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企業活動に、心地よい共感を(日経MJを読んで想うこと)

このたび、栄えある第52回日経MJ広告賞・大賞を受賞されたのは...
数ある東証プライム企業を押しのけて...
ジャガジャガジャガジャガジャガジャガ...
パンパカパーン!
岩塚製菓(新潟県長岡市)さんです!
ここの会社は、コメへのこだわり(今風に言えばバリューってやつだ)も共感できるし、収益構造も大変特徴的です。脱線するから今回は言わないけど、要チェックやで。


第52回日経MJ広告賞、岩塚製菓に大賞(2023/10/25 日経MJ)

 「日本経済新聞社は第52回日経MJ広告賞(2023)の受賞作品を発表した」、「大賞には岩塚製菓、最優秀賞にはニチバン、優秀賞にはドール、リクルートを選出した」。いやもうサンデーモーニングなら「あっぱれ!」っていうレベルです。
 審査委員長の評価は「新たな方向性を出しながら、お米を大切にしていることが伝わる心地よいデザイン」
 この広告って、同社の新商品、RISOUNO!(リゾーノ)の宣伝広告なんです。RISOUNO!のサイトはこれね(↓)

 新商品の広告って聞くだけで、何だかギラギラしたイメージがありますよね。今なら初回キャンペーン、●●中!みたいな。
 今回の広告って、それがないんですよね。「お米ってなかなかやるねえ」「そんな風に思っていただけるようなお菓子を作りたい」、こう始まるんです。そのあと、「私たちはお米のことが大好きな米菓会社です」「お米と対話しながら」米菓を作っています、と続くんですね。

Z世代が好む広告表現とは?

 こういう調査があるんです。

 調査によると、「企業が発信するメッセージや広告表現で好意的なもの」の上から2番目が「共感性が高く自分ごと化できる」(13.7%)なんですね。
 ①あなたにこう思ってもらいたい、②実は私たち、こんなことを大事にしていて、③こんな事業をしている会社です。共感を生むには、この順番がキモで、加えて、言葉やデザインがギラギラしないことが大事なんだろうなって思いました。

Z世代マーケはホント?(2023/10/20 日経MJ)

 とはいえお前、新聞広告とZ世代を無理やりこじつけようとしてるけど、Z世代はそもそも新聞読まないだろ?、を通り越して、そもそもZ世代マーケってどうなのよ?と切り込んだのがこちら(↓)

 「Z世代をつかむために、こんなアプローチをせよという解説は山ほどあるが、成功事例はなかなか目にしない」。た、たしかに...
 「本書で取り上げている消齢化とは、生活者の意識や好み、価値観などで年齢による違いが小さくなる現象」だそう。
 つまりは、年齢・性別・住んでる所じゃなくて、価値観とかライフスタイルとかでしょ、それが年齢差なくなってるよ、と。そういう分析らしいんですな(まだ本書を読んでないです、ごめんなさい)。
 「Jリーグの試合会場、百貨店のファッションの売り場など、そこにいる人たちの姿をみれば、消齢化はとっくに始まっている」と。私たちは、当然一人ひとり違うけど、価値観が似てきているってことなのかな。

共感マーケはどう?

 なるほどねえ、最近よく耳にする「共感マーケティング」って、こういう文脈なんだあ、とコーヒー片手に一人納得しました。SDGsへの取り組みがやっぱり大事だったり、いま改めて企業にミッション・ビジョン・バリュー、そしてパーパスが大事なのは、お客様に「共感」してもらうことが、何より必要だからなんですね。
 押し売りじゃないマーケティング、それが共感マーケティング。今回、岩塚製菓さんが評価されたのって、そういう部分なんだろうな。とりあえず、RISOUNO!を食べてみようかな。日本人の主食を改めて見つめなおして「お米って、なかなかやるねえ」、そう想ってみたいしね。

御社もできるよ、だってそれは。

 実際、地方の企業でも見かけるようになりましたね、共感マーケティング。お菓子屋さんの他に、金融機関が多いかな。地域密着で、お客様が目の前にいるから、そういうメッセージを発信しやすいのかもしれない。
 ただこれって、あらゆる企業ができるはずだよね、だってどんな企業も、誰かの課題を解決するためにビジネスしているわけだから。どこかの誰かの役に、必ずたっているわけだから。
 企業活動に、心地よい共感を。まだこれができていないとしたら、自社の存在価値を見つめなおす絶好のチャンスです。そんなことを想って、スマホを閉じました(おしまい)。

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