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奇想天外囲碁映画「鬼手」 (2022年映画記録 1)




今年最初に鑑賞した映画は“バイオレンス囲碁アクションノワール韓国映画”「鬼手きしゅ」(2019)。
バイオレンス?囲碁?アクション?何を言ってるんだ?
…と思われたそこの貴方。とりあえず、以下のあらすじと予告編映像をご覧あれ。





バイオレンス囲碁アクションノワール。
そうとしか表現できない、とご理解頂けたと思う。




そんな本作は、俺の韓国映画ベスト作品「神の一手」(2014)の続編である。
続編というよりも、スピンオフ(ほぼ登場人物が共通しない過去編)という表現が正しいかもしれない。




この「神の一手」も一筋縄ではいかない“バイオレンス囲碁アクションノワール映画”で、
・盗聴・監視などの盤外戦術を駆使した頭脳戦カンニングバトル
・刑務所の独房内で謎の声に導かれながら囲碁修行
敗北=凍死!命を賭けた冷凍室早碁デスマッチ
・重要な対局の決着は結局肉弾戦で付ける
など、間違っても『ヒカルの碁』では見られない描写が目白押し。
盤面の駆け引きの緊張感は勿論、格闘・ナイフアクションのキレ、主人公が復讐を完遂するカタルシスも素晴らしく、繰り返し観てしまうほど中毒性のある作品だった。






さて、本作も前作の魅力=トンデモっぷりを継承しており、
・山奥の廃寺でスパルタ囲碁修行+筋トレ
・自らの“腕”を賭け、負けたら大ナタで切断
・アゲハマを一定量獲ることで相手の眼に硫酸を浴びせられる細工がされたデス碁盤登場
・轢死待ったなし!線路上対局
驚異の100面同時指し
・メリケンサック代わりに碁石を装備して格闘
など、相変わらず豊富な“囲碁×デスゲーム×アクション”のバリエーションを魅せてくれる。よくもまあ、ここまで荒唐無稽なアイデアを具現化したものだ…と感心せざるを得ない。
対局の優勢・劣勢は演出で判断可能なので、鑑賞にあたり囲碁の知識は不要。とはいえ囲碁の専門用語が頻出するため、100%楽しむためには『ヒカルの碁』で得られる程度の知識は必要かもしれない。




尖り過ぎていた前作を超えるほどの新鮮味は無かったが、このまま三作目も製作してほしいところだ。きっと俺のような凡人には思い付かない、更なる驚愕の発想を披露してくれることだろう。




・見出し画像は公式サイトより引用しました。
次回は恐らく「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」について書きます。非常に素晴らしかったです。


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