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アルバ・セラというVアーティスト

アルバ・セラとは

ソニー・ミュージックレーベルズが手掛けるVTuberプロジェクト「VERSEn(読み:ヴァース)」に所属しているタレントらしい。
2022年8月10日に「Ego」という初のオリジナルEPを出した。そして今年2月7日に初のフルアルバム「幽」を出している。
その話を配信でもしていて、彼女は配信者系Vtuber兼アーティストみたいな立ち位置なんだと思う、多分。


知ったきっかけ

このアーティストを知ったきっかけだが、「名前のない怪物」やカバネリのOPを手がけた有名アーティスト「EGOIST」をiTunesで検索した所EPの「エゴイスト」という曲が候補に出てきて、何となく聴いた。

心地いいタイプの電子音に尖ったロック調、そこにボーカルの力強く叫ぶように歌う声が良くて興味が湧いた。
「エゴイスト」も含め、EPはアニメのOPのような壮大さと暗い世界で前を向いて進む、的なテーマを感じさせる。ボカロっぽい面も強い。作詞作曲者は曲によって割とバラバラである。
ちなみに1曲目の「Bloom」は、3年前Adoに曲を提供していた【南雲ゆうき】というトラックメイカー。

この曲は前から知っていたけど、こちらもオススメです。

キャラクターコンセプトも作詞作曲者選びも含めて、「花譜・理芽」の系統によく似ている。こういったVtuber×アーティストのスタイルは増えていくのかもしれない。顔出しをしないアーティストなら何年も前からゴロゴロネットに居たけど、2次元配信者として活動しながらボーカルを務めるアーティストというのは斬新で面白い。大変そうだとも思う。

本題 フルアルバムの良さ

正直Vtuberとしてのアルバ・セラにそこまで興味は無いので、今回はアーティストとしてのアルバ・セラのみに触れる。2月の頭くらいにアルバ・セラを見つけたのでこのアルバムを少し楽しみに待っていた。 2年前のEPも素晴らしいのだが、先程書いた4日前のフルアルバム「幽」が死ぬほど良い。

既に出した曲が多めだが初公開の曲は4つ。
・1 メシア
・4 指切り
・8 Aphrodite
・10 フロンティア

この4曲を掘り下げる。

メシア

作詞作曲はバンドをしながらもトラックメイカー、ボカロPとして活動している「ゆよゆっぺ」。

この曲はヘビメタとハードコアっぽさを含めたダークな雰囲気がメインだが、最近流行りの途中でトラップのような曲調も入ってて、聴いてて楽しい。六兆年と一夜物語で有名なボカロP「kemu」のスタイルと少し似ている気がする。
アルバ・セラは他曲と比べて太い声で、例えるなら女王のように歌っているように感じられた。1番目の曲でアルバム内でも再生がトップ、YouTubeでも最初に公開されているので今回のアルバムの看板はこの曲なのだろう。好き。

指切り

現在YouTubeに公開されているのはメシアのこの指切りの2つである。作詞作曲は「Rockwell」というシンガーソングライター。DECO*27の数十曲の編曲をしており、YOASOBIの複数曲にギターソロ、アレンジとして参加している。この情報だけで万能アーティストであることが分かる。

最初は音ゲー曲のようなセリフ的なポエムで始まり、「wotaku」というボカロPの曲でよく聴くレトロな洋館のホラーbgmみたいな楽器が流れてサビへ行く。やかましい雰囲気を感じさせないのに疾走感があり、アガる。この曲でも2番でトラップラップ的な転調にシンセの追加がされ、移り変わりが激しくなっている。それでもラスサビではライブならコールがしやすいような3回繰り返しのメロディがあってしっかり纏まりを保っている。

Aphrodite

この曲は非常に長い間ボカロのシーンに残り続けている「鬱P」が作詞作曲をしている。正直あまり聴いたことがなく、癖が強い鋭いロック系の曲が多い、印象しかなった。

ドラムの激しいロックから始まり、唐突に真逆のkpopのラップパートのようなトラップビートにアルバ・セラがかわいい系のラップで乗せる。この2つが交差され、サビで上手く聞き心地のいいロックに戻る。この2曲を上手く繋げて1つにしたような曲調が好きすぎて感動した。特にトラップの部分の「どうなってんだ〜」のメロディがとてもキャッチーで耳に残る。ダークで力強い声のロックと、トラップラップ的なメロディで本来反するかっこよさとかわいさが共存してて凄い。めちゃくちゃ海外受けしそうな曲だなと思った。このアルバムで一番好き。

フロンティア

こちらは「ノイ」という少しマイナーなボカロPが作詞作曲をしている。調べたら数ヶ月前にいいと思ってプレイリストに入れたボカロの作曲者で驚いた。この人のオススメ曲

この曲はかなりアップテンポでtheボカロ曲感がある。とにかく音数の多いキーボード。一昔前のボカロが好きな人が好きな曲調だと思った。サビは今までの曲に比べたら爽やかで軽やかな印象がある。2番のベースが綺麗。

まとめ

今回新しく収録した曲達は「ダークなロック」を意識して入れている気がする。あと転調が多い。基本的に緩急がだいぶあって気持ちよくなれる。

アルバ・セラは不快にならない、芯のある歌声をしていて意外とオールマイティなのかなと思った。ラップやセリフ的な部分も良い。綺麗系にあたるけど、かわいい系の歌でも合うと思った。Adoの活躍もあり、こういう太くて圧のあるかっこいい女性ボーカルの時代が来るのかもしれない。
曲、ボーカル含め自分の好みで見つけられて良かったと思った。有名になって欲しいです。みんなも聴いて欲しいです。終わり


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