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The Beatles 全曲解説 Vol.64 〜Eight Days A Week

「あざとくて何が悪いの?」→結果失神者続出 “Eight Days A Week”

『Beatles For Sale』8曲目(B面1曲目)。
ジョンとポールの共作で、リードボーカルも二人が務めます。

タイトルは “A Hard Day’s Night” と同じく、ふとした瞬間に「週に8日も仕事だぜ!」とぼやいたリンゴのセリフがもとになっています。
リンゴのユーモアセンスは、エッジの効いた他の三人に比べると、非常に耳に入りやすくて親しみやすいですね。
※他に「ポールの運転手のセリフ」だとする説もあるそうですが、真偽はわかりません。

多忙なツアーの合間をぬって制作された本アルバムにあって、この曲は特に時間をかけてレコーディングされた楽曲です。

公式からはアウトテイクも発表されていますが、聴き比べると興味深いです。

イントロに「♪Ooo〜」とコーラスを入れるアレンジや、キメの「♪Eight days a week〜」のメロディが少し違っていたりと、細かな部分まで修正を加えていきながら、完成させていったということがよく解ります。

最終バージョンは、ご存知フェードインで始まるイントロ
アルバムの後半パートを、ワクワクした高揚感で幕開けてくれます。
レコードではB面の1曲目であることも手伝い、シリアスで悲観的だった “No Reply” と対をなすような演出が素敵です。

もはやお馴染みのジョン&ポールのデュエットですが、この曲での二人は、なんだかポップで甘い歌い方を意識しているように聴こえます。
「明るい」とはまた違う、「あざとい」んですよね(笑)。

特に三度目のサビ「♪Hold me, Love me, Hold me, Love me」に入る直前、ジョンが「♪Oooh, Hahan〜」とアドリブを入れてますね。
これでどれだけのビートルマニアたちが天に召されたのでしょう。
甘え上手やわ〜腹立つわ〜(笑)。

そんな “Eight Days A Week” は公式からMVも上がっていますが、実際に観客の女の子たちが失神している様子がいくつも映し出されています。
まるで狂気のような台風の中を歩みながら、新しい音楽に挑戦し続けた4人だったのですね。

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