【DX】ETLって?データの整理整頓でDXの第一歩へ!
こんにちは。
インテック 金融第一システム部のクマクラです。
最近はDX(Digital Transformation)という言葉をよく耳にするようになり、
データサイエンティストを積極的に採用したり、AI技術を用いて企業内に蓄積された膨大なデータを活用する企業が増えています。
データの活用という点に意識が向きがちですが、そもそも会社のどこにどんなデータがあるのか把握できず、散らばっている状態では活用することもできません。
まずは、企業内のデータを把握し整理整頓することが、データを活用したDXへの第一歩につながります。
今回はETLツールを用いたデータ活用について、実際に取り組んだ事例をもとに紹介していきます!
1.はじめに
冒頭でも言いましたが、最近は企業内に蓄積されるデータの活用がますます重要視されるようになってきました。
しかし、企業内にはさまざまな業務システムや形式の異なるデータが散乱しており、活用以前に整理しなければ・・・という課題を抱えている会社も多いのではないのでしょうか?
そのような企業内に散乱しているデータを整理整頓し、データ活用へ繋げてくれるのがETLツールです!!
2.ETLツールとは?
ETLとは、Extract(抽出)・Transform(変換)・Load(格納)の略語になります。
企業は販売管理システムや顧客管理システムなど多様なシステムを業務で使用する中、フォーマットの異なる膨大なデータを日々蓄積しているのですが、それらのデータを保管元から抽出し、統一したフォーマットに変換、データベースやファイルなどに格納・集約することがETLの役割になります。
3.導入事例の紹介
実際に日々蓄積される各種業務データの活用に、ETLを活用した事例をご紹介します。
3-1.現場のユーザー業務の対応状況
あるお客様は、それまで主にAccessを使用して以下のように各種業務データの分析を行っていました。
①各業務システムからデータを収集
②収集したデータを統一したフォーマットに変換・整理
③整理したデータを最終的にはユーザー自身で分析・確認
①~②までをAccessを使用して手動で行い、かつ③については膨大なデータを目視で確認しているため、多くの時間・労力がかかっていました。
3-2.新しいシステムの導入
新しいシステムでは、ETLツールを使用して、以下のように社内の各業務システムのデータ収集〜データ分析を自動で行うことが可能となりました。
①各業務システムからデータを収集
②収集したデータを統一したフォーマットに変換・整理
③統一化したデータを一箇所に集約
④集約されたデータを分析
⑤分析結果をユーザーが確認
データの収集~分析までを自動化することで、お客様の作業はシステムの分析結果を確認するのみになり、これまで手動操作や目視確認にかかっていた労力を大幅に削減することができました。
また③にて統一したデータを一箇所に集約することにより、今後、集約したデータをさらに様々な観点から活用することが可能となりました。
4.ETLツール導入で実現したDX
ETLツールの導入で実現できることを以下にまとめます。
●各種業務システムから効率的にデータを抽出!
業務システムごとに管理しているデータは、データベース(SQL Server、Oracleなど)や形式など異なり、抽出方法もそれぞれです。
各種業務システムからそれぞれデータを抽出する場合、一つ一つシステムのデータ抽出手順を覚え、抽出作業を実施し・・・これを手作業で行うと労力が半端じゃありません。
ETLツールはさまざまなデータベース、データ形式に対応しているため、抽出元のデータベースの種類やデータ形式をあまり意識することなく効率的に抽出することが可能です。
また、抽出作業といった定型的な作業をシステムで自動化することにより、分析や活用といった他の重要な作業に注力することが出来ます。
●統一化したフォーマット・綺麗なデータへ変換!
業務システムで保管されているデータは、必ずしも活用しやすい形式なっているとは限りません。しかも、システムごとにフォーマットが異なることがほとんど。
ETLツールを用いることで、活用しやすいフォーマットに統一化することができます。
また、余計なデータの排除、無駄なスペースの削除などクレンジングを行うことで活用するデータ自体の品質も高めることが可能です。
●データを一箇所に集約し整理整頓!今後のデータ活用へ!
活用しやすく統一化した企業内のデータを一箇所に集約することで、常に企業内のデータを活用しやすく、整理整頓された状態に保つことができます。
今後、さまざまな観点からデータ活用しよう!となった際に、いちいち各システムからデータを収集して変換して・・・という手間を省き、分析・活用作業から取り組むことが出来ます。
以上がETLツール導入で実現できることになります!
前述した事例では、ユーザーが手作業で抽出〜変換を行っていましたが、
ETLツールを用いればシステム的に自動で抽出〜変換を実施することができ、手作業よりも大幅に負担を軽減することが出来ます。
また、データを一箇所に集約したデータ活用の基盤を作ることができるので、今後のDXの展開へ繋げることが可能です。
企業内の膨大なデータを効率的に整理整頓でき、データ活用の基盤を作ることができる。それがETLツールになります!
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
さまざまな新しい技術が注目されていますが、DXを推進するにはいずれも企業内のデータが整理整頓されていなければ実現できません。
ETLの活用はそのような技術を活用してDXを推進するための第一歩になります。
インテックはETLツールを用いたシステム開発を数多く手がけており、
お客様のデータ活用を支援しています。
日々蓄積される膨大なデータの整理整頓に困っていたり、ETLについて調べている方などに少しでも参考になれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました!