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【開催レポ】途上国から世界へ!マムンさんがバッグで描く未来とは?

はじめに

今回の記事は9月下旬にN/S高内で行われたトークセッション「途上国から世界へ!マムンさんがバッグで描く未来とは?」の開催レポートです。

マザーハウスとは、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」ことをミッションに、現在6か国でものづくりを行うファッションブランドです。現地の素材や技術を活かした手仕事によるものづくりに拘り、途上国の可能性を伝えています。

当日は、マザーハウスさまの商品開発部門の工藤様・谷様の2名、それからバングラデシュの工場長のマムン様とオンラインで繋ぎながら、お話を伺いました。

マザーハウスを知る・見る

前半のパートでは、マザーハウスのブランドの成り立ちをお聞きしながら、クイズを通してプロダクトの魅力にも触れていきました。中でも「カゼマトウ」や「ミニマトウ」など、自然や身体性からインスピレーションを得てつくられたバッグが印象的で、手仕事だからこそつくりだせる形や表情があるのだと知り、そこにマザーハウスのオリジナリティがあるのだと感じることが出来ました。

後半のパートでは、工場のオンライン見学ツアーを行った後、工場長のマムン様とのインタビューセッションがありました。

クイズの様子

工場は現在300名近くのスタッフが働いており、2階建ての広々とした空間なのですが、また3階建てまで増床中とのこと。一つのバッグが出来るまでに、カッティングや縫製、検品など、想像以上に沢山の工程があり、職人たちの技術が詰まっているのだということを肌で感じることが出来ました。

マムンさんによるオンライン工場見学

また、自社工場で一番特徴的な仕組みとして、テーブル制という仕組みを導入しているとのこと。これは完全に分業にするのではなく、それぞれのテーブルごとに担当のバッグを決めて生産するというものです。新人もベテランスタッフも混ざったグループのためそこで教え合い学びあいが生まれ、かつテーブルごとに切磋琢磨できるような環境が出来ているとのことでした。

職人とお客様がつながる仕組み

マムンさんのお話を聞く前に、3名のスタッフへのインタビューのシェアもありました。働いていて嬉しいこととして、「難しいバッグもあるけど、それが出来るようになると喜びに変わること」「いいものが作れた時!それがお客様に届くことも嬉しい」「企業ローンがあるから安心して仕事が出来ること」など、それぞれが自分なりの動機を持って働いていることが印象的でした。マザーハウスはお客様感謝イベントという形で、職人が来日してお客様と交流するイベントも行っており、それも仕事への活力になっているとのことでした。

職人へのインタビュー

マムン工場長へのインタビュー

そして最後は、マムンさんとのインタビューセッションです。元々大企業の工場で働いていたところから、創業当初のまだまだ小規模なマザーハウスに参画したマムンさん。毎日がチャレンジの連続とのことですが、その中でも忘れずに大切にしているのは、チームメンバーに対して会社の理念や哲学を伝えることだそうです。教育レベルが日本に比べて高くない中でも、採用の段階から会社の理念や働き方のシステムについてリーダー自らの言葉で伝えることで、スタッフ一人一人が希望と誇りを持って働けるような環境をつくられていることが伝わってきました。

最後にマムンさんの夢は?という質問をしました。するとマムンさんは、「私たちの工場やスタッフを世界に対して伝えること、そして今建設中の、学校や病院なども一体になった工場も含めて、私たちのやり方がバングラデシュでの新しい基準となることです」と答えられ、バッグを作るだけでなくその先に目指しているものを教えて下さいました。

マムン工場長への質問の様子

インタビューの中でも、先進国⇔途上国という二項対立的な立場や境界線を超えて、お互いがお互いの強みを活かしながら、弱さは支えあいながら、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」ために日々働いていらっしゃるということがひしひしと伝わってきました。

参加者の声

参加された生徒さんからも以下のような声を頂き、途上国やものづくりにおいて新しい視点や気づきのある時間になったのではと感じています。
・普段は消費者側から商品を見ることしか無かったが、作る側の視点を知ることが出来た
・現地の人が誇りを持って働いているのが印象的だった
・自分とは直接関係のない国だったが、現地の方から生きた情報や知識を学ぶことが出来た

今後もSDGsやソーシャルビジネス等、今の若者達が生きる未来をつくるような活動やビジネスをされている方々とのコラボレーションにより、視野を広げ思考する機会を提供し続けたいと考えております。もし興味のあられる個人や団体の方いらっしゃれば、こちらの連絡先までお問い合わせください。 activelearninglab@nnn.ac.jp

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