プロジェクト進行の時間軸は、意思決定の質の高さに左右される
「今日の打ち合わせで決めたかったことが、ほとんど決まらなかった」
「当初議論したいテーマから話がどんどん発散してしまい、結局何を話したかよくわからない状態になってしまった」
プロジェクトの要件定義工程にて、時折見られる光景です。
円滑にプロジェクトを進行したい。
だけど、予定通りになかなか進められない。
こういったもどかしい思いを、プロジェクト経験者はしたことがあるかもしれません。
■プロジェクトにはチャレンジが伴う
なぜ、プロジェクトを予定通りに、円滑に進めるのが難しいか。
これには理由があります。
プロジェクトはその組織が初めてチャレンジすることがテーマになることが多々あります。変革を伴うものです。
・社内で新規事業を立ち上げる
・十数年ぶりに基幹システムの刷新を行う
など、社内に前例がない取り組みを、部門横断で取り組みます。
毎月、毎日の通常業務ではある程度の正解がありますが、プロジェクトには正解がありません。
そして、プロジェクトには必ず期限があります。期間に余裕のあるプロジェクトのほうが珍しいくらい。
プロジェクト運営に慣れてない人は、答え(正解)を作るプロセスに慣れてないことが多く、それが難しいと感じさせる要因だと思います。
■プロジェクトは意思決定の連続
前例のない取り組みを進めるプロジェクトですが、その組織における正解らしいものを決定し、進めていく必要があります。
つまり、プロジェクトは意思決定の連続・集合体であると捉えることができます。
基幹システムの導入を例に挙げると。
・導入するシステムのスコープ(範囲)を決める
・システムに実装する要件、実装しない要件の取捨選択をする
打ち合わせではそういったものを議論していきます。
決めることの大小の違いはあれど、プロジェクトは意思決定の連続で成り立っています。
■プロジェクト進行の時間軸は、意思決定の質の高さに左右される
意思決定を円滑に行うことが、プロジェクト進行のカギです。
打合せにおける意思決定の質が低いと、プロジェクト進行の時間軸が遅くなると言えそうです。
意思決定の質を上げるためには、打合せ前の準備にかかっています。
・打ち合わせで決めるべき論点は何か
・決めるために必要な前提情報は何か
・決めるためのプロセスはどうあるべきか
・誰が意思決定を下すことができるのか
打合せ前に「議論の設計」をしておくと、ゴールを達成しやすくなります。
事前準備、大事にしましょう!
■おわりに
紹介した「議論の設計」は、ファシリテーションのスキルの一つです。
プロジェクト進行を円滑に進めたい人は、ファシリテーションを学ぶのもおススメです。
<関連書籍>
それではまた!
<関連記事>
<もっとプロジェクトマネジメントを知りたい方はこちら>
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?