SOKICHISAITO
モデム時代のIT業界の聯盟期から、インプレス社でWebデザイナーとして1年間修行させていただいたのを皮切りに、ケータイコンテンツ、Web広告代理店、ゲーム(PC、アプリ)、通信会社、スタートアップ企業と、超大手から小規模なベンチャーまで複数社で、サービスの企画開発から、事業立ち上げ運用等を担当。参画した複数の事業で長期的な利益化を達成しています。またその一方で様々な失敗も経験してきました。 最近までは数年間、某大手教育出版社の経営戦略室等で、IT化推進、Webサービスの新規開発等を担当、現在はフリーランスとして、国内最大手のメディアカンパニーでコンサルティングとプロジェクト管理等に参画する一方、玩具メーカーさんと、プログラミングロボットの企画開発等を行っています。 https://sokichisaito.work/
前回「Web、アプリ事業企画・計画の作り方1 ー 自分の事業の計算式を見つけよう」からの続きです。 基本的な計算式、 流入数 × 登録率 × 購入率 × 客単価 = 売上 の流入数と流入単価の算出方法です。 流入数を計算するには? 企画する事業のサービスサイトに来る人々の数です。 流入数を発生させるには、プロモーションが必要になります。 プロモーションを大きく分解すると、 有料広告 電波・交通・紙面・Web クチコミ リアル・Web に分かれると思います。 有
実際に事業シミュレーションを制作する前に、自分の事業企画がどのような計算式で成り立っているか、明確化しておくことが必要です。 とある企業さんのWebサービス立ち上げのプロジェクトマネージャーとして採用された時の話です。事業のコンセプトと開発ベンダーさんだけ決まっている状態で、あとは私の方で引き継いだことがあります。(丸投げされたという言い方もありますがw) コンセプトばかりが書かれている企画書の制作と、有名ベンダーさんとの契約を決めただけで、既に1年以上の時間を使用していま
SEOから入ると失敗する良くあるパターンとして、何も知らない上位の神(グループHDの代取レベル)から、メテオフォール的に、 「うちはSEOをちゃんとやっているのか?やっていないのか?ならやりなさい」 的な指示が飛んできて、とにかく下々の神とその民達が慌ててSEOをやろう的なことになったりすることがあります。 挙げ句の果てには、SEOをみんなで達成しよう的なことになったりします。 よく言われることですが、SEOは集客のための手段の一つ、或いは、手段に対するテクニックであって目的
みんなgoogleに振り回されすぎじゃない?「googleが小出しにする検索アルゴリズムの情報に、みんなで右往左往して騒いでいるのが現在の状況なんですよね」 参画している企業の、プロジェクトMTGでそんなことを言ってみた。 SEO的に…ということばを何度も言っていた、マーケ課のSEO担当者は微妙な顔になり、プロジェクトマネージャーは苦笑いした。 そうは言っても、私もこの業界で生きている人間なので、一通りのSEOを実践することは可能だし、他企業のコンテンツマーケティングサイ
前回の続きです。老舗企業の経営者にありがちなパターンとして、 ネット上にWebサイトを立ち上げれば、自然と人が集まってくると考えているその理由として 1.Webの仕組みそのものを理解していない 2.既存事業の仕組みを理解していない を上げました。 この回では、実際にあった事例についてお話ししたいと思います。 私が大手教育出版社のクラウド型教育コンテンツ事業に参画していた、2016~2018年頃の話です。 まず、前提として、「全社のITリテラシーが低水準」というのが上げれ
特に多いのが、戦後数十年の老舗企業さんで、大黒柱となるリアル事業をしっかりもっている会社さん。 私が良く、コンサルとしての相談や、事業立ち上げ、リニューアル時に参画させていただく際、一部上場の老舗企業さんに多いのが、 ITの知見のある人が社内におらず、 Webサイトが悪くうまくいっていないので、なんとかして欲しい といった相談です。 何が悪いのか、なんで「うまくいっていない」かには、色々な理由がありますが、その一つに挙げられるのが、 事業の企画当初からWebサイトへの集
こちらで新しい連載を開始しようか検討しています。 それに伴って、Noteから撤退も思案中。 https://sokichisaito.work/
この弁護士事務所で、正式に正社員となってから、代表弁護士から所内にWeb専門チームを作って欲しいと依頼があった。 「メンバーは12名ほど集めて、所内でWebに関するすべての作業が完結するようにして欲しい」 この事務所は色々な事業を展開していて、Webサイトは数十持っており、総ページ数も2,000ページを超えていた。 CMS等のシステムの導入も行われておらず、これまで全てを手作業で更新している。 制作・開発についても、外部に委託していたので、外注費が多くかかって
とりもなおさず、弁護士業界は縦社会だった。 先生と呼ばれる人達は、まず、一般の事務員なんかよりは、はるかに偉い。どんなに若くて経験がなくてもだ。 事務員の場合、まず、朝出社したら、先生方の机を事務員の中でも一般職の人達全員で拭く。交通事故等の専門事務員はぜったいやらない。次に、飲みかけのコーヒーやら、紙くずやら、中身の残った弁当やらが一緒に詰め込まれている人数分のごみ箱を仕分けて、捨てる。 これを毎朝行っていた。 40近くになり、前職ではけっこう良いポジショ
こういった弁護士事務所とWebビジネスは、とても親和性が高い。 特に古い体質の弁護士業界において、こういったビジネスモデルとWebを組み合わせて新しいビジネスにしていくのは、若い代表弁護士の方が有利であったと思う。 過払い金請求や交通事故の保険金請求、刑事弁護、B型肝炎といったことは、今の時代、ユーザーは真っ先にWebで検索するだろう。 そこに、Web広告を掲載して、事務所の専用Webサイトに誘因する。 Web広告は掲載を行いたい各社の入札によって金額が決
その女弁護士から、所員200名、弁護士100名、計300名に向けてメールされた内容を要約すると、 1. 2ヶ月前に入所したWeb担当の沖田は弁護士をバカにしている。その証拠に、会議が終わった後、弁護士は残って相談を続けていたのに、あの男は会議室を出て行った。 2. コンサルティング会社の奈良は、弁護士の要求を取り上げず、無視してWebの制作を行ってしてしまう。沖田もまた同じである。態度自体、弁護士をバカにしている。 3. 以上のことから、弁護士側としては、当事務
1998年、インターネット時代聯盟期、ネットに繋ぐにはモデムが主体で、電話回線を経由してネットに繋いでいた時代。 テレホーダイが24時間化されて、ようやく、いつでもネットに繋げるようになってきていたあの頃。 昔は電話回線を通じてインターネットに繋いでいたので、ネットに繋いでいる間だけ電話代が加算されていったのだ。 初期のテレホーダイは、夜の11時〜翌朝8時まで、登録した電話番号なら何時間かけても電話代定額で利用できるサービスだった。 就職超氷河期に、某有名S
某有名ITベンチャーで、得るものがなかったといえば嘘になる。 それまでのおれは、世の中にないもの、面白い物を作ることばかりに集中していたので、売上数字に関わることに関しては、あまり興味がもてなかった。 それでも、ガラケー時代のケータイコンテンツを多い時で5つ以上、立ち上げたり運用したりしていたので、予実管理程度はやっていた。 実績から、将来の予測を立て、施策を考え、売上目標を設定、予実を管理しながら、目標に対して調整を行う。 今にして思えばごく当たり前の話だ
ITベンチャーでガチャを売るビジネスをするということ「沖田君は、そこの植木鉢の土、食べてでも、売上達成するよなぁ!?」 ぼくより1歳ばかり年上で今年31歳になる社長の高沢が、あごを突き出すようにして、さも経験のある経営者風の態度で喚いた。 1年ほど前から、この男と付き合いのあるメンバーで、ぼくと同じ境遇の、いじめられ役はうつむき、その対局にいる者はさも当然といった体で上から見つめる。 高沢と同じ目線を向けてくる男、寺光(この男は、数年後に高沢を代表の座から引きずり下ろし