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給料ってなんだろう?

よく考えると、給料って面白い。

サラリーマンとして働いていると、毎月決まった日に決まった金額が振り込まれる。


これって、よく考えると面白い。

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報酬とは、基本的に「自分が相手に提供した価値の対価」である。

例えば買い物をする時、私たちは品物に対する対価である「通貨」を支払う。
乗り物に乗るなら、乗り物の利用料を支払う。
専門家に話を聞きたいなら、相談料を支払う。


基本的に、手に入りにくいものや希少価値の高いものに対して支払う対価は高額であり、
手に入りやすい商品に対する対価は安価である。


そして物事の価値というのは、その品物の「希少性」により決まり、各時代によって流動性がある。
最近では、専門家に対して支払われるプロフェッショナルフィーも減少傾向にある。
IT技術の発展や世界の一体化によって、物事の「希少性」はさらに流動的になるだろう。


そんな時代では、社会をよく観察して自分にしか提供できないことを考えてみたり、
目の前の人間が本当に必要としていることを察知できる能力が大切なのだろう。


話が脱線したが、ここで改めて「給料」について考えてみる。
パフォーマンスが良い社員も悪い社員もある程度同じ料金が支払われ、
会社に価値を提供してもしなくても、毎月決まった日に給料が振り込まれる。


もちろん悪いパフォーマンスを続けていたら首になることもあるだろうが、
それ以上にパフォーマンスを出していなくても「給料」という対価が支払われていることの方が多いだろう。

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会社って、本当に不思議な組織だ。
自分が生まれる前からこの世に存在し、そこに所属したらある程度の安定が得られる。
ある種の国家みたいなものか。
一体、世の中に本当に必要なこと以外を取っ払ったら、幾つの会社と何人の社員が残るのだろうか。



そして、毎月会社から給料をもらっている状態では忘れてしまいがちだが、
自分できちんと「金を稼ぐ」ってとても難しいことだと思う。

お金を稼ぐなんて簡単っていう人もいるが、
それはすでにお金を稼いだことがある人か、何もトライしたことがない人だろう。
確かにその場しのぎで簡単にお金を手にする方法もあるのだろうが、
長期的に提供できる価値に対する対価をもらおうと考えると、半端な気持ちでは仕事できない。



そして、経営する側になると、
パフォーマンスが悪い人にもある程度の給料を支払うことになる。
経験がなければ将来への投資として、その社員が長期的に勤めてくれることを信じて給料を支払う。

期待に及ばない社員の生活も、ある程度の保証をしなければならない。


そんなこんなで、給料と会社について考える時、「悪魔の辞典」(ビアス著・西川正身編訳 / 岩波文庫)に出てきた「会社」という項目を思い出す。

会社(corporation n.)
個々の人々が、責任を伴わないで、それぞれ自己の利益をあげ得るように工夫された巧みな仕掛け。


とのことだ。

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