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猿☆人間
2020年6月30日 07:15
夢が醒めた星の砕けた粒をほんの一つ食べただけだった.闇は優しい見たくないものは見えないから.繰り返す戸惑いはいつもはじめましてで大袈裟なくらいに真面目に驚かされる夢を見ないで済む方法をそろそろ誰か知りませんか..夢が醒めた星の流れた痕をほんの軽く撫でただけだった.月は眩しい穴の向こうには行けないから.蒸し返す諦めはどれもはじめましてで斬新なく
2020年6月29日 07:37
歌うことで救われた時間が確かにあって.歌うことで許された世界が幾つもあって.何にも変え難いその輪郭だけを柔らかくなぞる.ここからだったら届きそうな青空飛びつけばもっときっと遠くまで行けるからだからやめておいたまだ楽しみは取っておく同じ目線の彼女たちが朝陽に照らされて微笑んでいたから..歌うことで戻された景色が僅かにあって.誰にも言い難いその裏側
2020年6月28日 07:54
空想が捗る日青空が少し淡くて空想が捗る日木陰がより涼しい.歩き疲れて腰掛けた花壇の縁長々と連なる蟻の列の中に自分を見つけた気がした.無限過ぎて怖い急に止んだ風だって何を語る訳でもなくて一つ一つに悉く触れていたら何も彼も足りなくてあっという間に暮れてゆく無限過ぎて怖い..空想が捗る日星空が少し遠くて空想が捗る日夜風がより優しい.眠り疲れて寄り掛かる南の窓
2020年6月27日 07:01
永い夢の中目を開けたまま眠り続ける.もう何年も雨晒しになった公園の遊具の赤色..浅い夢の中背を向けたまま語り続ける.そう簡単に泣き寝入りもできず持て余す旌旗の白色..ずっと帰り道やっと曲がり角きっと懐かしい..せめて染めてその色彩で気がつかせて鈍感な私に.せめて染めてその色彩で気がつかせて鈍感な私に..すぐに消えてその存在で気を逸
2020年6月26日 07:24
夕立のような溜め息が勢い任せに洩れるまだ好きにはできない.無口な方が聴いてもらえる.この葉には毒がある殺めてしまえる程ではないが何も無害な訳でもないのこうして雨が降る度に思い出してとは言わないだからせめてその花を見つけたらそっと笑いかけて..夕闇のような危うさが想像通りに浮かぶまた好きにはなれない.一人の方が泣いてしまえる.この手には傘がある隠してしまえ
2020年6月25日 11:36
喜びが散り散り隅っこに集まって何を話しているテレビも点けないで静かに耳を傾ける.掃除機に吸われないようにね賑やかな井戸端会議.きらきらと光りさらさらと流れる麗しきしみじみ愛おしい嗚呼愛おしいどうかそのままで..喜びが散り散り部屋中を彷徨って何を捜している気持ちも知らないで花瓶の水が揺れている.正直に呑まれないようにね穏やかな作戦会議.ゆらゆらと映
2020年6月24日 05:57
春はとうに過ぎて夏の香り滲む雨正しい朝に向かって背を伸ばす隣りの家の猫.綺麗な横顔とにかく綺麗な横顔ばかり見ている.シークレットは要らない隠すことにもはや色はない黙っているだけも笑っているだけもそう見えているのならばそうなのでしょうそうでなくてもそうなのでしょう..熱はとうに冷めて夢の続き誘う風淋しい時に限って手を伸ばす昨日の夜の裾.綺麗な溜め息と
2020年6月23日 08:38
ああ一人きりそう思えるのは素晴らしい笑顔がリーサルウェポン.幸せについて物怖じもせずに考えられるという強さ.戦え戦え戦え望み通りは難しいそれでも休まないで前を向き続けるとそれが確かな勇気になる聞き飽きた言葉も今は素直に受け入れられる隙間が生まれる..ああ一度きりそう思えるのは新しい気持ちがリーサルウェポン.幸せについて躊躇いもせずに諦められるとい
2020年6月22日 07:17
透明なフィルムに焼き付いた笑顔もう決して色褪せることはないそう信じている.別れ際にならないと判らないようなまだ小さかった憧れ.一体いつまで持ち続けられるだろう埃を被ったとしても大切に守り切れるのか美しさとは見た目よりもそれを見た時の自分の瞳の輝き.夕暮れはお預けの代わりに夜空に虹が架かる..さようならも言えないと終われないようなただ短かった幕切れ.
2020年6月21日 10:24
公園のベンチに座り青くなれなかった曇り空をただじっと見つめては何気なく下唇を噛む.足許にクローバー気づけば一面に唐突に始まる四葉探し.いつ頃に誰がどうしてそれを幸せと呼んだのか違うということを特別というものをそう思える心があるのならばどちらかである必要はないにしても幸せに繋がる方が嬉しい..公園でぽつんとしゃがみ声にならなかったクエスチョンをまだずっと抱えて
2020年6月20日 09:22
見渡したところで見つけられるものでもない何処であっても片隅一人ぽっちになるのに特別なことは何も要らない.見透かしたところでどうにかなるものでもない何と言っても片隅自分勝手であるのに特別なことは他に要らない.甲斐甲斐しく太陽が地球の片側を照らしそれに倣ってまた朝が来たと微笑みを見せ大きな深呼吸を一つなんて今日もするつもり?..見逃したところで忘れられるもので
2020年6月19日 06:55
愛している 愛している愛している 愛している.愛している 愛している愛している 愛している.過っては掴まえられなかった言葉を剥製にしている.その中でも一際多く一際簡単な言葉また笑って蔑ろにする.飾っても美しくはなかった言葉が点滅をしている..愛している 愛している愛している 愛している.愛している 愛していた愛している 愛している.過っては掴まえられな
2020年6月18日 07:35
ギターの鳴り止んだ部屋さっきまでの音楽はそのまま消えてしまうのか換気扇の回る音だけが降り積もっていく.第三日曜日明日は不燃物柔らかいだけの指先.生まれた歌がどうだろうとも僕の暮らしが変わるわけではない編み込まれた絨毯のように一つ一つで一つなんだと言ってしまえるほど立派でもないから..残りを飲み干した缶さっきまでの恋しさはこのまま溶けてしまうのか換気扇の
2020年6月17日 07:43
ハッピーバースデイをイントロから歌う人ふとそんな瞬間にときめきを感じていた.ハッピーバースデイと手拍子まで鳴らす人ふとそんな瞬間のときめきを信じてみた.喜びを喜んでくれるとか淋しさを淋しがってくれるとか願うよりも先に叶ってしまうこと.運命と名づけた予め知っている気持ちとにかく今は理由が欲しかったきっかけを捜していた判り易く恥ずかしいでも幸せで仕方がない.