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畑と違うこと


遠くの川の堤防、
一般の畑の道を歩いてきました。

往復1万3000歩くらいの程よい距離。

用事は単に郵便物を出しに
ポストにいくだけです。

でも歩いて行くと、色々と
観察もできます。

途中の川の堤防を歩けば、
菜の花などの野草の香りが
ふんわりと伝わってくる。


菜の花
種もたくさん実っている。
菜の花が一面に咲くのは、それだけ多くの種があるから。
山椒も自生しています。
地元の名産品ですが、自生しているものだけで十分です。香り強く、立派です。
苗木は買わなくて良いです。
歩くと、どこに何が生えているのか、だいたいわかる。植物の観察時間も増える。歩いた方が色々とよく見えます。

朝はウグイスの鳴き声も聞けて、
結構いいです。

それと、歩くと車や自転車より、
ずっとよく色々なものが
目に入って来ます。

歩くから見えること、
実はとても多い。

いいことも、悪いことも、
色々色です。

川をせき止め、農業用の農水を引く。水の流れがとまると、
汚れは目めだつ。
川の底がみえますが、
綺麗とは思えない。
魚はコイとナマズ、
たまに大きなスッポンがいる。


すっぽん


出会ったおじいさんの話では、昔(50年くらい前)
アユが大量にいたらしい。

川をせき止めたこと、
農水が川に流れ込んだこと、

川底の色からして、汚れている。

こうして見ると、あゆが消えた原因は
だいたい想像できる。

川は流れがあれば、
まだましだったかもしれない。

流れを止めるとダメですね。

毎年あゆを放流しても、これだと定着するはずがない。

桜の木がところどころ、切られている。
切る理由がわからない。
花咲かす前に切られると、
当然花は咲かない。



キジ。
捨てられて、育つ大量の
ニンニク。
川の堤防は、野菜から、
空き缶、着物、布団、
その他色々なものが
捨てられています。 

車に乗っていると気が付かない。
おそらく夜中にこっそりと
捨てる人が絶えない。

冬は雪で、夏は草でゴミは
隠れる。

年に一度のクリーンデーで
一度はきれいになるかもしれないけど、
ここは対象地域に入っていない。

これは大人の恥ですが、
歩けば見える世界です。

それはさておき、
ニンニクは立派に
育っているようです。
結構大きい。私が栽培しているものよりも、よく育っているくらい。

牡蠣の殻も捨ててあって、
肥料にもなっている。

誰も耕したりしないので、
数十年間は自然のままの状態。

自然農法が
成立している現場です。
カラス麦。エン麦とそっくりの麦。
脱穀等できれば、
オートミールにもできるものです。
農地にくると、広大な
畑が広がっています。
農道はアスファルトに変わっていました。歩き心地が随分と変わりました。

じゃり道の方が快適でした。
何かくわえているアオサギ。

耕運機が動くと近づいている。
理由は、カエルやミミズ、
ヘビの死骸を食べるため。 

アオサギ、カラスは今や人を恐れず、うまく利用しているとも言える。
耕運機で耕された畑。
耕すのは一瞬。

効率はいいが、
その下の土は、ズタズタの死骸だらけ。
見ない方が楽だけど、

どれだけ多くの殺傷があるか、
見ておくといいと思う。

サギやカラスが食べている姿を見れば、
カエルが多いのがわかる。
あとはヘビ。
ビニールマルチ。
他の畑を見ると、何を育てているのか、
見れるからいい。

ただ長居したいとは思えない。

その理由は最近よくわかった。
なぜなら、野菜しかないから。

野菜がお金に見えて
しまったこともある。

ネギの箱入りの値段を思い出すと、
ネギ畑は結構いい金額になる。

畑には他の植物がない。
花の香りがしない。

草刈機と農機の音が
聞こえるけど、
いい音ではない。

ハチやアブの羽の音が
聞こえない。

生き物の音、匂い、

要は生気がない。

野菜がなくても、植物や昆虫がいる場所なら、時間を忘れるくらい過ごせる。

そんな場所だと、農作業が
労働に感じない。

価値観は人それぞれだけど、野菜だけの場所は好きにはなれない。

たぶんここで作業すると、
疲れる。野菜がお金に
見えているから、
労働になるんだと思う。

はるか昔、一日で辞めてしまった製パン工場でのアルバイトを思い出した。

外にある野菜の工場か、

パン工場と似ている気がしました。

アブ。畑にこのような生き物を呼ぶには、花を咲かせようと思う。

レンゲやヘアリーベッチ、
コスモスなどは結構
咲いてくれます。

人工授粉などの労働はしたくないし、
ミツバチなどの羽の音は
とてもいい音です。
最近、道路を横断して、
よく車に踏まれている毛虫。

スギナやレンゲのような野草を
食べているようです。

道路を横断、縦断しているのは
自爆行為そのもの。

道で出会えば、
素手で取って草むらに投げる。

触れると体を丸める。
毛が多い。

仕草は猫と
大差がないと
思うようになってきました。


丸くなる毛虫
同じですね。
この毛虫、毎日出会う。
もう慣れました。

自転車だとなかなかできないけど、
歩いてなら、救える命。

これだけでも、歩く価値はあるかも。



桑の木は切られる。昭和中期まで養蚕が盛んだった地域らしく、
桑はよく見かける。 

今はただの
雑草扱い。

それでも、桑の葉茶は、道の駅で
よく売れているみたいです。


枯れずに夏にはまた葉が
出てくることを期待。
ツバキ。
花は暇つぶしには、
ちょうどいい。
春にはよく見かける花。

カメラ片手に、歩いて
動くのはいいですね。

花や新芽、またコケなども
きれいに見える。

予想外の生き物に
出会うこともある。


歩いて出かけると、
シャッターを切りたい瞬間が増える。

植物が生えているところを
通るだけで十分。
何かに出くわすことが時々あります。

年に数回は見かけるコウノトリ。


コウノトリは大きい。
サギとは存在感が違う。

望遠レンズがあれば、ちゃんと
撮れたかも。
コウノトリは大きいので、
とにかく目立つ。
コウノトリ。

稀にキツネも見かけるけど、
警戒心強く、すぐ逃げる。

なかなか写真にはとれません。

カメラは古い機種で十分なので、
一眼レフで望遠とマクロレンズが
あるといいです。

コウノトリがいることを
知っている人は少ない。

話をしても信じない人は、
おそらくほとんど歩いていないのは、
会話でわかる。

とにかく、歩くと
色々みえて日常が
悲しくも楽しくもなる。

野生動物にも
会える機会が増える。

同じ世界を生きるなら、
いろいろと見えた方が得です。

雑草や花でも、よく見れば
きれいで楽しめる。

薬草も歩けば見つけられる。

サンショウが山には大量に生えており、
苗木を買ってまで
栽培することもない。

ヤマブキやワラビなどの山菜も
歩けばある場所がわかってくる。


サンショウ。
一枚だけ口にしても、ピリピリした食感は長く続く。
山には結構多く自生しています。
ヤマブキ。
フキは春の時だけ
美味しく食べられる。

真空パックに入ったフキや山菜は、
明らかに人工的な色。

野生の山菜なら、下処理は多いけど、
やっぱり旬でいい香り、
味がします。
ユキノシタ
不思議と逃げないチョウ。
ミツバ。
これも大量に生えている。香りがいい。
よく見ると、下の土もきれい。
落ち葉が積もってできたようです。

植物のあるところを
見て回ると、何かを見つけるか
出くわす。

探さなくても、
視界に入ってくる。

草木のないところだと
効率はいいかもしれないけど、
発見がなく、物足りない。

自家栽培の野菜のでき具合が
よくなくても、山菜など見つければ
使えるものも多い。

また何よりも、時間帯によって光の当たり具合、
雰囲気も変わる。 

とる写真もさまざまで、
毎日同じ植物を見ても
不思議と飽きない。

植物は晴れ、雨の日、曇り、午前と午後だけでも
随分と印象が違う。

飽きないこと、っていうのがいいかもしれません。
特に刺激があるわけではないですが、
花を見ているだけで、
見つめてしまうことがある。

特に珍しくもない花、どうでもよい雑草。

ふと思うのは、小学校の時に、
もしこんな動植物を見る時間が
あったらなら、
きっとそれなりに楽しんでいただろうと思う。

教室で緊張感がある授業より、ちょっと解放感といいますか、
色鮮やかな草木をただみるだけでも、
随分といい気分になれるものです。

学校の授業がこの上なくつまらないと思っていたことも
あったので、特に意味なく、

植物に触れる時間、今となっても、いい時間だと思っています。

もし、草が生えていて、いろんな生き物がいる場所に
放りだされたとしても、

きっと適当に楽しく
過ごしていたと思う。

今でも、植物を見るのは、何が楽しいかは説明できないけど、
やっぱりいいですね。


ススキ、やっと種が風で飛んで行ったようです。
エン麦(オートミール)猫草
わらび
わらび
カエル
レンゲ
新芽の時期なので、
色々でてきています。
お茶

つまらないと思えばそれまでですが、
毎日同じような植物などを見ても、不思議と気分がよくなるし、
見ていて何か楽しい。

強い刺激があるわけでもないけど、
飽きないこと、っていいと思いました。

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