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生き方の観察

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働き方や生き方を見ていて、気づいたこと。
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記事一覧

ほんとうにえらい人は、自分がえらくないことを知っている。

ほんとうにえらい人は、自分がえらくないことを知っている。

自分のほうがえらい、という態度で接してくる人が苦手だ。

いわゆる上から目線にかぎらず、たとえば些細なメールのやりとりでもおのれのえらさ、おれのほうが上なんだぞ感、を押し出してくる人は大勢いる。アンタいつからそんなにえらくなった? 大御所のつもりか? と言いたくなる人も。

一方で、「大御所なのに謙虚」な人たちの存在もよく知っている。「ほんとうにえらい人は、総じて謙虚なものだ」といった話もよく耳に

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人の星を見つけるように、自分の星も観察してみる

人の星を見つけるように、自分の星も観察してみる

人の得意なことを見つけることが、好きである。
昔から今も変わらず、人の得意なことを探し続けている。

これは生まれ持った思考回路のようで、人の得意なことを探すことが好きなので、魅力のあるところを見つけては興味関心の赴くままに引き寄せられていく。
よく働けば好奇心旺盛で、状況によっては注意力散漫しやすい傾向もある。

前職では人の得意なことを見つけては、親子で参加しやすい体験の企画を立てて形にしてい

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優しさは弱さなのか

優しさは弱さなのか

インターネットはたくさんの情報を届けてくれる。一方で、それは予想外にいろんな情報に触れてしまうことにもなる。気に食わない人に怒ったり、好きな人の話で喜んだり、悲しい話で悲しんだりする。さらにsnsは人との交流を盛んにした。そういった感情がシェアされたり時には加速したりする。

交流が盛んになるとsnsで誰もが心ない意見を寄せられる可能性がある。人の意見なんか気にするな、自分を信じてくれる人だけに発

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触れてはいけない人

触れてはいけない人

触れてはいけない人がいる。目の前の人間に勝つかどうかが全ての比較の人生を生きている。
自分が他者より劣っていると感じる事が嫌で、他人を褒める事ができない。褒めることはあるが他人を褒められるぐらい余裕がある自分を見せたくて褒めている。
何にでも張り合い、ただそこにいることができない。よく皮肉を言っている。素直になれない。笑った時、少し顔が引きつる。

こういう人は敵か味方しかいない世界を生きている。

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壊れたたなりに、自信は積み上がっていく

壊れたたなりに、自信は積み上がっていく

「不足」ばかりを見ていると、自分のことが嫌いになる。
少し前まで自分のことが嫌いすぎて、鏡で自分の顔を見ることすら嫌だった。
鏡で自分の顔を見れないとは、自分のことながら可愛そうなことをしていたと思う。

顔が嫌いということでもなく、とにかく全てが嫌になり、鏡で自分を見ることができなかった。これは鏡で自分を見る行為なのだが、内面としても自分を見ることが怖いという心理状態に合った。

なぜこんなこと

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花と鼻歌とおじさん。

花と鼻歌とおじさん。

プロは、肩の力が抜けているように思う。

先日、墓参り用の花を買いに行った。
初めて入る花屋の店内には、2人の女性と鼻歌を歌う60代くらいの男性。
女性2人は忙しそうに、レジ周りで電話の対応をしたり、店内を掃除したりしている。
鼻歌を歌う男性が明らかに散在感を放っており、固定化されたボジションにつかない様子で、動き回っている。

「暑くて冷蔵庫にしまっている花もあるから、言ってくださいね~」
男性

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がんばりすぎる人たちへ。

がんばりすぎる人たちへ。

TLで流れてきた記事をきっかけに、がんばりすぎる人について考えた。

おそらくぼくは、がんばりすぎる側にいる人間だ。本をつくるときでも、それ以外の仕事でも、適度に肩の力を抜くということがあまりなく、どうしても「がんばり」が過ぎてしまう。天賦の才を持たない人間のひとりとして、そこに投じる時間や労力は多いほうがいいとは思うのだけど、「がんばり」が自己目的化してしまうのはちょっと違う気がする。

たとえ

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ときどき、きちんと嫌われる

ときどき、きちんと嫌われる

『違国日記』に出てくる、離婚したばかりのモツの言葉を思い出す。

自分が何をしたいのか、分からなくなる。
そんな誰しもが持つ、迷ったときの心理をよく表現しているように思う。

『違国日記』は、両親を交通事故で亡くした朝という少女と、少女の母親の妹・槙生との共同生活を描く。朝は中学三年に両親を亡くし、高校生活を送る中で自分が何者なのか分からず、もがき苦しんでいる。
両親という自分の根底を形作る存在を

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自分も人も大切にする、個人事業主のキキ

自分も人も大切にする、個人事業主のキキ

「魔女の宅急便」のキキは、13歳にして立派な個人事業主だった。

13歳になったキキは、生まれ育った場所を離れて新しい街に出る。住む場所も、仕事も決まっていない。不安も入り交じる中、小さな自信を持って、故郷を離れる。

ある日、海の近くの街を見つける。
街のパン屋でお客さんの忘れ物である赤ん坊のおしゃぶりを届けることを機に、パン屋の店主オソノさんとの交流がはじまる。
「ここで働かせてください!」

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なぞ解きのように、観察を遊ぶ

なぞ解きのように、観察を遊ぶ

大事なことは、共通している。
最近、内省をしながらも、過去に考えていたこと、学んだことの記録を辿ると同じことを学び直していると気づく。

要するに忘れているのだ。こわい。
3年ほど前に「失敗して、学んだなあ」と言っていることと、同じ状態になっていることに気づく。永遠に目的地にたどり着かない、螺旋階段登っている感覚である。終わりがない。

そのときは、腹落ちして、学んだきもちでいるのだが、いざ社会で

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制約の中にある、遊びの効用

制約の中にある、遊びの効用

チームワークは、どのようにして生まれるのか。

先日、秋に開催される小学校のお祭りのミーティングに参加した。
プロジェクトメンバーの他に、私のようなボランティアが30人ほど集まっていた。

参加のキッカケは、長男から「やってほしい」と言われたことだ。長男としては学校の行事に多くの保護者が集まる中に、母がいると嬉しいという、そんな願いだろう。
次男がまだ小さいことで、学校の活動に参加する機会が限られ

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自分の意見を出してみる

自分の意見を出してみる

相手の感情を深く追わずに、自分の意見を出す方法を学んでいる。

最近は自分の逃げようとするポイントに気づくようになってきた。
相手の意見を引き出し、尊重した上で、何かを生み出そうとするコミュニケーションではなく、背後に力を感じるコミュニケーションを感じたときに違和感を感じる。

人は何か言葉を発するときに、心の声のようなものが乗っている。
その言葉には、発した相手の未来を見ている言葉もあれば、発し

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やってみて、問うを繰り返す

やってみて、問うを繰り返す

やることを絞ることで、以前より集中力が高まるようになった。
以前までは、追われるように時間を過ごし、何かをやりながら別の何かのことを考えているので、集中力が散漫としていた。

やることを絞ったのは、絞らなくてはならない状況に自分で追い込んだことによるのだが、耐性を理解するための運動の一つだったように思う。
負荷のある環境に身を置くことで、アイデンティティを揺るがすほどの体験をして、結果的に負荷から

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傷みを分析する

傷みを分析する

岐路には傷みが伴う。
人生は選択の連続で、いくつか訪れる人生の岐路では、必ず誰かとの別れが訪れる。実際には別れまではいかなくとも、今までの関係性とは異なる関係性にシフトせざるを得ないタイミングが訪れる。
そのときは、自分なりに葛藤を抱えて、傷みを背負う覚悟を持って別れの選択をする。傷みの直後は、傷みが鮮明で、その傷みが消える日など想像もできないのだが、時を経て、いずれ過去になる。

傷みの越え方は

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