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ぼやぼやとひとりごと

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2023年12月の記事一覧

母の大晦日は長い_100日後にZINEをつくる、69日目

10時起床。 昨日のデジャブのように11時に家族の朝昼ごはん。 日本海側の冬らしく、雲の多い空だけど気温12度で暖かい。家中の窓を開けて掃除機かけ。 洗濯機のスイッチを押して、いざ大みそかの買い出しへ。 一軒目、のスーパーへ。おせち用の栗、伊達巻、かまぼこ、数の子、お餅。「どっちかひとつ」を封印された人たちが強気で選ぶ大量のお菓子。スーパーのかご4つと引き換えにヘビのように長いレシートを財布に入れて、生鮮品目的の二軒目のスーパーへ。 牛カルビ1kg!クラシタ600g!カイ

トイレがあってよかった_100日後にZINEをつくる、68日目

今朝7時にトイレに行きたくて目が覚める。 布団に戻り、「せっかく目が覚めたし起きようかなあ」と思っていたらチャイムが鳴る。こんな時間に誰よ、と思って時計を見たら10時半。 ついにタイムワープの能力を習得したらしい。 腹が減って死にそうだと騒ぐ猫と夫にご飯の準備をしていたら、ぐーぐー寝ていた子どもたちもぞろぞろ起きてくる。冬はみんなよく眠る。 「大みそかの主婦は1日中ずっと忙しいので、今日で大学の課題を全部終わらせたい。だから母のことは放っておくように。」と家族に宣言。

「いつもとちがう」に適応するストレス_100日後にZINEをつくる、64日目

鋼の胃をもつわたしが、胃がいたい。キリキリシクシク痛くて、自然とからだが「く」の字に曲がる。視界に入る人もれなく全員にケンカを売りたい。全方位が敵に感じる時、苛々の原因は自分の中にあるとわかっている。苛々しながら淹れるコーヒーはなんで酸っぱくなるんだろうか、と考えてまた苛々する。 先週末から子どもたちは冬休みに入り、部活だの、遊びだの、塾だの、いつもよりみんなバラバラの行動となる。この、家族一人ひとりの予定を把握し、出発と帰宅に合わせて家事の段取りを組む、このマネージャー的

犬も喰わない復讐_100日後にZINEをつくる、65日目

小学生の頃のわたしは非常に強いくせ毛で、仲良しの子から「くるくるー!」といじられていた。わたしも耳が大きいその女の子を「ダンボ!」と呼んでからかっていた。よくある親しい間柄の軽口。 しかし、当時のわたしは自分が肥満児であることや、顔面のコンプレックスがねじくれて被害者妄想に陥り、彼女にくるくるくるくる言われることが我慢ならなくなっていた。なんだか、頭がパーみたいだし。 彼女はずんぐりむっくりのわたしと違って、すらっとしていて歌も上手く、なんでもそつなくこなす。自分のコンプレ

言葉の責任を放棄する_100日後にZINEをつくる、66日目

哲学対話が苦手だった。 苦手とは少し違うかもしれない。自分の中で「どう楽しめばいいのか」を微妙に掴み損ねていたため、安心できる参加者とでなきゃ楽しむことができないでいた。 しかし、それが本当に『哲学対話』なのだろうかという疑問がガムのようにひっついていたため、「哲学対話は楽しいよ!」と堂々と言えない自分であった。 「哲学対話とは」について調べてみると、一緒にいる・対話する・相互に学びを得る、というキーワードが出てくる。 対話ができることや、深く考えるための大前提として「安

頭も心もうごかない日_100日後にZINEをつくる、67日目

仕事を納めてなんだか気が抜けてしまい、全く頭を使わずに1日が終わる。自分が思っていたよりも割と心の疲労が堆積していた。 とりあえず昨日まででやるべきことは終えたから、今はなんにも、頭も心も動かしたくない充電モード。 なので今日は公衆電話からの電話にも出ない。 午前中に子どもと一緒にTikTokを見ていたら、1時間があっという間に消えてびっくりした。頭を使いたくないときにTikTokは楽しすぎる。 「詐欺メイク」といわれる達人の技の動画を見た息子がえらいびっくりしていて笑う。

恥をかく勇気_100日後にZINEをつくる、61日目

昨日、恥について考えていた。 その人が恥ずかしいと感じる行為は、その人の生きている世界のタブーを侵す行為だ、と。 誰も恥ずかしい思いなどしたくはない。 「恥をかくことをさほど恐れず行動する人」と「恥をかく可能性のある行動を避けようとする人」は、それぞれ一体なにを得ているんだろう。 「若いうちにたくさん失敗して恥をかいておいた方がいい」「歳を重ねると恥をかくことが怖くなるから」「恥じらいを忘れた女がオバサンになり、恥をかくのを恐れる男がオジサンになる」なんて言葉も見つけた。

恥とはなんなのだ_100日後にZINEをつくる、60日目

さむいさむい雪の朝、家族がみんな家を出る。 朝の家事を片付けてぼちぼち仕事を始める午前中のひとり時間がだいすき。 コーヒーを飲んで生き返る。 先週、夜中に酔っぱらって帰宅した夫が、髭剃りシェーバーで右の眉の一部を剃り落とした。お風呂後に自分の顔を鏡で見て、急に「眉毛を整えなくては」という衝動にかられたらしい。 次の朝、言われるまで気づかなかった(そもそも普段夫の顔に注目していない)わたしは「誰も気づかないよ」となぐさめる。しかし彼は「これがバレたら俺の人生はおしまいだ!」と

1時間12分の夕食作り実況_100日後にZINEをつくる、59日目

17:48。 ノープランで台所に立つ。 とりあえず炊飯器に米をセット。7合。 冷蔵庫内の早めに使いたい食材を出す。 解凍した胸肉、豚バラ、たまねぎ、ニンジン、じゃがいも、糸こん。 寒い日はみんな腹ペコだから、がっつり食べられるものをつくろう。 使う分の豚バラを切って、こんがり焼いてる間にじゃがたまにんじんを切る。糸こんもキッチンバサミでちょきちょき。 豚バラに焦がさない程度の焼き色がついたら、野菜どばーん!純米酒どぼどぼ、砂糖、塩入れて火にかける。 アルコールが飛んだ

つかれているときに_100日後にZINEをつくる、55日目

朝早くから外出して、子どもの部活の大会で一日過ごしてへとへと。 会場にいるお母さんたちと、たわいもない話という名の情報交換をしたり。子どもたちのことを気にしたり、記録をとったり、写真を撮って部活内のママたちへシェアしたり、案外全身をつかう日だった。 1度くらいは子どもの部活に貢献しなよ、と促されてしぶしぶ送迎と観覧を引き受けた夫は、午前中は「眠い」午後は「疲れた」を連呼。 いつもの『誰か俺をケアして』モードにはいる。 妻は朝ごはんの準備で1番早起きして、会場では夫にかまわ

得意と好きのちがい_100日後にZINEをつくる、56日目

空っぽのあたまで鍵盤に指をおき、1音を鳴らす。 最初の1音が響いた瞬間に指が勝手にうごきだす。 音楽が流れる。 頭ではなく、からだが音楽を奏でる。 もしくは、 真っ白なカンバスの前にまっさらな自分で立つ。 色に毛先をのせて絵筆を振る。 こころが色や形に変わっていく。 からだが色彩を描く。 もしくは、 カーソルが点滅するPCの前で、なにもない自分で座っている。 ぽとん、と言葉をひとつ画面に落とす。 リトマス紙に落ちた水滴が色を変えていくように、指がキーの上を動く。

本当の自己はどこにいる?_100日後にZINEをつくる、52日目

くっっっそいそがしい!! この台詞を先週からずっと頭の中でエンドレス再生している。 定期的に口から出てしまっている可能性は低くない。 余裕がないときほど人間は本性が出る。 だから今みたく「余裕」と無縁で毎日生きている最近のわたしは、毎日本当の自分として生きている。 「これ終えたら洗濯物の仕分けして、お風呂掃除して、子どもを寝かせる前の20分で課題進めるためにPC開けるかな・・・」と考えながら夕飯の食器洗いをしている時に息子が来る。 「まま!いっしょにゲームやってくださ

利己と利他、どちらがよりしあわせか_100日後にZINEをつくる、51日目

気のおけない友人と「結局、嫌われる勇気を発動して自分の幸福を追求することが一番幸せになれるのかもね」という話をしていた。 しかし自分にとって大切な存在ができたときに「自分だけが幸福を追求すること」は果たして幸せなんだろうか。という問いを抱えたまま夜の家事タイムに突入。 食器を洗いながらぼやぼや長女に尋ねてみる。 ねえねえ、「自分の幸せを100にすることに集中する家族」と「みんなが妥協したり譲歩しあって50の幸せを保つ家族」どっちが幸せ? うーん、と悩んだのち彼女の答え

ふつうのつながり_100日後にZINEをつくる、50日目

午前中から立て続けに2本打ち合わせが入り、気がつけば腹ペコで午後になっている。 合間に精神科の公衆電話から電話が入る。 こんなやりとりを何回くりかえしているだろうか。 絶望の淵にたっている人をすくい上げることなんて、誰にもできないことを日々痛感する。その人が、自分で這い上がってくるのをまわりは待つことしかできない。 明日急に駆け上がってくるかもしれないし、一生淵にたたずんでるかもしれない。 それをただ一緒に待つしかできない。 身近な人が突然絶望の穴に落ちてしまったと