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UXリサーチ知見まとめ

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UXリサーチの知見をまとめていくマガジンです。noteではプロダクトデザイナーを募集しています→https://open.talentio.com/r/1/c/note/page…
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#UXデザイン

[UXリサーチ] なぜ、Z世代はメルカリを使わない?

こんにちは、メルカリのUXリサーチャーの辰田(@Usuke24)です。 私が所属するUXリサーチチームはメルカリのUXデザイン部門の中にあります。普段、UXリサーチチームではお客さまの体験をよりよくするためのUXリサーチを様々なテーマで実施しています。その中から、今日は私が直近担当した「Z世代に関するリサーチ」の紹介を通して、普段メルカリのUXリサーチャーはどんな仕事をしているかイメージや興味を持ってもらえれば嬉しく思います。 1. 注目されるZ世代 はじめにZ世代に関

ユーザーリサーチが「使えている」組織とは何か?あるいは、ユーザー理解の組織実装について

これまで、累計500名以上、150社を超える個人や企業の皆さまへのユーザーインタビューやヒアリングを行い、これまでに、3度のプロダクトの立ち上げ、大小含めて7回ほどのピボットを経験してきました。 今年はCentouというユーザーインサイトやユーザーニーズを管理するSaaSを立ち上げ、ますますユーザーリサーチ(UXリサーチ)領域に対しても、解像度が高まった一年でした。 そんな折、今年の締めとして、ユーザーリサーチ領域において今後1〜3年のテーマになってくるであろう「事業に資

「Atomic Research」の導入によって進化するUXリサーチの取り組み

こんにちは。Web3×エンタメ領域のスタートアップ Gaudiy でUXデザインを担当している坂田です。 これは Research Advent Calendar 2023 の22日目にエントリーしている記事です。リサーチをテーマとした記事であればなんでもどうぞ、ということなので、私が現在取り組んでいる「Atomic Research(アトミック・リサーチ)」をご紹介したいと思います。 UXリサーチ活動の課題探知 2022年12月に入社してから、真っ先に感じた課題があり

リサーチのトレンド 2023

今年も1月〜12月までに「#リサーチハック」のハッシュタグでXに投稿してきた、デザイン・マーケティング・市場調査のリサーチ界隈で起きていた主なニュース・トレンドを7つのトピックに分類してお届けします。 リサーチのトレンド 2023 1.ChatGPT/生成AIの活用 2.VOCデータの再評価 3.ディスカバリーリサーチの価値浸透 4.リサーチ支援会社の合従連衡 5.リサーチツールの越境機能強化 6.リサーチデータベースの構築 7.案件依頼・相談フローの改良 2023年も新

UXデザインやUXリサーチに活用される『KA法』に使える『KAカード』のFigmaウィジェットをつくりました

タイトルの通りなのですが、KA法という定性調査の分析やモデリングに使われる手法で使われるアイテムをFigmaのウィジェットにしてみました。 KA法とは例えば「英語学習にお金や時間をかけている」人たちにユーザーインタビューを実施し、それらの記録から印象的・特徴的なことを抽出するにあたり、 ユーザー調査により得た出来事 ユーザーの心の声 心の声に基づいた価値 といった雛形にしたがって書き出します。例として適切な抽出かわからないですが、次のようなものです。 インタビュー

#1 そのUXリサーチには『嘘』がある(UXリサーチの方法論)

今回から「UXリサーチの方法論」というテーマにて連載する。 昨今では「UXリサーチ」や「デザインリサーチ」といった分野が開拓され、ビジネスシーンにおいて市民権を得つつある。特に「N1分析」という言葉に代表されるように、定性的な調査からインサイトを得るプロセス・方法論の重要性が見直されている状況にある。私自身もbeBitのコンサルタントとして10年以上にわたって様々な企業のUXデザインやリサーチを支援してきたこともあり、自らの専門分野に光が当たってきたかのようで嬉しく感じてい

UXリサーチにおけるバイアスの種類を特定する|Identify types of bias in UX research

この記事では、バイアスが具体的にデザイン・ワークにどのように影響するかについて説明します。 以下の6種類のバイアスについて解説します。 バイアスの種類|Kinds of biases 確証バイアス|Confirmation bias 誤合意バイアス|False consensus bias 優先バイアス|Primacy bias 最新性バイアス|Recency bias 潜在的バイアス|Implicit bias サンクコスト・ファラシー|Sunk cost f

まずは試しにやってみよう、初めてのUXリサーチ!

ご無沙汰しています。SOMPOの片山です。 新規サービス開発で、PdMやUXデザイナーとして働いています。 UXリサーチって難しかったり、お金がないとできないイメージがあったりしますか? 実際はそんなことはないです。最低限気をつけることを気をつけて行えば、自前で行ってもかなり有益なことを得られます。 何よりも、まずは小さく早くリサーチをやってみてユーザーを知り、それをサービス開発に反映する。というサイクルを回し始めることが大切です。 そこで、今回はUXリサーチャーが居な

2022年もいろいろUXリサーチの教材をつくったので無料配布するよ!

羽山 祥樹です。日中は某大手企業で働きながら、2年前に日本ウェブデザイン株式会社を起業しました。UXデザインやUXリサーチのコンサルティングやコーチングをする会社です。 ここ数年ずっと、自分のもっているノウハウをひたすら外化して、SlideShareやメディアでの連載記事で「このとおりやれば誰でもUXデザイン・UXリサーチができる」という、具体的でやさしい教材にしてガンガン無償公開する、ということを続けています。 30代の前半に「自分の手元にあるノウハウもお金も自分が死ん

Shippioにおけるソリューション定義のためのUXリサーチ事例

Shippio Product Design Managerの西藤です。(Twitter: K_Nishito) 先日「新規プロダクトの立ち上げにおける顧客ニーズ発見までのプロセスを振り返る」というnoteを出しました。その中のプロセスを、「UXリサーチ」という観点で少し振り返って書いてみます。 はじめに今回の取り組みは、自由度の高い状態からソリューション方針を定義していくものでした。私自身、自由度の高いソリューションを定義する際はよく簡易的なコンセプトプロトタイプ(以下、

全リサーチを8日間でアウトプットする目標のために取り組んだこと

こんにちは。Sansan株式会社でUXリサーチャーをしている大泊です。 ここ最近、様々な会社のリサーチャーの皆様とお話する機会を沢山いただいたのですが、その中で、Sansanの調査結果のアウトプットの速さに驚かれることが多くありました。そこで、本日はリサーチをスピーディにアウトプットするために取り組んだことについてお伝えします! なぜ「リサーチ結果の提供速度」に向き合ったのか 我々は、2021年6月に組織として立ち上がり、丁度1年経った2022年6月から、目標の一つとして

みんながUXリサーチできる組織にするための3ステップ

こんにちは、カミナシでUXデザインとリサーチをしている渡邊 (@nabetaro_san) です! カミナシのプロダクト開発では、UXリサーチを起点に議論や意思決定を進めています。が、今はカミナシには専属のUXリサーチャーがいるわけではなく(ご興味ある方是非🙏)、チームメンバーみんなが実践していく必要があります。 今回はカミナシでみんながUXリサーチを行う上で取り組んだことを3ステップで書きたいと思います。 UXリサーチを取り組む中で、出てきた課題カミナシでUXリサーチ

初めてのユーザビリティテストで失敗した4つのこと(&対処法&参考になった資料)

最近はユーザビリティテスト(UT)をファシリティする機会をもらった。ユーザーと対話する機会がありすごく楽しみと感じつつ、すごく緊張していました。 💪「いや、緊張は無駄だ!備えあれば憂いなしっていうんじゃないですか!」 初めてのUTを準備するために、スクリプトを書いたり、チュートリアルを見たり、先輩たちのUT映像を見学したりをしていました。 「もうUTマスターになりました(?)!ユーザビリティも難しくなさそうね!」とUTの前日にやと自信をつきました。 しかしUTの結果、タイ

UXリサーチは誰のもの?

こんにちは、ソウゾウでデザイナー/UXリサーチャーをしているpeachです。 今回はこちらのアドベントカレンダーに参加すべく、4年ほどROM専だったnoteを引っ張り出してきました。 さて、UX〇〇というのがバズワード化している昨今ですが、「UXリサーチをやってみたい」というデザイナーさんからのご応募をいただくことが増えてきました。その度に私は「なぜ、今の環境でUXリサーチをやってみないのだろう?」と感じていましたし、時には今の環境で出来るリサーチ方法について相談に乗ってい