KimMina/しげをinKorea

食・農・芸術・韓国をテーマに人を描く「半農半ライター」に ⇒韓国で農業体験取材 ⇒まさ…

KimMina/しげをinKorea

食・農・芸術・韓国をテーマに人を描く「半農半ライター」に ⇒韓国で農業体験取材 ⇒まさかの国際結婚・韓国移住。日韓バイリンガル育児中。✏️連載エッセイ『オンマと呼ばれる日々』📻️音声配信『韓国に住んだらこうなった』https://lit.link/shigeoinkorea

マガジン

  • エッセイ

    韓国での暮らしの中で感じたことや、これまで出会ってきた「人」についてのお話。

  • 本や映画のおはなし

    大好きな本や映画、作品にまつわる「人」のお話。

  • 韓国に住んだらこうなった(音声配信番組)

    ポッドキャストで配信中の番組「韓国に住んだらこうなった」に関するおはなし

  • ことばのおはなし

    「ことば」で表現することについて考えてきたことの記録。時々、日本語と韓国語で書いた詩も。

  • 食のおはなし

    飾りっけなしの毎日のごはんや、農あるくらしの記録。

記事一覧

固定された記事

「信頼する人」の言葉を信じてやってみる。

 2017年の春、北朝鮮のミサイル発射報道に日本中が大騒ぎし、東京の地下鉄がストップしたその日。私は関西国際空港から飛行機に乗り、韓国の仁川国際空港へ降り立った。韓…

結婚式は誰のもの?

 私と韓国人夫は人生で2度、結婚式を挙げている。2人とも20代の頃、それぞれ別の人と所帯を持ち、私は3年、彼は6年で結婚生活に終わりを告げた。  学生時代から付き合っ…

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韓国をもっと知りたくなる!注目の翻訳小説と韓国文学案内本

 幼い頃から本を読むのは好きでしたが、海外文学はどうも苦手で、外国語や海外旅行にも全く興味がわかず、「私は生涯日本から出ることないだろう」と思っていました。とこ…

韓国小説『父の革命日誌』

 2年前の誕生日、1冊の小説をプレゼントしてくれた韓国人女性がいました。彼女は同じ年で、数年前に日本へ移住したフリーランスの書籍編集者。韓国での初めての出産や育児…

翻訳家になったつもりで韓国エッセイを翻訳してみたら

 私の記憶が正しければ、2015年頃までは日本の書店や図書館に行っても韓国文学の翻訳本はごくわずかしか置かれていませんでした。それに比べて、初めて韓国の書店を訪れた…

大盛況のソウル国際ブックフェア2024へ

 6月26日(水)〜30(日)の5日間、ソウル・江南にある総合展示場COEXでソウル国際ブックフェア(ソウル国際図書展)が開かれました。今年は19か国、452の出版関係者が参…

【エッセイ】自分の身体を愛したい。私のボクシング日記

本にも人にも「呼ばれているのかな」と感じることがあって、先週末訪れたソウル国際図書展ではまさに、手招きされているかのようにこの本に吸い寄せられました。 『生…

ラジオ 『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり)』#2

 先週末、農園を営む義実家を訪れキュウリのキムチ「오이소박이(オイソバギ)」を作ってきたんですが、行く前からゴホゴホと咳をしていた息子の風邪菌が身体に入り込んで…

『変化する事は決して何かを捨てることではなく、今の自分を乗り越えながら強くなる事だったはず』design stories 八重樫圭輔さんのレシピ
https://www.designstoriesinc.com/panorama/keisuke_yaegashi_recipe8/

韓国で運転を始めたらどうなった?

 韓国で自分の車を買い、乗り始めて2年半が経ちました。車を買うまでの数年間は40度近い真夏でも、マイナス15度まで下がった真冬でも、職場まで30〜40分かけて歩いて通っ…

夜の公園で5歳児が「はしっこけっこしよう!(かけっこのこと)」と言うので一緒に走った。身体の中にバネができたのかと思うほど足運びが軽く、不思議なことに息切れもなし。どこまでも走って行けそうな気がして、生まれて初めて「走るのって楽しい!」と思えた。筋トレ1か月の効果を感じ、感動!

韓国の夏の風物詩とは?

 韓国・ソウル近郊は連日30度近くまで気温が上がり、「いよいよ夏だなあ」と感じる日が続いています。    ソウルは新潟県とほぼ同じ緯度なので、ソウル近郊に移住した当…

おばあちゃんの朝ごはん

 国際結婚を機に海外へ移住して4年。その間、人の親となり、毎日家族のために料理をするようになった。だけど時に疲れたり、自分の味に飽きたりして、「誰かが作ってくれ…

NEXZも訪れた建築美あふれるアートミュージアムへ

 昔から映画館と同じくらい美術館が好きで、一人でふらっと各地の美術館を訪ねていました。美術館に併設されたカフェでひと休みしたり、アートグッズや書籍を見てまわるの…

深夜ラジオ 『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり)』

 外国語は恥をさらしながら、どんどん使ってこそ自分のものになる?!…と思い、深夜ラジオのイメージで、韓国語オンリーの番組『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり…

苦手な運動を始めて良かったと思う10のこと

 幼い頃から身体がとてもかたく、小学校1年生の時にはすでに前屈が困難な子どもでした。頑張っても足のつま先に指がつくか、つかないか。そんな私の前で、クラスの女の子…

固定された記事

「信頼する人」の言葉を信じてやってみる。

 2017年の春、北朝鮮のミサイル発射報道に日本中が大騒ぎし、東京の地下鉄がストップしたその日。私は関西国際空港から飛行機に乗り、韓国の仁川国際空港へ降り立った。韓国の有機農家で3か月間、農業体験取材を行うためだった。  畑でも着られるようにと買った赤いチェック柄のシャツに、ジーンズの膝丈スカートとスニーカー。背中に10キロのリュックを背負い、両手で20キロのトランクを押しながらたどり着いた国際線の到着ロビーには、迎えに来てくれた日本人の友人と、見知らぬ韓国人男性の姿があっ

結婚式は誰のもの?

 私と韓国人夫は人生で2度、結婚式を挙げている。2人とも20代の頃、それぞれ別の人と所帯を持ち、私は3年、彼は6年で結婚生活に終わりを告げた。  学生時代から付き合っていた男性と結婚することになった時、新幹線で2時間ほど離れた相手が暮らす街に引っ越すため、私は仕事を辞めた。いわゆる寿退社というやつだ。  結婚式は多くても50人くらい、家族・親戚・親しい友人たちだけを招いてこじんまり済ませたかったこともあり、新居の近くにあった山の上のレストランでガーデンウェディングを行うこ

¥200

韓国をもっと知りたくなる!注目の翻訳小説と韓国文学案内本

 幼い頃から本を読むのは好きでしたが、海外文学はどうも苦手で、外国語や海外旅行にも全く興味がわかず、「私は生涯日本から出ることないだろう」と思っていました。ところが2006年、20代半ばの頃、人に誘われて行った韓国旅行で閉じていた扉が開き、韓国の人や食べ物、言葉に興味を持ち始めます。  「この国のことが知りたい」という思いで最初に手を伸ばしたのは、韓国のドラマや映画、音楽でした。この時「韓国の小説を読もう」という発想にならなかったのは、今のようにたくさんの韓国文学が図書館や

韓国小説『父の革命日誌』

 2年前の誕生日、1冊の小説をプレゼントしてくれた韓国人女性がいました。彼女は同じ年で、数年前に日本へ移住したフリーランスの書籍編集者。韓国での初めての出産や育児、その他もろもろで疲れ果て、自分の好きなことすら長い間思い出せなくなっていた私に、読むことや書くことの喜びを思い出させてくれた大切な友人です。  そんな彼女が「最近読んで面白かった」と言って贈ってくれたからには、最後まで全部読み通したい。そう思い手に取ったところ、馴染みのない方言の会話を読む難しさや、韓国の歴史につ

翻訳家になったつもりで韓国エッセイを翻訳してみたら

 私の記憶が正しければ、2015年頃までは日本の書店や図書館に行っても韓国文学の翻訳本はごくわずかしか置かれていませんでした。それに比べて、初めて韓国の書店を訪れた2010年当時、書棚にはあふれるほどの日本の書籍(韓国語に翻訳されたもの)が並んでおり、この日韓の差に驚いたものでした。  ところが、それから約10年の間に日本ではものすごい勢いで韓国の小説やエッセイ、絵本、詩集、WEB漫画などが書籍化されて、気軽に手に取ることができるようになりましたよね。ということは、それだけ

大盛況のソウル国際ブックフェア2024へ

 6月26日(水)〜30(日)の5日間、ソウル・江南にある総合展示場COEXでソウル国際ブックフェア(ソウル国際図書展)が開かれました。今年は19か国、452の出版関係者が参加。5日間で15万人以上の人が訪れたそうです。  私が訪れたのは29日(土)の12時前。12時~13時半に予定されていた小説家のキム・エランさんとペク・スリンさんの対談を楽しみにしていたんですが、なんと!会場前へ行ってみると人、人、人の大行列。結局1時間ほど並んで待ち、13時過ぎにやっと中へ入ることがで

【エッセイ】自分の身体を愛したい。私のボクシング日記

本にも人にも「呼ばれているのかな」と感じることがあって、先週末訪れたソウル国際図書展ではまさに、手招きされているかのようにこの本に吸い寄せられました。 『生まれて初めてのキックボクシング(난생처음 킥복싱)』 よく見るとファン•ボルム著と書いてあり、おもわずスタッフの方に「もしかしてこの著者は『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』を書いたファン•ボルムさんですか?」と確認。返事はYES! 年末年始に読んで感銘を受けた小説の作家さんが、キックボクシングに

ラジオ 『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり)』#2

 先週末、農園を営む義実家を訪れキュウリのキムチ「오이소박이(オイソバギ)」を作ってきたんですが、行く前からゴホゴホと咳をしていた息子の風邪菌が身体に入り込んでいたのでしょう。私も見事に風邪をひいてしまいました。  きのうは病院へ行ってお尻に注射を打ってもらい、薬を飲み、仕事と家事・育児を何とか終えた後、夜は早めに寝たものの、まだ喉はひどく腫れ、痰が絡み、思うように声が出ません。 というわけで、週1で配信しているポッドキャストをお休みしようと思っていたんですが、試

『変化する事は決して何かを捨てることではなく、今の自分を乗り越えながら強くなる事だったはず』design stories 八重樫圭輔さんのレシピ https://www.designstoriesinc.com/panorama/keisuke_yaegashi_recipe8/

韓国で運転を始めたらどうなった?

 韓国で自分の車を買い、乗り始めて2年半が経ちました。車を買うまでの数年間は40度近い真夏でも、マイナス15度まで下がった真冬でも、職場まで30〜40分かけて歩いて通っていましたが、運転を始めてからはすっかり歩くことから遠ざかってしまい…。その結果、昨年から身体にさまざまな不調が現れるようになりました。  これはいかんと思い、なまりきった身体を鍛えるためボクシングを始めたわけですが、それとは別に1週間に1~2回、近所の公園にある山を歩くようにしています。  その山で昨年か

夜の公園で5歳児が「はしっこけっこしよう!(かけっこのこと)」と言うので一緒に走った。身体の中にバネができたのかと思うほど足運びが軽く、不思議なことに息切れもなし。どこまでも走って行けそうな気がして、生まれて初めて「走るのって楽しい!」と思えた。筋トレ1か月の効果を感じ、感動!

韓国の夏の風物詩とは?

 韓国・ソウル近郊は連日30度近くまで気温が上がり、「いよいよ夏だなあ」と感じる日が続いています。    ソウルは新潟県とほぼ同じ緯度なので、ソウル近郊に移住した当初は長く暮らした関西よりもはるかに涼しい夏が過ごせるはず、と期待していたんですが、残念ながら真夏の蒸し暑さは関西とそう変わりません。ただ、毎年お盆を過ぎると、急に朝夕が涼しくなったように感じられます。  今回配信したポッドキャスト49話では、韓国で暮らしていて「夏が来た〜!」と感じる、この国らしい夏の風物詩を私の

おばあちゃんの朝ごはん

 国際結婚を機に海外へ移住して4年。その間、人の親となり、毎日家族のために料理をするようになった。だけど時に疲れたり、自分の味に飽きたりして、「誰かが作ってくれたご飯を食べたいなあ」と思うことがある。そんな時たびたび脳裏に浮かぶようになったのが、亡き祖母の朝ごはんだ。  こう書くと「まあ、料理上手のおばあちゃんがいらっしゃったのね」と思われるかもしれないが、祖母は自他共に認める料理下手で、いつも同じおかずばかり作って食べている人だった。しかも、私は祖母のことがあまり好きでは

NEXZも訪れた建築美あふれるアートミュージアムへ

 昔から映画館と同じくらい美術館が好きで、一人でふらっと各地の美術館を訪ねていました。美術館に併設されたカフェでひと休みしたり、アートグッズや書籍を見てまわるのも好きでした。  そんな「好きだったこと」を久しぶりに思い出させてくれたのが、車で20分ほど走った場所にあるミメシス・アートミュージアムです。北朝鮮に隣接するパジュ市内、出版社が数多く集まるパジュ出版団地の中にあります。  なぜここに行くことになったのか?どんなところだったのか? 詳しくは下記の音声配信でお話しして

深夜ラジオ 『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり)』

 外国語は恥をさらしながら、どんどん使ってこそ自分のものになる?!…と思い、深夜ラジオのイメージで、韓国語オンリーの番組『한국어로 수다떨기(韓国語でおしゃべり)』を配信してみました。日本語もそうですが、録音して聞き返すと話し方の癖や苦手な表現などいろいろと気づけますね。  今回収録して再確認したのは、語彙力や表現力などが足りない外国語で話す方が、自分の気持ちをストレートに正直に話せることもあるなあ、ということです。今後も時々思い立った時に、台本なしで、韓国語で話すからこそ

苦手な運動を始めて良かったと思う10のこと

 幼い頃から身体がとてもかたく、小学校1年生の時にはすでに前屈が困難な子どもでした。頑張っても足のつま先に指がつくか、つかないか。そんな私の前で、クラスの女の子がグニャッと身体を曲げて前屈や180度の開脚をし、余裕の顔をしていた時は、同じ人間なのにこうも違うのか、自分の身体ってどっかおかしいのかな、と思ったものでした。  身体がかたいと運動し辛く、私の場合は食べ過ぎで肥満児になったこともあり、ますます運動が苦手になりました。そうやって運動習慣なく迎えた10代の終わりから、数