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働きがいのある会社でも起きていること。若手の離職

 「就活のとき、ファーストキャリアっていう言葉が、仲間内でよく出ました。大手企業の方が教育制度が整っているから、そこで、社会人としての基礎を学んだり、一定のスキルを身に着けて、セカンドキャリアで転職って考えてる人もいます」
 先日、とあるワークショップで、とある大学生から聞いたコメントです。私が就職した頃は、ファーストとかセカンドとかっていう考え方が、そもそもなかったな。まずは入った会社で一心不乱に頑張るって、自分はあの頃思ってたと思うなあ(というかそんなことすら考えられてなかったような気もする)。


2023年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング

 お恥ずかしながらこのランキングの存在を、今回初めて知りましてん。知らないことってまだまだたくさんあるなぁ、教えてくださった太田さんに改めて感謝です。

 ということで、私なりにナナメ読みしてみました、「2023年版働きがいのある会社ランキング」。調査主体のGPTWって、ひも解くと面白そうだけど、今回は誌面の都合上(お決まりの文句)、差し控えよう。
分析レポートによれば、やりがいのある会社というのは...
①経営層が会社の価値観を体現している(経営・管理者層が自らの言動で証明できている)とある。
つまり、言ってることとやってることが合致してる。「社長、いいことばっかり言うけど、実際は全然違うじゃん」がない。

②新しいことや改善への挑戦が称賛されている(従業員が裁量を持って新たなチャレンジができる環境がある)とも。
ポイントは、”挑戦が称賛されている”ことかなと。つまり、挑戦した結果が評価されるんじゃなくて、”挑戦することそのもの”が評価されている。ビジネスは当然失敗することもあるんだけど、大事なことはやってみること、それを会社も仲間もサポートしてくれる、結果は振り返るが、人を責めることはない。こんなところかな。

 うん、①と②ができてる会社って、素敵な会社だな。そういう会社が上位なんだなあ。うんうんと、コーヒー片手に、ひとり納得。

全体傾向レポートが無料でもらえるぜ

 日本って、色んなマーケティング資料が無料でもらえるよね。アメリカ人の友人に聞いたら、海外はことごとく有料だって言うんだよね。今回もそうなのよ。
 ここからは、「全体傾向レポート」なるものをナナメ読みした感想を、気の向くままにレポートします。※全体傾向レポートは無料でもらえるから、興味があればもらってみてね。2023年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング 全体傾向レポート (hatarakigai.info)

若手社員における課題(大企業編)

 レポートによると、大企業の課題No.1は「早期離職」。え、待って?逆に言うと、働きがいがある会社ランキングで上位なのに、それでも早期離職が一番の課題なの?
 これが、冒頭のファーストキャリア&セカンドキャリアの話に繋がってくるのか...と、これまたひとり納得。
※ここで言う大企業は、従業員1,000人~の会社。

若手社員における課題(中規模企業編)

 じゃあじゃあ、中規模企業は?というと、「育成に時間がかかる」がNo.1「早期離職」と「上司との信頼関係がうまくいっていない」の割合も高いんです。
 これって、人材育成に力を入れられてないのかなと思いました。加えて上司とも関係が悪いし、早めに見切りをつけよう、ということかなと。
※ここで言う中規模企業は従業員100~999人の会社。

若手社員における課題(小規模企業編)

小規模企業は断トツで「育成に時間がかかる」です。これも人材育成に投資できてないのかなと。ただ、このレポートでは小規模企業は早期離職が少ないんです。これってつまり「企業規模ではなく、やりたい仕事かどうか、共感できるかどうかで会社を選んだ」ということなのかなと思いました。
※ここでいう小規模企業は従業員25~99人の会社。

まとめ。レッドオーシャンで戦うな。

 ところで、中小企業庁の中小企業の定義って、従業員数でいうと、だいたいこの調査でいう「小規模企業」とニアリーイコールなんですわ。
 ...いや、つまりね、中小企業って、しゃかりきに新卒採用に取り組んで、大手企業と血で血を洗うレッドオーシャンを戦わなくたって、セカンドキャリアを考える、優秀な若手を狙えるでしょう?
 彼らって、ちっさいタスクを山のようにやる無味乾燥な仕事じゃなくて、自分の可能性を信じて、裁量があって成長できる仕事がしたいわけだ。それってつまり、うち(中小企業)でしょう?
 ただそのためには、御社の理念や想いが共感できるもので、言ってることとやってることがブレない、そういう一貫性が大前提ではあるのだけれど。
 そんなことを想って、PCを閉じました(ペーパーレスです)。おしまい。

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