マガジンのカバー画像

#お店 記事まとめ

2,565
思想を持ったお店をつくったり、運営、デザインをしているひとやその感想などの記事をまとめるマガジンです。
運営しているクリエイター

#私のお店

カフェの良さ、この仕事の楽しみ

『スポーツとジェンダーを考える』 News Picksの番組にこんなのがあって。 パリオリンピックの女子ボクシングで起きた事をきっかけに作られたと思うんですが、こんな話が出てきました。 「中学校のスポーツの大会だと男女が別になる。その時にトランスジェンダーの生徒の話が出た時、顧問が対応に悩んでいる」 結婚もしてなければ、子どももいない僕にとって、この動画を見なければ考える事が無かった話題で。 もし自分が顧問だったら、同級生だったら、対戦相手だったら。 そんな「もし

どうしてこの作品を欲しいと思うのか?

こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターと手芸作家に向けた「仕事とお金の授業」祝!30回目となる本日のタイトルは「どうしてこの作品を欲しいと思うのか?」です。 私が運営しているギャラリー「TOKYO PiXEL. shop & gallery」は東京の下町蔵前にあります。都心部ではなく観光地でも無いのでギャラリーの前は人通りが少なく立地としては決して良いとは言えない場所にありま

『左ききの道具店 ときどきストア』は、こんなお店です

こんにちは、店長 かとうです。 2018年のオープン以来、ずっとオンラインショップのみでやってきた左ききの道具店ですが、昨年8月に事務所の半分を改装して実店舗をオープンしました。 その名も『左ききの道具店 ときどきストア』 今日はこの実店舗について、あらためてご紹介したいと思います。 さまざまな業務の合間に営業しているため、名前のとおり「ときどき開いているお店」です。 現在は、月に4日程度オープン日を設けています。(なかなかご都合の合わない方、ごめんなさい!) →最

自然の中に潜むカタチから生まれる植田佳奈氏の陶芸作品【FREEPARK】

突然ですが、 河原や公園に転がっている石ころを 拾ってみたり、じっと眺めたり したことはありますか? 何気なく目を落とせば見かけるものですが、 ひとつひとつの質感や形を じっくりと観察することは あまりないように思います。 石に限らず、 自然界にある形を独自の視点から観察し 試行錯誤を繰り返しながら 作品を制作しているのが、 陶芸家の植田佳奈さんです。 植田さんの作品は「人工物」のようで どこか「自然物」のよう。 今回FREEPARKに届いた作品たちも、 自然の形や風景

場所がいいとモノは売れるのか。

「場所がいいですよね。」 seesawsにいらっしゃる方々が必ずといっていいほど口にしてくださる一言です。 私はこれを「便利な場所にありますよね」という意味で解釈しています。 確かにアクセスしやすい場所であることは認識しています。吉祥寺という街は交通の便もよく、たくさんの商店や商業施設があり、駅からの徒歩圏内に大きな公園もあるので、いろいろな人たちのいろいろなニーズに応えられる街です。だからこそ「住みたいランキング」などで上位に挙がってくるのでしょう。 seesawsは

良品は飾らず、あなたを待つ。 今度は無印良品さんで『偏愛文具展』を開催することになった話

いい道具には説明がいらない。 そんな言葉を聞くとついつい納得しそうになる。 iPhoneのようなアップル製品には優れたユーザーインターフェイスが搭載されていて、初めて触る人でも直感的に扱うことができる。 そう言われると「たしかにー」となるし、小さな子供だって扱えるようになるのははやい。 ただ、いい道具とは、たくさんの人に使われることが絶対条件なのかと言われたら、必ずしもそうではない。 男性だけが欲しい物。 女性だけが欲しい物。 ある職業の人だけが欲しい物。 ある趣味を持

ワンオペ文具店が「ご機嫌なナマケモノ」でいるためにやっていること

「業務改善のために、余裕をください」 そんなことを上司に言ったことがある。 もちろん、こんな強気な言葉には訳がある。 辞めようとしていた職場に引き止められて、要望があれば僅かなことでもすべて伝えて欲しいとまで言われてはじめて出てきた言葉だった。 でも、この言葉には実際の所、私の働き方そのものをあらわす言葉だと思っている。 ワンオペでお店をやっている今でも、実際この考え方に助けられている。 限られまくっている「一人力」という力を、商品企画、店舗運営、EC更新、SNS投稿、商

コーヒー苦手だった僕がコーヒー屋を開くまで

今月末で僕が大学生の頃から始めたコーヒー屋が、オープンから8年になります。 今日はコーヒーがもともと嫌いだった僕がなぜコーヒーにはまり、お店を開くに至ったのか、書いてみたいと思います。 勢いではじめた焙煎僕は大学1年のころに、たまたま家から近い理由と、働いている年代が近いという理由で、カフェチェーンでのアルバイトをはじめました。コーヒーは正直苦手で、この苦い味を楽しめるようになったら大人なのかなと思いながら、ただ大学がない日に働くという感じでした。 その職場は時間帯によ

小麦畑から想う事。

かなり久々です。多分忘れられてると思いますが自分の忘備録という事で記しておきます。 カンパーニュで使わしてもらってるイマフンさんの小麦畑見学に大阪のシュクレクールさん、東京のブリコラージュブレッドさん、広島のシェジョルジュ山本さんといっしょに同行させてもらいました。 パンを作ってる人でも小麦畑を見た事がある人は少ないと思います。 国内の小麦の消費量で国産の小麦粉はわずか10数%でパン用小麦に至っては3%程。 空の青さと小麦の黄色。 まさにウクライナの国旗の色ですね。

小さな文具屋が元とんかつ屋から六本木でのポップアップへGOすることになった話

初めての東京でのポップアップイベントを「元とんかつ屋」でやった。 こう振り返って言葉にするだけでもよくわからないけれどホントのことだ。 小さな文具屋の初めての東京進出で、しかも会場は元とんかつ屋。 場所もなかなか用事がない限り降りることのない椎名町ということで、不安はたくさんあったけれど、蓋を開けてみれば200人以上がお立ち寄りくださり、盛況の内に終えることが出来た。 2022年の挑戦も一段落。 大阪に戻ってまた頑張ろう!……そんな風に思ったのもつかの間。 「なにかご一

3WAYバッグの理想形 BLACKEMBER FORGEを11ヶ月紹介しなかったワケ

「連絡をもらえて嬉しいよ! 日本の代理店に取り扱いOKと伝えとくね!」 そんな陽気なメールがアメリカのサンフランシスコから届いた時、思わずガッツポーズをした。 メールをくれたのはBLACK EMBERというブランド。 オリジナルでリュックを作ろうと目論んで時にみつけたブランドで、「Nike」「The North Face」でグローバルクリエイティブディレクターをしていた方を筆頭に、とんでもなく私の心をくすぐる鞄を数多くリリースしているメーカーだ。 そのブランドの中でも、これ

お店の備品にこだわっていたら、業界で最も重厚感のある「プライス」を作ってしまった話

「山下さん。プライスの文字ってかっこよくできませんか?」 そんな言葉をツイッター上でアパレルメーカーの方からかけられて、真っ先に「なぜ私にきくんですか?」と反射的に思った。 プライス。 つまりはお店の商品の価格なんかを表示する道具の文字をかっこよくできないかどうか……そう訊かれているのだ。 そんなことは備品メーカーにきくもんじゃないのか? 反射的に思ったけれど、その言葉を頭の中で反芻していると、ああ言われて当然だと気づいた。 うちは一応文具屋だ。 でも、巷に溢れる「駐輪

いつか、カフェをやってみたいんだよね

「いつか、カフェをやってみたいんだよね」 立ち並ぶビル群が絵画のように窓枠におさまる、東京駅近くのカフェ。こじんまりとした丸テーブルを挟んで座る友人の手元に向かって、ぽつりとつぶやいた。 3年とちょっと前、まだわたしが20代の頃の話。 将来を熱く語るでもなく、自分のことなのに他人のことを話すような温度で口から出たその言葉は、所在なくふわふわと漂っている感じがした。 「へえ、そうなんだ」と呟いて、カフェラテを一口飲んだ友人が続ける。 「でも、意外かも。たくさんの人と関

『TENTのTEMPO』が、パワーアップして再始動。

2021年6月からはじまった『TENTのTEMPO』は、10月のある日から、突然の長期休業をすることになりました。 当初は「数ヶ月後には営業再開できるかな」なんて思っていたんですが、結果的に半年ほどの長期休業になってしまいました。 訪問を楽しみにしていた方には、本当に申し訳ありません。 今回は、TENTのTEMPOに何が起きたのか。そして、この先どうなるかについてお伝えしたいと思います。 恐るべし真砂土まずは2021年6月ごろのお話から。 BONUS TRACKの僕