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380.許可なく、人にカメラを向ける人たち、肖像権には「撮影されない権利」があることを知って欲しい。


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「撮影されない権利」「公表されない権利」「営利利用されない権利」の3つがある。

「肖像権」って、写される本人の承諾なしに「撮影されない権利」「公表されない権利」「営利利用されない権利」の3つがある。

このことから、「公表されない権利」が中心となっているのだ、と言う人が多い。つまり、「公表していない」「公表するつもりはない」「公表しようとは考えていない」と言う言い分だ。

確かに一理あるけれど、「公表する」「公表しない」というのは撮った側の良心に任されているようだが、その良心というものが信じられない場合もある。

なぜなら「公表しないという前提」で写真を撮る。
その意味は、公表しないのだから、自分の記録、自分の趣味という意味合いもある。

しかし、これがこれほどスマホやデジカメが発達していなかった時代の産物のような気がする。

「公表しないという前提」ならば、誰でも勝手に自由に撮ることができるのか?という点だ。
今の時代は、子どもでも誰でも簡単に写真を撮ってSNS等などですぐさま投稿してしまっている。このようにほとんどの人は自分の撮った写真を誰かに見せたり、自慢したり、喜び合ったりしている。

現に、Xもインスタも、フェイスブックだって写真だらけ。
言葉よりも写真や映像の訴求効果は理解しているからだ。
まだ、美味しい食べ物などは可愛らしいけれど、それだってお店の店内で出されたメニューを無許可で撮影しているし、美味しかった、不味かった、高い、安い、店員さんの態度が悪い、などと悪口まで掲載してしまっている。

ご存知のYouTubeやТiKТokだって無法地帯。
実の親が知らない場所で自分の子どもの写真を投稿されていた...なんてことも少なくない。いや、多い。

それでも「撮る側」の良心を信じて、「撮る自由」を認めるということが果たして正しいことなのだろうか?なんどもいうが、プロならば必ずスナップ写真であっても、どんな肖像写真であっても、すべて公表しない写真であっても相手方(お店側、店内、料理、店員さん)に必ず了承を撮っている。
これは、あとあとクレームやトラブルをなくすためだ。

先日、ある出版社が私の写真を掲載したい、という申し出があり嫌々だったけど了承した。
たかが2.3枚の写真なのに数十枚撮り続け、その場でどうでしょう?と確認をした。

もちろん、誰だって自分の姿は嫌いだが、少しでもマシなものがいい。
そして、そのカメラマンと一緒に数十枚の中から最終的に2枚決定した。
今の時代はその場での写真確認ができる時代。確認する、承認を得るのが面倒くさいというのなら、そんな写真を撮るのはやめればいい。

「撮る自由」を主張する人たちがたくさんいるが、「撮られたくない自由」「撮らせない自由」を主張する人たちの方が圧倒的に多い。

「隠し撮り」「盗み撮り」「盗撮」などはカメラを使った暴力。知らず知らずに人に恐怖心を与え続ける人たちがいる。
許可なく、人にカメラを向ける人たち、肖像権には「撮影されない権利」があることを知って欲しい。


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怖い話 朗読「私を撮らないでください」SNSで拡散された被害者の復讐


※noteでの写真盗用、無断使用事件のご紹介


写真の盗用・無断使用を許さない。著作権侵害への対応。#1 事件発生

写真の盗用・無断使用を許さない。著作権侵害への対応。#2 刑事告訴



※本内容は、しばらく「肖像権」シリーズとなります。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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