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ヒラマサとカンパチという魚を見分ける

前回、出世魚であるブリに稚魚にあたる「フクラギ」を紹介しました。ぶりは成長段階別の呼称が地方によってバラバラなので、今回紹介するカンパチやヒラマサと混同されやすい上に見た目も非常に似ています。

今回はそんなカンパチさんの見分け方を研究しつつ食してみようと思います。

2020/08/24 執筆時点で完全にヒラマサとカンパチを取り違えていました。ご教示していただいた@boukentanさんに感謝!

カンパチとは

カンパチ(Seriola dumerili)はスズキ目アジ科に分類される全世界の暖海域に分布する大型肉食魚で、成魚は1m程ですが最大1.9mほどにもなるそうな。近縁種のヒラマサ(Seriola lalandi)に次ぐ大型魚です。

旬は夏で全長1mに達しないほどの若い魚が美味しいです。ブリより温かい海域を好み、旬が夏となるためブリが寒い時期が美味しいので食の市場でも棲み分けができているようですね。

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ブリとの見分け方

同属のブリ(Seriola quinqueradiata)は近縁種で見た目が非常に似ています。黄色のラインが鮮やかで、胸びれが腹びれよりも小さいこと、黄色のラインに胸びれが重なることが特徴です。カンパチに比べると頭の形がやや丸みを帯びており、横たえた時にまるっとした感じでなく平たい感じになります。

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ブリと異種交配することも

ブリとヒラマサはまれに交配することがあり、ブリマサまたはヒラブリと呼ばれる水揚げされることがあり、この場合更に見分けが付きづらくなります。時折近縁種はこの様に異種交配することがあり、魚に限らず昆虫や哺乳類も同様のことが起こりえます。この種は人工交配も確立されており、カンパチとの後輩はカンヒラと呼びます。

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高級食材としてのカンパチ

カンパチの身はブリより脂肪が少なく歯ごたえがあるのが特徴で、高級食材として扱われます。前述のように1m前後の成魚が一番美味しく、

他の大型魚でもいえることですが、極端に大型の個体では雑味が増えるだけでなく蓄積毒(シガテラ中毒など)の心配もあるので「大きければ美味しい」という法則性は当てはまりませんね。

魚の刺身特有の臭みが極端に少ないので、刺し身が苦手という方でも好きになれる魚かもしれません。

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実食:カンパチのお刺身

いろいろな切り方で試してみました、練習中です。毎日の練習でかなり皮引きや切りつけが上達してきました。

今回のカンパチの砂ずり部分は他の魚に比べてタイのような弾力のある手触りと食感でした。全体的に身がしまっていて捌きやすい魚ですね。

あっさりした臭みのない味わいなので、醤油だけでなく大根おろしや粗塩のみのチョイスも良いかもしれません。

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実食:カンパチの兜塩焼き

カンパチの兜焼きです、あえてレアで焼き上げてみました。ブリに比較してアジ科特有の香りが少なく、本当にあっさりした味わいです。

特に半生にすると少しエグみが出ることもあるのですが、カンパチに限ってはこういう焼き方もありかもしれませんね。レアとか言っときながらオーブンの設定をミスったのは内緒です。

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まとめ

今回のチョイスですが記事を投稿する直前までカンパチだと思っていました、調べてヒラマサだと断定したら一周回ってカンパチだということが判明しました。

スズキ目の魚ってめちゃくちゃ多くて、アジ科の魚って特徴が似すぎていてさばいている途中でわかんなくなってきます。

具体的な特徴を知らなければ特定できないところですが、分類さえわかってしまえば捌くプロセスに支障が出ないことはわかりました。

一方で食材の特性がわからなければ料理のプロセスは改善できないのでその部分はまだまだ探求のしがいがありますね。

次回もお楽しみに!@norinity1103でした。

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