神喰いの花嫁/序章・目次
あらすじ
「この美しい神さまを食べる私は、きっと世界で一番幸せな女の子だ」
神喰いの花嫁。それは神に嫁ぎ、神の肉を食べて死ぬ少女の呼び名である。大正時代風の世界を舞台に、死と再生を繰り返す神とその花嫁に選ばれた少女が出会い結ばれる。
生まれも育ちも違う四人の花嫁が、それぞれの幸福を見つけるジャポネスク・ジャズエイジ・ファンタジー。
序章 「とある少女と食物神の話」
ある寒い森の奥深くに、人に食べられるために生まれた神様がおりました。
美しい姿をしたその神様の肉の美味しさは、食べた者が死んでしまうほどです。
だから神様を愛した一人の少女が、神様に嫁いで、神様を食べました。神様の頭を、神様の足を、神様の腸はらわたを、少女はすべてを残さずに食べました。
そして少女は、神様の美味しさに満足して死にました。
神様を食べ尽くした少女の亡骸から、神様は再び人に食べられるために生まれます。
美しく美味しい神様は何度も愛されて、食べられて、死んでまた生まれるのでした。
目次
1.桜の章 ―虐げられた少女―
2.菫の章 ―売り払われた少女―
3.椿の章 ―与えられた少女―
4.葵の章―死に損なった少女―
終章―神様を食べた少女―
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