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[読書] 老いる勇気/岸見一郎

こんにちは、noriです。

最近、急に暑くなってきましたね~。
まだまだ先かな、と慢心していた我が家も、きのう慌てて衣替えしました。
去年着れなかった服が出てきて、早くこれを着て出かけたいなーと思っているところです。


さて、きょうは岸見一郎さんの『老いる勇気』という本を紹介したいと思います。
このタイトル、なんだか聞き覚えありませんか?

ピンときた方は鋭い!
実は、『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の、いわゆる『勇気の二部作』を手掛けた方です。

【著書について】

前述した著書でも知られる岸見一郎さんは、日本を代表するアドラー心理学者の一人です。
前述した著書は古賀史健さんとの共著ですね。

※古賀史さんはライターをされています。noteも面白いのでぜひ。


『勇気の二部作』と同じく、タイトルに『勇気』を冠した本著ですが、今回は岸見さんの単著になります。
また『勇気の二部作』は青年と哲人の対話形式で展開されるのに対し、本著は岸見さんの主観で話が展開されていきます。

そんな一風変わった『勇気』の本です。

【本著を読もうと思ったキッカケ】

理由は単純なのですが、本のタイトルと、書かれていたキャッチコピーに惹かれました。

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(目を惹く表紙ですねぇ。素晴らしい。)


もともと、『勇気の二部作』をキッカケにアドラー心理学に興味は持っていていました。
前著は "今、ここを生きる" ということが書かれていますが、老いに関する言及はなかったように記憶しています。
そんなことをふと思い出して、興味本位で手を伸ばした一冊です。

【本を読んだ感想】

正直に言うと、一度読んだだけで理解するのはかなり難しく感じました。
それでも、読み進めるほど興味深い内容がザクザクと出てくる感じが、読んでて気持ちよかったです。

本著はアドラー心理学、ギリシア哲学に基づいた考えから、『老い』という万人に共通する問題に切り込んでいます。
このアドラー心理学がとても理解しにくいんです。『勇気の二部作』を読んだ方なら分かると思いますが、考え方が飛躍しすぎていて、飲み込むのに時間がかかります。

とはいえ、今回は『勇気の二部作』に比べると、より現実味を帯びた内容になっています。そういった意味では、いくらか読みやすくなっています。
具体的には、両親や自分の老いを、著者の体験を通じて考えるような文の作りになっています。
僕を含めた多くの方が実際に体験する、または体験しているであろう内容であり、その出来事を心理学的観点から語る、という感覚が気持ちいいです。


本著の途中に、『大人であるための要件』という項目があります。
あえて内容は伏せますが、それを見て、大人になりきれていない自省と、とても難しいタスクを知れた喜びに駆られました。
とても面白いです。そして難しい。だから良い。

アドラー心理学を知らない方でもサッと読める、とてもいい本でした。
是非、読んでみてください。

でも、『勇気の二部作』を読んでから手を伸ばした方が、より分かりよいと思います。こちらもあわせて、ぜひぜひ。


それでは、また。

【著書情報】

題名:老いる勇気 これからの人生をどう生きるか
著者:岸見 一郎
出版:PHP文庫



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