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2020年12月の記事一覧

江戸時代の雪だるまは「だるま」だったというお話

皆さんは雪だるまと聞いて、どのような形を思い浮かべますか?丸い雪玉を2段重ねて、頭にバケツ、鼻にはニンジン、手袋をさした木の枝の腕といった姿が連想されるのではないでしょうか? 江戸時代も雪が降ると、雪だるまを作ることがありました。ただ、現在の私たちが想像する雪だるまとは、ちょっと形が異なっているようです。 こちらが江戸時代の雪だるま。歌川広景「江戸名所道戯尽 廿二 御蔵前の雪」という浮世絵です。安政6年(1859)の作。 文字通り、だるまの形をしています。だるまとは、禅

大切な人を看取るときがいつか来るとしたら、最期に何と伝えるだろう

10年前の冬、自宅で父を看取った。 1年半ほどの在宅介護を経て、最期のときは私と夫が側にいることができた。 余命は数ヶ月前から伝えられていた。覚悟はしているはずだった。 それでも実際にそのときが来たら、想像していた静かな気持ちとはまったく違う、何か激しい衝撃のようなものにおそわれた。 私は何も声をかけられず、ただ、弱くなっていく父の手首の脈を感じていた。 「ほんなら、またな!」 これが父からもらった最後の言葉だった。 ある週末、いつものように実家で夕飯を共にし、帰り際にかけ

就活生時代、見た目にこだわっていたわたしは、坊主で面接に臨んで撃沈した。

会社で、就活生向けの説明会(ウェビナー)に先輩社員として出席した。関わっている案件の話を中心に、会社での働き方や、自分自身が気になっている社会課題について他の参加社員と一緒に話しつつ、学生さんたちの質問にも答えていく流れ。 参加者は200人超で、ウェビナーなので画面の向こうにいる学生さんの顔を見ることはできなかったけど、この説明会が、少しでも就活の参考になっているといいな……と思った。 今回はわたしの就活について、回顧してみます。 どうしても坊主にしなければならない、と

『お好み焼きの戦前史 第二版』「来々軒と支那そばの普及」冒頭部分公開

(2021年5月25日 原本改訂につき更新) kindle版『お好み焼きの戦前史 第二版』は、その旧版をもとにした紙の書籍版『お好み焼きの物語』と比較し、様々な点で新しくなっています。 特にその一部分である「来々軒と支那そばの普及」については、ラーメンの起源に迫るべく大量に資料を追加し、全面更改を行っています。 もともとはお好み焼きの歴史に関する本であり、お好み焼きの一種であるソース焼きそばの歴史を語る上で必要最低限の、ラーメンの歴史の一部分に触れただけに過ぎませんでし

プロボクサーという生き方2.0 南出仁Ver.

日本のプロ加盟ジムに所属しているプロボクサーは全国に?(すみません、全然分からなかったので知ってる方教えてください)人。 その内、ボクシング一本で生活が出来ている人は(年収でいうと最低でも約200万円は欲しいだろう)1割に満たないだろう。 ほんのひと握り。 これが昨今の日本のプロボクサーの現状だ。 実際にプロボクサーが稼ぐいわゆる''ファイトマネー''はどの程度なのか説明しておく。 あくまで僕、日本ランキング9位の自分が知っている範囲だ。 ちなみに僕もこの1割には属してい

Mr. CHEESECAKEに救われて

なかなか買うことのできない幻のチーズケーキ「Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)」がセブンイレブンとのコラボレーションによって、チョコレートとアイスクリームという形ではありますが、全国に広がることになりました。ここには食の安全も含め、単なる売買を超えた新しい消費の形があると思うのです。  わが子は小麦アレルギーである。生まれた時から小麦を口にすることができない。これはなかなか酷なことであって、うどんも、パスタも、パンも、スナック菓子も食べられない。どれもこれ

UUUMのバディが思うこと考えること

こんにちは、UUUM noteです。UUUM noteに登場したことも なんどかありますが、UUUMにはクリエイターのマネジメント・サポート業務にあたる「バディ」という職種があります。場面によっては手っ取り早く「マネージャーです」と表現することもありがち・・・でも、やっぱりバディなんです。今日は、そのバディのことをお伝えします。 バディ : Buddy : 相棒・仲間 マネージャーという名前は、これをやりなさい これはやめなさい といった管理者の語感がどうしてもあります。U

周りの大人に理解がないから学校には行かない

この記事は現在週1回、個別登校中の小学5年生の長男の話です。 いつも穏やかな長男の珍しい怒り長男がデイから帰ってきて、久しぶりにブツブツ文句を言っていました。 「学校に行ってないから勉強してないと思ってるんだよ。 学校行ってないとヒマだと思われてるんだよ。 腹が立った。」 「デイの職員?」 「そう、まだ来て1ヶ月くらいの新しい職員。」 「そうなんだね。 多分わからないんだと思う。 きっと不登校の経験がないんじゃないかな、その人って。 あったとしても、長男み

広島のお好み焼き屋で大阪弁の天使に出会った話

広島のお好み焼き屋で天使に出会った。 おじさんの姿で大阪弁を話していたけれど、間違いなく天使だ。 * 11月中旬、夫と二人で広島を旅した。 私たち夫婦は2019年に神奈川から兵庫に移り住んで以来、旅らしい旅をしてこなかった。1年目は新生活を軌道にのせるのに精一杯で旅どころではなかったし、2年目にようやく落ち着いてきて「そろそろどこかに行きたいねぇ」と話していたら、あれよあれよとコロナ禍の世に。 年に1回は見知らぬ土地を訪れ、美味しいものをたらふく食べるのを楽しみに生き

ウェルカム トゥー 居酒屋

以前、居酒屋で飲んでいた時の出来事。 そのお店はコの字のカウンターしかないタイプで、家族で切り盛りしていてる。マスターや息子さん達がとても元気なお店だ。 とにかくお客さんに色々声をかけているマスターや息子さん達。私はその雰囲気が好きで数年前から通うようになり、マスターに名前を覚えてもらえるようになっていた。同じようにそんなお店に惹かれて常連になるお客さんも多く、見ず知らずのお客同士、声をかけたりするなんだかとてもあたたかいお店である。 そんななか、ある日一人で飲んでいると、

闇の中の光

私にとって、最も理想的にお酒をたしなんでいる様子が描かれている小説は「夜は短し歩けよ乙女」という、森見登美彦さんの作品である。 この小説は有名なので、ご存知の方も多いと思うが、簡単に紹介すると、黒髪の乙女と彼女に恋する大学のサークルの先輩との、偶然に装われた度々の奇遇の出会いを軸に摩訶不思議な物語が展開する、京都を舞台にした冒険活劇である。 黒髪の乙女という主人公は、変態オジサンに会おうとも、突然演劇の主役を任されようとも、街中に風邪が蔓延しようとも飄々と楽しげに切り抜け

28歳

28歳。新卒で入った都内のセールスプロモーションの会社を辞めた。退勤は毎日23時を廻る。時折会社に4日間ほど泊まり込む。そんな勤務は少しずつ身体と頭にダメージを与えた。辞めると定収入が途絶えるのでバイトでつなぐ。学生の時にもやっていたテニスインストラクター。それだけでは厳しい。大学同期のKが家業のビルメンテナンス会社に入っていた。声を掛けてくれた。うちでバイトしないか? 新大久保にある小さな会社。少人数で現場を廻る。社名にビルメンテナンスとあるが、要は何でも屋だ。公共施設や

2020年にAIジャーナリング・アプリ『muute』をつくり、届けることの意味

はじめまして。12月1日にミッドナイト・ブレックファスト社から正式リリースした、「muute(ミュート)」というAIジャーナリング・アプリのプロダクトオーナーの岡橋です。 このnoteでは、muuteアプリに関する情報やmuuteチームのプロダクトに対する想い、わたしたちが見ている景色や大切にしている価値観などを皆さんと共有していきたいと思っています。 今回はその第一弾として、muuteの開発背景やプロダクトを通じて提供したい価値、そしてmuuteが掲げているミッションに