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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2022年9月の記事一覧

裏切り

我々の使う言葉の中には、良くも悪くも取れるものがしばしばある。よくあるのが、カタカナ表記による印象操作だ。
例えば、レトロという言葉。この言葉を聞いてどう思うだろうか?古き良き、セピア色の思い出が浮かぶかもしれないが、古いということに過ぎない。ネット用語っぽく言うのであれば、懐古厨である。
リーズナブルという言葉だってそうである。本来は、提供されるサービスに対して適正な価格、という意味だそうだが、

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無双

ゲームというのは日々進化している。
昔のゲームと言えば、人は棒人間だったし、ボールはどんな競技だろうと黒丸ひとつ。
しかし、その時代に青春をすごしたものにとってはそれですら新鮮であり、あまりにも画期的すぎた。
それが少しずつ進化を重ねていき、ただの棒人間がちゃんとした人らしくなり、色が着き、3Dになり、今や実写なのではないかと思うほどのゲームが生まれた。しまいには、ゴーグルひとつでまるでゲームの中

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カルシウム

最近のこの国は、四季と言うよりも二季と呼べるくらいに二極化しているように思える。
つい最近まで日が暮れても、いや夜中になっても寝苦しいほど暑かったかと思えば、途端に寒くなってくる。
昔は秋なる季節があって、木々についた葉が赤や黄など、心の中まで暖かくなるような色づき方をしていたというが、最近はなかなかそんな機会も少なくなってきた。
「今日は本当寒いな。」
勇樹は少しぶるっと震えながらそういった。

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スピーカー

もうお昼前だと言うのにからっ風の冷たさが体に染み入る。気づけばもう秋と言うにも随分寒い季節になってきた。
冬の訪れに耳を傾けながら、陽乃は緊張した面持ちで、待ち人が来たるのを今か今かと待ち侘びていた。
予定より30分ほど早くついてしまった陽乃は、こんな寒い季節にもかかわらず、決して相手を待たせては行けまいと近くの商業施設に入ることも無く、ただひたすらに外で待ち続けていた。
さすがに棒立ちでは寒すぎ

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