この数年間に何の意味があったのだろう

最近登録したエージェントさんと2回目の面談。「顧客折衝の多い業務は厳しいと思うので…」と、やはりCAD事務を勧められました。
現実的に考えればそうですよね。
CAD経験者ってだけでちょっとは有利だし。むしろそれぐらいしか取り柄がないし。かといってガッツリ設計営業職にも向いてなさそうですし。はい。

ところでまだ顔を合わせて2回目なのに顧客折衝が厳しいって思われるのは、そんなに私のコミュニケーション能力に問題があるのでしょうか。たった2回でこいつは対人スキルダメだと思われたのでしょうか。
自信喪失してるから頼りなくは見えたかも？
というか確かに「自信ない」って自分で言ったかも。いや言ったか。…じゃあ当然の結果か。
最近、人様の意見も助言も提案も、自己否定されたように受け取ってしまう。良くないですね。

腑に落ちてはないけれど、現実的だし他に応募したい求人はもう無いので、勧められた求人に応募する流れになりました。書類はすでに準備してるから、しばらくはもうお任せしましょう。

「腑に落ちてない」。わがままですね。
せっかくエージェントさんが頑張って絞り出して提案してくれてるのに、どの求人もピンとこないなんて文句ばかり。そんな選り好みする市場価値もないくせに。

一体CAD事務の何が不満なのか。
要因の一つは、図面を読むのに苦手意識があったことでしょうか。無機質な図形と細かい数字文字がびっしりの紙。そこから形を想像するのが苦手でした。
あぁ、大学時代に天文同好会に所属していた時のことを思い出しました。いつまで経っても星がただの点にしか見えなくて、星座の場所を覚えられなかったんですよね。星座がどうとか言うよりも、ただぼんやりと星を眺めているだけでよかったのに。

話が逸れた。CADで生きていくという選択に、一番腑に落ちなかったこと。
それは、CAD事務を選ぶことで、これまでやってきた事の意味を感じられなくなること。

「産業カウンセラーの資格を活かしたい」
「働く人を支えたい」
「安心して過ごせる居場所を提供したい」
「人の役に立ちたい」

そんな思いで転職活動してきた、この2ヶ月はなんだったんだろう。同じ職業訓練校に通っていた人は、もうほとんど働いているのに。無闇に無職期間を延ばしただけじゃないか。

そもそも、そもそも。
1社目を退社した2019年から志して、CADの仕事しながら関連する資格を取って、2022年でようやく人事労務の経験を積めそうな社労士事務所に入って、でも戦力外通告されて追い出されて。

あの数年間は、なんだったんだろう。
何のために頑張ってきたんだろう。
おそらく1000を超えた勉強時間も、総額50万はかけたお金も、なんとか取得した資格も、今の時点で何の意味も持たせられないまま。無駄だったのか。

意固地なプライドがそれを認めたくなくて、素直に首を縦に振れない自分がいるのです。子供みたいに。

本音は「人の役に立てると実感できたらいい」。いや、役に立ちたいというよりも「役に立つ事で自分に居場所が欲しいだけ」で、その手段は問わない。そんな人間だと分かっているのに。

CAD事務は正社員雇用ではあるんですが、現場毎に派遣される働き方なのです。つまりキャリアを積むと、おそらくCADや設計のプロフェッショナルになる。現場はプロジェクトが終わるたびに転々とするのかもしれません。
そのキャリアの中で、これまで目指してきた理想の自分に近づくことができるのか。それが分からない。

これまでの仕事よりももうちょっと人と関わる機会を増やして、前向きにコミュニケーションを取れるようになって、関わる人に安心感を与えられる存在になりたかったのです。
職場の良い空気をつくる要素の一つになりたかった。もっと歳をとったら、若い社員たちのおっかさんみたいな、そんな人になりたかった。

勝手に拗ねているんだと思います。
2回目で「厳しい」と判断したエージェントさんに対しても。私に軽々しく不採用通知を送ってきた企業に対しても。「野乃には向いてないでしょう」と静かに反対した両親に対しても。戦力外だとクビを切った前職の人たちに対しても。
私のこれまでの頑張りをもっと認めてほしかった。目指してきた数年間の努力をわかってほしかった。受け止めて欲しかった。何にも知らないくせに…って。これもまた子供っぽいですね。

その後また別の転職エージェントさんと連絡しまして、その方から少し労って頂けました。
「社会的な課題に貢献しようとしたのですね。自分としては、その気持ちを諦めないで良いと思います」と。ちょっと嬉しかった。
残念ながら本来の担当エージェントさんではなく、代理のマネージャーさんだったんですけどね。本来の担当エージェントさんは、こうは言ってくれないだろうな…。

以上、本日の愚痴でございました。

明日は特に予定無しの金曜日。
それが終われば家族で小旅行。
ちょっとでも気が晴れて、来週は前向きになれたらいいのですが。
すみません、保証はできません。

少々書き疲れてしまいましたので、本日はこの辺で。失礼いたしました。
お付き合いいただき、誠にありがとうございました。

野乃