子育て》まっさらなおさら
「今月、一番きれいなお皿です!」
次女の就職祝いで訪れた、行きつけのレストラン”vis ma vie”で、シェフの奥様が目を細めながらお皿をさげる。
言われてみれば、家族6枚のお皿はすべてピカピカ。ソースの1滴も残っていない。あたかも料理を盛られるのを待っているようだ。
きれいにパンですくって、最後まで味わい尽くしている。
「料理とパンが美味しかったからですよ」と返す言葉もはずむ。
そういえば、山梨の蕎麦屋”ICHI”さんでも
「こんなにきれいに食べていただく方はいません。ありがとう」
と感謝されたことがある。
我が家のこぶた達は、出されたものを食べつくす。
こぶた達も、小さい頃はよく食べ残してた。
けれども、もったいない精神が昭和レベルのおおかみとママぶた。こぶた達が残したものは、ふたりで食べつくした。
それを見て育ったこぶた達は、いまでは皿以外は食べつくすようになった。これなら中国でも生きていける。
こぶた達が小さかったころ、残さず食べることを無理強いしなくて良かったと安堵する。
強制しなくても、学ぶべきところは学んでいた。学んでいれば、成長とともにできるようになる。
シンプルに言えば、「親の背を見て子は育つ」ということなんだろう。
こどもは、放っておいても勝手に学ぶ。
大切なのは、こどもの行いに対する結果を、しっかりと見せることだ。
こぶた達は、食べ物を残すと、おおかみとママぶたが頑張って食すのを見ていた。
おおかみやママぶたが、意地になって皿をまっさらにするのは、どうしてだろうと考えていたかも知れない。
ついでに、ママぶたが肥えていくのも見えてたカモ。
大きくなったこぶた達。もう少し視野を広げて、食品ロスなどに思いを馳せていると嬉しい。
小さかったこぶた達に、お皿をきれいにすることを強制していたら、食事そのものを嫌いになっていたカモ。
いま、こぶた達は毎日たのしそうに食卓についている。
そしてレストランで褒められるこぶた達を見て、残った料理を頬張ってきて良かったと、そう思う。
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