東京フランスかぶれの聖地 飯田橋~神楽坂を歩く
Bonjour! 東京から陸サーファー的にフランスを語るわたくし、新行内です。
提出忘れをしてしまった書類があり、飯田橋のとある施設に届けに行った。本当は郵送でよかったのに、電車に乗って届けに行った。渋谷や新宿なら郵送していただろう。
ご存知の方が多いと思うが、飯田橋〜神楽坂はフランスかぶれの聖地である。フランスかぶれを名乗る私は定期的にその地を巡礼する必要があるのだ!
提出書類を渡し終えると、速攻でPlace Saint Germaint des prés(サンジェルマンデプレ広場)へ向かった。
え?東京にそんなとこ無いでしょ、って思ったあなた!
ほらね、嘘ついてないでしょ?住所表示Place Saint Germain des Présって書いてあるでしょ?
ここには、東京フランスかぶれなら誰もが知っている本屋さんがある。
Librairie Omeisha 欧明社である。フランスの小説や雑誌、BDと呼ばれる漫画本など、フランス語書籍専門の書店である。
何十分も本を物色し、迷いに迷って素敵な料理本を買った。ほくほく気分。
お店を出た私は、おなかが空いているきているのに気付いた。まだお昼前なのにね。そこで神楽坂をのぼって、Paul に行った。
Paul でサンドイッチと家族へのお土産に焼き菓子を買った。少し迷った後、神楽坂をどんどんのぼっていくことにした。
そして大久保通りまで出ると、西方向へ歩く。オフィスが並ぶ生活感のない通りである。しばらく行くとMaison Kayserに着く。
Maison KayserではViennoiseries 2つを買う。何を買ったかは次回以降の記事で。
空腹が限界に達しつつある私は、自分のフランスかぶれ魂を見せつけるために、Paul のサンドイッチを食べる場所としていちばん恥ずかしいと忌避される場所に敢えて向かった。
フランスかぶれはメンタルが強くなくてはやってられないのだ。
その場所とはここ。Institut Français Tokyo である。
ある一定以上の歳のフランスかぶれには、東京日仏学院と言ったほうが通りがいい。
門を通ると、そうだった、今工事中なのよね。でもようこそって書いてあるし、入りますよ。
手の消毒をして、館内へ。そう、この感じ。入りづらい感じ(笑)。
ここで何年間も授業を取ったし、イベントにも参加したし、なんならイベントの中の人体験までしたこともあるっていうのに、未だに入りづらい。
なぜだろう。この入りづらさが日本のフランス語学習人口の少なさに関係しているのではないかと思ってしまう。
フランス人の職員の方は気さくにBonjour!と話しかけてくれるのだけど。
私が訪問したのは金曜の昼。メディアテークも閉まっていた。ちぇっ。
展示などもやっていなかったので、いよいよ肝試し、否、昼食のサンドイッチをあの「映える庭」で食べるぞと武者震いしながら館外に出た。
そして、私はそこで運命の出会いをするのである。
だだーん!
ボディーは「おーいお茶」なのに、頭の中にはEvianがいっぱい詰まっているこの自販機さんだ!!
彼女こそ、私たちフランスかぶれを象徴して聖地日仏学院に鎮座している自動販売機さんではないか!
毎日多くのフランスかぶれたちの喉の渇きを潤しているオアシスのような存在である。
その姿を写真に収められただけで、私の今日という1日には意味があった。ありがとう。伊藤園。
(しかも500㎖100円って安い。)
私はエビアンを1本買って庭園に向かう。
すると、ああ無常!エビアン片手に向かった庭園も工事中のため封鎖されていた。空腹の私はしばし放心した。
この庭園封鎖により、私の挑戦は一層ハードなものになった。こうなったら、あの場所で、サンドイッチを食べるしかないではないか......。
それはこのRive Gauche 欧明社日仏学院店のあるあの場所である。
そう!この緑色のベンチ。店の前のベンチは館内入り口に面していて恥ずかしすぎるので、お店に向かって左奥にあるベンチを選択する。
こんな東京中のフランスかぶれ達が集まる場所で、エビアンとポールのサンドイッチを食べるのがどれだけ難度の高いことかご理解いただきたい。
食べている間にも、横を学生や、先生方やスタッフの方が通り過ぎていく。彼らがひとりでサンドイッチを貪る私の様子を恐る恐る横目で見ていくことがわかる。
恥ずかしい!!恥ずかしすぎる!!
私はよく咀嚼することもできずに、サンドイッチを秒で食べ終えると、そそくさとInstitut を後にした。
坂を下り、駅方面にお濠沿いの道を行く。
ちょうど神楽坂交差点に差し掛かるとき、カナルカフェの看板が目に入った。
Institut での羞恥プレイで疲れ切った自分を慰めるために、カナルカフェのデッキでコーヒーをいただく。
通り過ぎる総武線と中央線の黄色とオレンジを眺めていると、ものすごく落ち着く。
ノリコ、頑張ったね。
カナルカフェでの至福の一服タイムを過ごして帰路につく。
すっかり改装された飯田橋駅に近づくと、見知らぬパン屋が目に入る。
Le Grenier à Pain だって。
通り過ぎつつ店のひさしを見たらParis Angers Tokyo の文字が並んでいた!!
えっえっ?!Angers?
入店決定。
ここでも2種類のパンを買い、今度こそ帰ります。
坂をのぼったりくだったり疲れたけれど、久々の聖地巡礼を終えて清々しい気持ちだ。
次回以降の記事で、この巡礼で買ったものをレポします。
それでは À bientôt !
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