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2021年9月の記事一覧

心理学・行動経済学等の著名な研究論文が次々に追試失敗【心理学】

心理学の研究論文は再現性が低いことが指摘されていました。再現性が低くなる原因は、学界全体に「疑わしい研究手法 (QRPs)」が蔓延していたことにあるとみられます。 現在は学界全体をあげての対策が行われているようです。研究の事前登録、データの公開、追試などが重視されるようになっています。 学界は正しい方向に進んでいるようですが、だからこそ、重要な発見だとみなされてきた過去の研究成果が次々に覆されているようです。 少々調べましたが……、いやはやこれは……脱力しました。心理学

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【漫画】幸せになったら死ぬ男の話 第1週

図解。Googleサイトで学級ポータルサイトを作る方法

学校からのプリントってたくさんあって管理が大変。子どもが渡し忘れることもあるし、なんとかならないの… そう思っている保護者の方は少なくないのではないでしょうか。 この問題の原因は2つ。「紙で配ること」と「子どもが間にいること」 今回紹介するGoogleサイトを使えば、そんな不満や連絡のミスを減らすことができます。忙しい保護者の方にも、多忙な先生にとっても、そして渡し忘れて叱らてしまう子どもにとっても優しい仕組みが作れます。 Googleサイトは、Googleアカウントさえ

小説家になりたい

「ふう。今日は一万字書いたぞ」  ちょっとトイレにと、席を立つとふらついていた。  頭が熱をもっているようで、ボーッとして思考が回らない。4,5時間ずっと集中しっぱなしだった。  小説をこの夏から集中的に書き始めたのだが、あっという間に十二万字の大作を書き上げて文学賞に応募した。自分でもビックリしている。  何年も前から書こうとしていたし、書き出しだけ書いたこともある。だが文が続かなくて、ほったらかしになってしまった。 「俺さ、小説を書こうかなと思ってるんだ」 「え? 小説?

小説:イグニッションガール 【2000字ジャスト】

「低気圧ぶっころす」と、私は目が覚めると同時に呟いた。 パジャマにしているパーカーのフードで首のストレッチをしたが、頭は重いままだった。 たぶん今、頭が2トンくらいある。 私はベッドに寝たまま身体をずりずり移動し、テーブルの上のペットボトルに手を伸ばした。 しかし、あと少しのところでペットボトルは向こう側に倒れた。 私は天井を見つめたまま、「ミルクティーぶっころす」と呟いた。 空腹ではなかったけれど、頭痛薬を飲むためになにか食べようとキッチンに下りた。 「頭が痛いときはカフ

小さな奇跡を起こすのは、いつだって一歩前へ進む勇気。

気づけばフリーライターという仕事を始めて25年が経つ。 ただ、ずっと順風満帆だったかといえば、決してそんなことはない。請け負っていた案件がクライアントの都合でほぼゼロになったこともあるし、仕事量が増えるばかりで自分が書きたいものは書けないと悩んだこともある。 人脈も何もないところからのスタートだったので、最初の頃は「何でもやります!」のスタンスで仕事を請けてきた。 だから、あらゆる媒体でいろんなことを書いてきたが、30代も半ばにさしかかった頃、「いつまでもこんな”なんでも屋

他部署の足立さん

この気持ちはきっと恋……じゃない。信頼の延長線上だ、あくまで人として好きなだけだ。 そう自分に言い聞かせながら、今日もオフィスでキーボードを打つ。一度しか会ったことのないあの人宛に、WEBページの更新依頼を送る。そして彼女から「スター」をもらえることを、ほんの少しだけ期待している。 WEBページの担当者ぼくはホテルで働いている。「ホテルで働いている」と聞いて、フロントに立つ爽やかお兄さんを想像した人も多いと思う。もちろん、体操のお兄さんばりに笑顔はじける人もいるんだけど、

どんな感情の中にも時に大切なものが眠っている

2014年、26歳の時。 ブラック企業をなんとか辞めて、ほとほと疲れていたわたしは、けれどのんびりしていられるほど貯蓄に余裕はなく、とりあえず派遣登録をして働くことにした。 働くことになった会社で、本業務とは別に総務のような仕事もすることになった。 アスクルで備品を発注したり、みんなが出す郵便物の重さを測ってまとめたり、コピー機が壊れたら業者さんと連絡をとったり、などなど。 その作業自体は、嫌いではなかった。 問題だったのは、その会社では総務は部署を設けておらず、派遣社

人と自動車のための未来都市

首都圏にかなり長いこと住んでいて思うのは、都市はもっと理想的な形にできるのではないか?ということだ。 自動車と人間の動線特に日本の都市で問題に感じるのは、都市の中で自動車と人間の「動線」が混ざり合っていることだ。自動車と人間が同じ「道路」という動線に沿って移動してしまうために、さまざまな痛ましい事故が起きている。 歩道を歩いている小学生の列に自動車が突っ込んだり、信号待ちをしている人たちが交差点での自動車事故に巻き込まれてしまったりして、人間よりも圧倒的に硬くて重い自動車

デジタル時代に目指す「まち」の姿とは【暮らしたい未来のまち】

あなたが描く理想のまちはどんなまちでしょうか。 職場に近いところ、家賃が安いところ、便利なところ 理想の家こそあっても、理想のまちの姿を描く人はそれほど多くない気がします。 しかし、これからの時代、「まち」はこれまで以上に重要な存在になると僕は思っています。 少子高齢化問題が目に見える問題として私たちにのしかかるのはこれからであり、この問題を解決するには「まち」が欠かせません。 そして、少子高齢化と合わせて重要な問題が「つながり」です。 人と人とのつながりが希薄化

文化を自己決定する街

 工業系の高等学校に赴任して数年が過ぎた頃、ようやく希望していたクラス担任になるチャンスが回ってきました。私が受け持ったクラスは社会基盤工学科で、土木技術を専門に学ぶ生徒たちです。国語の教員である私にとっては全く未知なる学習領域でした。今春、彼らが卒業するまでの3年間に、普通高校ではできない貴重な体験を数多くさせてもらいました。    それらの経験は「街づくり」というテーマと向き合う貴重な機会でもありました。彼らの進路先の多くは建設系の企業です。旧道路公団系の企業や電力事業に

100の回路#23 触地図を手掛ける竹浪祐介さんに聞く、自らが目を閉じて視覚障害者にとって「楽しい」をデザインするということ

皆さんこんにちは。THEATER for ALL LAB研究員の北村直也です。お届けしている「100の回路」シリーズ、私の担当も2回目となりました。 「100の回路」シリーズとは? 回路という言葉は「アクセシビリティ」のメタファとして用いています。劇場へのアクセシビリティを増やしたい我々の活動とは、劇場(上演の場、作品、そこに巻き起こる様々なこと)を球体に見立てたとして、その球体に繋がる道があらゆる方向から伸びているような状態。いろんな人が劇場にアクセスしてこれるような道、

あなたにとって簡単なことは、誰かにとっての難しいことかもしれない

自分がどうしようもなく無力に思えるときがないだろうか。 才能がない、かといってそれを埋めるほどの努力もできない。自分に一体何ができるというのだろう……。 幼いころの、根拠のない全能感を背負って生き抜くには、世界は広すぎる。自分よりも才能がある人、努力ができる人に出会って自信を無くして、それでも何か自分にできることを探して生きてゆくのが、大多数の人には精一杯の生き方だ。 小学校までの私は、自分のやりたいことはこれからすべてできると思っていた。部活に夢中になった中学時代は、勉

フィリピンのセブに生まれた一人の少年

私は地方の観光地に生まれた。観光地といっても交通の便は悪く、シーズンでもない平日は街は閑散としている。それでも、夏休みや冬休みは多くの人で賑わう。 実家は、その街のなかでも人が盛んな地域にある。夏休み、友達の家に行くには人混みを自転車でかき分ける必要があって、人の顔を横目で見ながら進むうちに、人を観察することが好きになった。 歴史のある街ということもあり、外国の人も多かった。日本の文化や美味しいものに触れて、喜びが溢れる表情をたくさんの人がしていた。自分の生まれた故郷が日