去の経験は、
言語化できるし再現性があるので、
アカウンタビリティ(=批判力)が強い。

数字が言っているから、過去の経験からこうだから、
判断する際によく聞くことだと思います。
しかし、サイエンスとクラフトで導き出せる正解は、
誰にでも真似でき、やり方さえ知っていれば
導き出せる。行き着く先はレッドオーシャン。

逆に感性や直感型のアートは、言葉で説明できないから、批判力=アカウンタビリティこそ
弱いが、簡単には真似できない。

だからこそ、この先差別化をするためには、
どうしても感性や直感という、
アートが必要になるんです。

力の差があるからこそ、
3つを横並びにするのではなく、
アートの側近として、サイエンスとクラフトを置く。
優先順位を意識的につくる必要があります。

では、アートを重視して、
わくわくするビジョンを掲げよう!となったとき。
どんなビジョンを掲げればいいか迷いますよね。
そんなときは以下を確認するといいそうです。

ビジョン=
①多くの人を共感させるもの
②耳にした人をワクワクさせ、 自分も参加したいと思わせるもの
③真・善・美が含まれているもの

つまり、前比200%!シェア○%!などという、
「命令」ではないということです。

そして、ビジョンでよくイノベーションという
言葉が使われますが、重要なのは、
「イノベーションの先に何を追求するか」。
イノベーションが重要だということは、
もうみんな言ってます。
つまり、もう競争の鍵ではないということです。
そしてテクノロジーやデザインのイノベーションは
競合もすぐにコピーができます。

イノベーションすべきは、コピーできない
世界観+ストーリーです。

とはいえデザインがどうでもいい、
なんてことはありません。

デザインを考える上で重要なのは、
顧客に好まれるデザインではなく、
顧客を魅了するデザインにする、ということ。
顧客調査で選ばれたデザインを鵜呑みにして
そのまま商品化したものの、意外と売れなかった、
なんてことがあるのは顧客を魅了できてないからです。

また説明が必要なデザインは、
人を感動させられません。
ひと目見て、魅了されるようなデザインを作り出すことが求められていきます。

世界観・ストーリー・魅了するデザイン…
どうやったらこれが作れるようになるのか?
というと、
まずは狭い世間(ある会社)の常識は、
他の世界(会社)の非常識であることを見抜けるようになること。
そして異文化体験をすること。
経験を相対化できる知性や教養を持ち、
清濁併せ飲むバランス感覚を持つこと。

詩を読んでメタファーを知ったり、
哲学書や文学を読んだり、アートに触れることも
効果的です。

美意識の欠如≒極端なシステム志向
新興宗教やコンサル企業・ベンチャー企業に、
こういう傾向が強いです。

極端なシステム志向は、
最初こそいいかもしれませんが、
グレーゾーンでも利益になるなら進むなど、
間違った方向に進んでいても気づけない、
という危うさがあります。

・正解のコモディティ化
・自己実現欲求市場の登場
・システム変化にルール整備が追いつかない
という現代に必要とされるのは、
「美意識」なのです。

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