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2. 人材ポートフォリオを描きポジション数を定める

■Keynote
企業経営は突き詰めれば「人材」が勝敗を分けます。事業の拡大期や連結経営が重視される時代においては特に「人材の発掘と配置」が重要になってきます。
 by 松村誠一 (ピジョン株式会社 元代表取締役会長)

■人材ポートフォリトとは何か?
言うまでもなく、企業の計画や戦略は自社の組織・人材によって遂行される。そしてその組織・人材は、複数の職種によって構成されるのが一般的である。例として製造に特化した機能会社だとしても、全員が同じ製造工程に従事しているわけではないだろう。単一の職種によって構成される企業は稀であり、複数の職種の組み合わせを考える必要がある。この組み合わせを、計画や戦略と連動して考えることを「人材ポートフォリオ」という。


■現場と戦略とを束ねて人材ポートフォリオを組む。
人材ポートフォリオを描くにあたり必要なことは二つ、一つは各担当防門が自社の計画や戦略を理解した上で、自部門の戦略達成のために必要な人材の量・質・配置を意思を持って描くこと、もう一つは、経営サイドが各担当部門の意思を束ね、現実的なポジション数と人材調達方法を決定し実行することである。


■人材を役割で分類する
人材マネジメントをポートフォリオで考える場合、その人材が、計画・戦略達成のためにどんな役割を果たすことが求められるか、によって分類される。例としては「エグゼクティブ型」「マネジャー型」「スペシャリスト型」「オペレーター型」等、発揮能力のタイプで区分したり、職務の難易度・専門性と貢献期間から「コア業務」「専門職」「継続的定型業務」「時期的定型業務」等に分けたりすることが挙げられる。
こうして自社内に必要な人材タイプを整理分類し、人材スペックとポジション数を計画・戦略と整合して考えていくことが重要である。それにより、どのタイプの人材がいつから、何名必要になるのか、ポジション数を検討することができる。ポジション数と社員の実数とを照らし合わせて、補充や育成が必要なポジションを特定でき、ポジションに必要な習熟度や業務の繁忙・閑散の差から区分し、雇用形態を正規(コア業務)、非正規・(非コア業務)・外注(専門または短期業務)で配置、活用を使い分けられるようになるのである。

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■Let's Think!
 □ 5年後までの要員計画を見据えて、不足する役割・ポジションは
    どこなのか、特定できているだろうか?
 □ 将来不足する役割・ポジションを補うための施策を立案、実行
    できているだろうか?

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