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主体的であれば、「やりたいこと」じゃなくていい

いわゆる「ガクチカ」を用意するにあたって、自分は何がしたいかな、と思いを巡らせてみたことがあるだろう。
インターンに行かなきゃいけないのかな、と思いつつ、興味のある業界なんてないからどこにいけばいいかわからない。ジムに通ったり、趣味に打ち込んだり、資格取得を目指したりしてみても、結局一人だと続かなかったりする。続いたとしても、なんだか惰性で続けてしまっているような気がして、就活で語れるものかと不安になる。

そうして「やりたいこと」を見失ってしまいそうなあなたに、今日は違った視点で「ガクチカ」を見つめてみようと思う。

「力を入れた」は結果論に過ぎない

そろそろ就活を終える先輩方が出てくる中で、機会があって少しお話しすることができた。そこで「ガクチカ」で語ったことを聞けたのだが、意外とその多くは「当初からやりたかったこと」ではないことであった。

たまたま入ったアルバイト先でバイトリーダーになりそれに打ち込んだ、適当に選んだゼミでなんとなく頑張ったら語れる成果が出せた、誰かから任された仕事が面白くて打ち込めた、そんなようなエピソードが思いのほか出てきたのだ。
かくいう私も、去年お世話になったインターンは、部内の先輩から紹介されたとこと、なんとなくインターンの求人サイトに登録したらスカウトが来たとこである。初めは胡散臭さに身構えもしたが、嫌だったら辞めればいい、の精神で飛び込んだ一年だった。他にも委員会の仕事も元は引き受けたもので、小さな仕事をこなしていくうちにもっと大きな仕事に挑戦してみたいと思えるようになったのだ。

そう、つまり「学生時代に力を入れたこと」とは、初めから意図して努力したものである必要はなく、結果的に面接の時期になって「力を入れていたな」と感じるようになればいい
そしてその面接の時期とは、多くの人にとって約一年後である。それまでに、何かしらエピソードを用意しなきゃいけないらしい。

やってみたいこと、の見つけ方

そういうわけで、やりたいことを探して何もできなくなるより、やりたいと思えなくてもいいから、なんとなくやった方が良さそうなこと、を探して一歩踏み出してみることが大事だろう、と思う。

たびたび話題にあげるが、クランボルツの計画的偶発性理論では、好奇心やら冒険心やらで、新しい環境に飛び込んでみると、新たな発見があったり予想しなかったチャンスに巡り会えたりするよ、的なことが言われている。
これには私も同意である。というか、確かにその通りであった。
インターンや委員会の活動を挙げるように、最初はうまくやれるとも思ってなかったし、誰かに迷惑をかけることなんて容易に想像できた。ただ、それを断るに足る活動に打ち込んでいたわけでもなかったし、「逆にそれを俺がやったらどうなるんだろう?」という小さな好奇心が心をくすぐっていた。これらを抽象化すると、暇である(心の余裕を持つ)ことと、好奇心にワクワクすること、だろう。

心の余裕を持とう

暇だと何か考え過ぎて不安になる、というが、暇だからこそ周りを見る余裕がある、とも言えると思う。加えて、生きることとか目先では主活のこととかを前向きに捉えて、未来がくるのって楽しみだな、と少しでも思えるようになることが大切な気がする。不安なことは一旦おいておいて、周りのちょっとした出来事に悦び、明日にちょっと期待してみる、そんな心の余裕があれば、小さなことなら踏み出せそうな、ふっと背中を押してくれるような風が吹くのを感じる。

小さな好奇心を見逃すな

そうして周りに目が向くようになったら、自分がその「周り」に対して何かアクションできないか考えてみるといい。
このゴミを拾ったら自分はどうなる?、こんな映画普段は見ないけど見てみたらどう感じる?、合同説明会ってよくわかんないけど行ってみたら何を学べる?と、自分のアクションの結果、自分の心がどう動くかを見てみるといい。

広く言えば、何か新しいことに挑戦してみて、それがプラスの感情を与えるのか、マイナスな感情を与えるのかを試してみてほしい、ということだ。この「試しにやってみる」という意識が大事だと思っていて、試しに沼に足を踏み入れてみて、やばそうだったら引き抜けばいい、ハマったらそのまま突っ込んでみればいい、というスリリングな面白さが見つかるはずだ。意味不明な行動をとるとサイコパスに思われるが、ちょっと気になることをわがままにやってみるぐらいの感覚がちょうど楽しめるだろう。


小さな例を挙げたが、そうして生まれた好奇心を試してみる心の余裕が持てたら、ちょっとハードに見えるようなことに挑戦してみてほしい。ちょっと難しめの資格に挑戦してみるとか、全く知らない企業のインターンに応募してみるとか。ちなみに、インターンには選考直結型と、自らのスキルアップのための自己啓発型(怪しくないよ)があり、去年の夏にお世話になった自己啓発型のインターンでも3年生がほとんどだったため、遅いことはない。また、資格が新卒採用で重視されないことも、ガクチカする目的の前ではあまり重要でないことだろう。

あとは環境が導いてくれる

そんなこんなで一歩が踏み出せてしまえば、あとは環境とか周りの人によってことが進んで行く。一人で挑む資格試験であっても、試験日が決まっていたり、勉強仲間を作ればよかったりする。

その環境が怖くて踏み出しづらいのもとてもわかる。が、意外と不安がるほど怖い人たちじゃない、というのが日本のいいところだ。ましてまだ大学生なんだからと可愛がってくれる人が多いように思う。まあ、そうでなければやめればいいだけの話で、とりあえず色んな人と関わってみたいなぐらいのテンションがいいだろう。

あとは、その環境でやらなければならないことをこなしていくうちに、またその周りに目を向ける心の余裕ができて、これをやってみたい、あれをやったらどうなるんだろう、と好奇心が芽生えてくる。そうしたらそれに任せて色々やってみればいい。
とても抽象的だが、心の余裕で好奇心のむく方に一歩踏み出していけ、というお話でした。

まとめ、どうせ生きるなら明るく楽しく

普段の私は結構楽観的なのだが、ポジティブというよりはネガティブにならない、というイメージの方が強い。よくないことはもうどうにでもなれと諦めがついてしまう。
これは短所でもあるが、そのほうが圧倒的に生きやすいのは確かである。不安なことを脳内で意識的に排除してあげることで、謎のリミッターが外れてちょっと行動しやすくなる
1年前とかはスマホいじってばっかのインキャだったけど、そうして隣の人に声をかけてみる、好きな人にLINEを送ってみる、たまに会う友人を飲みに誘ってみる、なんてことができるようになってきた。そっちの方が楽しいし、充実しているなと、感じるわけである。

嫌なことは一旦忘れて、今日は寝ようや。

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