個人を守るために必要な支援と対策 第7章:孤立しない社会とは ⑯

そこで見えてくるのが“働きたいけど相手が信用出来ない”や“自分は働きたいけど自信がない”など個人が社会に戻るために動く事がどれほど出来るかだろう。

 これは“引きこもり対策”や“孤独対策”などにも言えることだが、原因がないところにこのような問題が発生することはないし、そこから社会に影響を及ぼすほど立ち直れなくなるような状況になることはないだろう。

こういう事態に陥った場合の“発生根源の解明”と“これらの事態に対する改善策”など発生事項に対する早期対応の仕組み作りを進める事が不測の事態を避けること、これまでの事例から抽出したトラブルの発生を抑制するなどこれまで起因と考えられてきたケースやパターンを明確にし、個人がトラブルなどに立ち向かう際に肯定的な判断が出来るように助言出来る関係性の構築など個人が孤立をしないために周囲がサポート出来る社会の整備が重要になる。

これは社会における長期定着人材の増加につながり、これらの増加が経済の悪化を防ぐ役割を果たすことで経済の立て直しも可能になる。

 そして、この課題に立ち向かうための“人材育成助成金”などを創設し、企業側の人材発掘意欲や企業に対するハードルを下げる効果、トラウマなどの企業に対する不信感を段階的にすることで人材が一定程度戻る可能性も残っている。

 ただ、人材を戻すことは容易ではない。

 なぜなら、個人が社会から、企業等の組織から受けたダメージによってはすぐにダメージ回復出来る人材と受けたダメージが深刻になり、復帰までに半年以上を要する人材などと人材の再就職や社会復帰可能時期に個人差があるため、すぐに人材を獲得出来る訳ではない。

 だからこそ、社会復帰を促進する為の対策を早期に打たないと人材は戻らないし、戻れたとしても周囲がフォローをしないと個人が孤立する要因になってしまうのだ。

 これは、個人が改善する部分と社会が改善する部分の可視化が進まないとこれらの問題は解決する事は難しい。

 特に、このような状況にある人は共に支え合うという体験・経験が少ないため、急に優しくされることに対して恐怖心を感じる、人から頼られることに恐怖心や不安を感じるなど一般的な定着人材とは違った部分が多く、これらの人材を定着させるためには一般的な定着人材と同じような育成方法ではかなり難しく、企業へのマッチングを進める上では個人観察を進めるなど教育・育成方針を立てる前の準備段階にかなり時間を割かなくてはいけない。

 そこで、相手の状態をすぐに掴めるようならこれらの時間を割くことも余剰な人件費の投入は必要が無くなる。

ただ、これまで育成した人材と同じカテゴリーであってもタイプが違っていると育成方法も相手との向き合い方も異なるため、その社員の個性や特徴などをどれだけ早く掴み、その個性をどのように活かすのかを新入社員側に提示し、意図を伝える事が出来ないと、新入社員との意思疎通が難しくなり、指導する社員が困惑する可能性がある。

現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。