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#マンガ感想文 記事まとめ

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マンガ感想文や、おすすめのマンガの紹介について書かれた記事をまとめた公式マガジンです。
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2022年4月の記事一覧

本物の悪はとても繊細「ワールドトリガー/葦原大介」別役太一と鈴鳴第一のはなし

 この記事はワールドトリガー1~24巻及び、コミックス未収録のジャンプスクエア連載分の内容に触れています。未読部分がある方はご注意下さい。各自の判断でよろしくお願いします。  毎月ジャンプスクエアで楽しく読んでいるワールドトリガーですが、6月特大号で休載されるお知らせがありました。葦原大介先生のご回復を心よりお祈り申し上げます。  ワートリ最新話が読めるのは早くてジャンプスクエア7月号になりましたので、発売を待つ間、現状の最新話をおさらいがてら感想を書いておこうと思いまし

尾瀬あきら『みのり伝説』は、いまなお“最もリアルなライターマンガ”である。

#マンガ感想文 『みのり伝説』は、ヒット作『夏子の酒』などで知られるマンガ家・尾瀬あきらが、1994年から97年まで『ビッグコミックオリジナル』に連載した作品である。 主人公・杉苗みのりがフリーライターとして独立し、売れっ子になるまでの奮闘が、奇をてらわない素直なタッチで描かれている。 フリーライター・藤田千恵子のエッセイ集『愛は下剋上』(ちくま文庫)をベースに、多くの女性ライターへの取材もくわえて作られた物語はすこぶるリアルで、ストーリーマンガの形式を取った「ライター

【百木田家の古書暮らし1巻感想】冬目景『イエスタデイをうたって』以来の恋愛群像劇を描く

この世の漫画のキャラで最も「ああーこじらせているなあ…」と感じる人物は、『イエスタデイをうたって』の森ノ目榀子だと思っていた。 『百木田家の古書暮らし』を読むまでは。 森ノ目榀子よりもやべえ女、現る以前アニメ『イエスタデイをうたって』の感想を書いたときにも触れたが、私は読者からの評判がすこぶる悪かった森ノ目榀子という女性が非常に好きである。 未亡人にすらなれなかった、恋仲にすらなれなかった、過去の恋愛を捨てられない女性。 「地雷」とも評されるその不安定さが、私にはとても魅

もうひとつの「まんが道」『スタジオ ボロ物語』/追悼・藤子不二雄①

2022年4月7日、藤子不二雄Aこと、安孫子素雄先生がお亡くなりなられた。88歳(米寿)の誕生日を迎えられた直後だった。日本中に衝撃が走り、多くの読者やマンガ家から無数の追悼の言葉が発せされた。安孫子先生は、紛れもなく戦後を代表する天才漫画家だった。 藤子Fノートでは、藤本先生の作品にほぼ特化して記事を書いているが、F作品だけでなく、安孫子先生の作品群についても、常に手元に置いており、繰り返し繰り返し読み込んでいる。 そんな安孫子先生の急逝の知らせを聞いて、僕の中では藤本

国産初カラー特撮番組「マグマ大使」爆誕!しかしこれが手塚バブルの崩壊だった?

今回は 日本初のカラー特撮テレビ番組第一号「マグマ大使」をお届けいたします。 日本の男の子の特撮ヒーローと言えば「ウルトラマン」「仮面ライダー」 小さい頃は男の子の誰もが当たり前のように通る通過儀礼のような一大ヒーロー産業でありますがそんな特撮ブームの第一号 それが今回ご紹介する「マグマ大使」だったのであります。 その誕生の歴史と共に今回はご紹介していきますので ぜひ最後までお付き合いください。 それでは本編行ってみましょう 本作は 1965年5月から「少年画報」にて連

【漫画】『監獄学園』平本アキラが描く混沌『RaW HERO』(1巻)

こんにちは、ごみくずです。 このレビューは有料表示になっていますが、記事は全て無料で読めます。 無為なコメントを避ける為にコメントのみ有料としているので、安心して読んでいただければ幸甚です。 今回ご紹介するこの漫画、エロ要素が多いので取り扱うか迷いましたが、映画のような作品なので取り上げる事にしました。 とは言え、エロや何かの一言で収まるような単純な話ではなく、様々な要素が絡み合って混沌としているので、紹介が難しいんですよね。 「とにかく読んで最終話迄みてよ」という作品で

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分かった気になりたかったマンガ感想【さよなら絵梨/藤本タツキ】

4月中は無料で公開しているみたいなので、ぜひ読んでみて下さい。 読切ですが、200ページ超の大作なので読み応えは十分だと思います。 B級映画のマンガでした。 B級らしさというのは、アングル・構図について 人物の視点や両方が並んだ定点カメラ 登場人物が撮影している設定での手振れ マンガらしさの無いコマ割り だったところと、爆発シーンからそう感じました。 この記事は、『書いてるうちになんか発見があるかも』という甘い幻想で描き始められ、『結局なんも分からんかった』という

先週観たもの

幻のデビュー作が電子書籍化してた。ただまあデビュー作だな、うん。性別反転させた稲中すぎ。 73点 こんな頭キレッキレで未成年で美少女で胆すわってるやついねーよとは思うが。アケイチは笑った 80点 骨格が違ってわらうんやが。ほもお・・・ 75点 ワクチンは毒!コロナは風邪!製薬会社の陰謀!みたいな話 73点 建築オタクむけすぎんよ 76点 理屈系の漫画かな。まあまあ 78点 えっまだつづくの!?!?!?しかも風呂敷ひろげまくりやなあ。主人公影うっす。 77点 オー

「ゴールデンカムイ 29」【感想・ネタバレあり】

どんなマンガ? 殺伐とした血生臭い空気の中に男性特有のイ○臭い下ネタあり。 シ○○コしながら犯人を探したり。 その後、アホな格闘をしたり。 凶暴な動物に追いかけられて、サウナに入ってしまったら。 ついでだから全裸になってサウナを楽しんだり。 温泉に入って打たれ湯のお湯をアソコに当てたり、、 男子校のノリが懐かしい描写が多数。 本当にコイツらアホで面白い。 でも、生命のやり取りもするから中々にキツい時もある。 大自然の中でも厳しい自然の掟もあり中々に侮れない。 そんなゴ

【書店員のすヽめpresents】 「勝手にマンガ大賞」受賞作品発表!

ごきげんよう〜♬かんたーです♬ 以前、「勝手にマンガ大賞」なる企画を、自らやってみたのですがせっかくですので個人的な結果、発表をしていきたいと思います。 何の忖度もなく、一個人がいち書店員の主観ですので、温かい眼差しでご覧になっていただけると幸いです。 それでは行ってみよう〜! 勝手にマンガ大賞22 受賞作品一覧1位『かけあうつきひ』 「ストーリー性が〜」とか「作画が〜」といった“コレ“といったインパクトはない作品かもしれません。ただ私の中で新刊が発売さるのが非常に

マンガの実写化、ウェルカムです。

ええ。そうなんですよ。 わたし、マンガの実写化自体はウェルカムなんです。 先日も人気マンガの実写化が発表されて物議をかもしておりました。キャストあての熱もいまだ冷めやらぬ状況です。それだけ関心の高い作品だったということでしょう。 そして、実写化には否定的な意見が多かったのではないかと思います。 まあそれも仕方がありません。 昨今の大作マンガの実写化と言えば、あれは良かったよね!という話よりも、なにがどうなったらあんなひどい作品になるのか……と、自分がファンだったらどうしよ

【漫画】バリキャリ美女、実は恋愛小5レベル『高嶺のハナさん』(1巻)

こんにちは、ごみくずです。 このレビューは有料表示になっていますが、記事は全て無料で読めます。 無為なコメントを避ける為にコメントのみ有料としているので、安心して読んでいただければ幸甚です。 今回紹介する話は個人的にとても笑ってしまう恋愛ギャグマンガです。 記事を書くにあたって読み返しましたがずっと笑ってました。 それでは見ていきましょう。 第六回目は『高嶺のハナさん』1巻から【第1巻の個人的な評価】 ※5段階評価で普通が3。数字が少ない程低評価。 なお、エログロ評価は

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「ビッグX」手塚治虫が嫌いだった理由がエグい!

今回は巨大化ヒーローのパイオニア「ビッグX」をお届けいたします。 巨大化ヒーローと言えば「ウルトラマン」のイメージが強い方が 大半だと思います しかしそんな巨大化ヒーローの元祖は 実はこの「ビッグX」なのであります。 テレビ化もされヒットもしましたが「ウルトラマン」に粉砕され しかも手塚先生自身も好きではなかったと語る作品。 その秘密を今回はじっくり解説したいと思いますので ぜひ最後までお付き合いください。 それでは本編行ってみましょう。 ---------------

今月の漫画ピックアップ‼︎ 2022年3月号

話題作が多かったようだけど、俺が買ってる漫画が案外出てない月だったような……てかもう4月も半ばじゃねーか‼︎ 先月は早くアップするとか言っててすみません、とっとと行ってみよう‼︎ タコピーの原罪 上巻1話は確かに衝撃だったんですよ。んでまぁ既に今の俺は下巻を読んでるので結末まで知ってしまったので、4月分の時に感想書きます‼︎ アヤシモン 1巻賀来先生の週ジャン作品ということで期待大。しかし妖怪の中に尋常じゃないパワーを持った人間脳筋主人公が妖怪をビビらす大活躍って、方向性