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心の安全基地 《学校カウンセラー》

小学生の子がいる人に、ぜひ勧めたい心の安全基地がある。

〇学校カウンセラーとは

詳しくは、文科省のサイトを見てもらうと良いと思う。

知ってるけど、相談するほどじゃないと思ってるかもしれないけど、そんなことない。

先月と今月で二度、子のことを相談したけれど、話して、心を整理してもらって、子への対応を一緒に考えてもらった。

連れ合いと二人で悩んで、苦しんでいるときは、私たちの考えていることが世界から隔てられ、どんどん内に閉じ込められていく感じで、孤立して悲しかった。

コミュニティー食堂の運営に関わっていたとき、活動している方たちが口を揃えて言っていたことを思い出した。
「本当に支援を必要としている人に、なかなかたどりつけない」
今、それを支援される側の人として感じている。
私は、傷ついている。そういう状態は、人を内に閉じこもらせると思う。

学校カウンセラーは、そういう状態の私たちを、そこから無理やり引っ張り出すわけでもなく、受け止めて、私たちをまた世界に接続してくれた。

と、まあ、学校カウンセラーに相談するのは、そういう感覚である。


〇私の相談の話

ちょっと私自身の話をする。

1.経緯

     
相談するに至った経緯は、近所の保護者から、登下校中の子の素行(人んちの柵にのぼって怒られて逃げるとか、友だちに手を出すとか)を長文LINEで指摘されたことからだった。
子は、ちょっと共感性が低い。かつ、言葉で説明するのが苦手で、思い通りにならないとすぐ癇癪をおこす。
私と連れ合いは、子の発達の遅れを疑い、まずは学校で相談しようということで、カウンセラーの先生と話すことになった。
他にも、登下校は付き添うことにしたり、療育センターのソーシャルワーカーとも話にいったり、子が好きなゲームを通して子と向き合う時間を増やしたり、私たちは親として対処できることは全部やった。
このひと月は、そういう風に過ぎていった。

2.結論:子を受け止めれてなかった


そういう中で気づいたのは、私自身の問題だった。
これまで自分なりに、子のためを思って教育してきたつもりだったが、私は子をちゃんと受け止められていなかった。
そもそも、自分自身を受け止められていなかった。私の子育ては、子を育て上げる責任に押しつぶされそうな、自分を殺した我慢の連続だった。
気づいたことで、子との関係は一気に良くなったと感じている。
私にとって、子は教育しなければならない責任の塊ではなく、ただの可愛い子に戻った。

3.親の心の問題が与える子への影響に気づいた


が、子との関係が改善したからといって、周囲との隔たりは解消しない。
私は、まだご近所から責められたことに傷つき、怯えていた。
距離をおくのが簡単だったら、これほど怖がらないで済んだと思うが、そういう相手に限って、いつも登下校中、絶対に会ってしまうところで子どもたちを待っている。

二度目の相談で、私は自分のそういう気持ちを話した。
そして、私の気持ちも受け止めてもらえたと感じている。
振り返ると、カウンセラーの先生は具体的な解決法など一つも教えてくれないのだが、それでも私の中には問題が解決に向かうという希望が湧いている。                                                    

私は、ご近所を気にして、子と友だちとの摩擦に過敏になりすぎていた。その結果、子を真正面から叱りがちなのだが、子にしてみれば友だちに何もしていないのに何故か怒られるという感覚なのである。だから、自分の行いを反省することはできないし、親への不信感も増すだけだった。
子の中で起きている現実は、客観的現実とは違うことが多い。だから、それを踏まえて子と向き合わなければならなかったのだ。
カウンセラーの先生の話で、そういう子の状態がよく理解できた。

でも、そのときの私自身が、コップの水があふれるギリギリの辛い状態だったら、やっぱり怒鳴りつけてしまうと思う。

4.私の心がギリギリだった


私は、下の子がまだ小さいので、自分の時間がほぼない。一日は家事と育児で埋め尽くされている。大好きな小説を読む時間も書く時間もない。今は連れ合いが休職中で一緒にやってくれるからゆとりがあるが、連れの復帰後はまたギリギリの生活が待っている。
上の子のとき、一時預かりやファミリーサポートの利用をしたこともあったが、子が送りのときも迎えのときも泣いているのに耐えられなかったのと、忙しい家事の合間に手続きする煩わしさに、ずっと利用を断念してきた。
でも、今は利用しようと思っており、手続きを始めている。

カウンセラーの先生は、そういう私の状態も傾聴してくれた。そして、子が親と離れるとき、実はそれほど深刻に泣いているのではないことを優しく説明してくれて、私の心を和らげてくれた。

〇子のことも、親のことも相談できる

学校にカウンセラーがいるのは、子どもたちを守るためだけれど、そのためには親も守られていなければならない。

私は、子の失敗により、親として周囲から責められることに怯えていた。でも、学校カウンセラーの先生に話せたことで、ちゃんと私自身が守られる体制が整っていることを感じられた。

もちろん、カウンセラーに相談した後は、私自身が子と向き合わなければならないわけだが、ちゃんとその力が湧いてきた。

大事なのは、自分で気づいて、こうしようという道筋を決められたことなのだと思う。

〇最後に

心の安全基地、誰にでも、必ず、どこかにあります。
だから、辛くても誰にも諦めないでほしい。

noteとか、SNSの良いところは、誰かと直接つながらなくても、見ているだけで、救いに出合えることがあるところだと思う。
弱っていると、風に吹かれただけでも辛いことがある。
何もしなくても大丈夫。
ただ、ちょっと、指先でスクロールしてほしい。
そのとき、良い言葉を探すようにだけ注意してほしい。

誰もが受け止められる、そんな世界を、私は夢見ている。




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