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#7 平凡な会社員だったアルゼンチン人のカップルがデジタルノマドになろうと思ったきっかけ

Nomad Universityへようこそ!

世界を旅するデジタルノマドのあきな(@beakinaself)です。

わたしは旅の途中で出会った世界中のデジタルノマドにインタビューして、彼らが旅の途中で遭遇した「とんでもない体験」や「おもしろい体験」などをお伺いしています。彼らの非日常体験はとってもおもしろいので、興味あるひとはぜひこの記事を読み進めてくださいね。

この7回に及ぶ連載記事では、デジタルノマドとして5年間東アジアを旅するセバスチャンとセシリアに、ふたりが考えるノマドに必要なスキル、印象に残った出来事やおすすめの国などなどさまざまな視点からふたりの旅について教えてもらっています。

前回の記事では、旅に3つの物しか持っていけないとしたら何を持っていくかという問いに対してノマドワーカーならではの回答が返ってきました。さらに、故郷から遠く離れた地を旅するふたりにとって、故郷を思い出す心の拠り所となるマテ茶をいつも持っていくというのはラテンアメリカ出身のノマドワーカーらしい答えでとても興味深いです。

平凡な会社員としてそれぞれ生きてきたセバスチャンとセシリア。ところが30歳を過ぎたときに、仕事も辞め、すみ慣れた故郷を離れ、地球の裏側の東アジアでノマドワーカーとして生きていくことを決意。そんな大きな挑戦をしようと思ったきっかけは一体なんだったのでしょう・・・?

7回に及ぶ連載記事の最後である今回は、ふたりが人生の一大発起をすることになった理由と、ノマドワーカーになろうか悩んでいるひとの背中を押してくれるような内容になっています。

本インタビュー記事では、7回の連載でお届けしています。

#1 東アジアを旅しようと思った理由
#2 ノマドカップルが考えるデジタルノマドに必要なスキル
#3 旅の途中で印象に残っている出来事
#4 ノマドカップルの出会いとカップルとしての旅の進め方
#5 東アジアを5年間旅するノマドカップルがおすすめする国3選
#6 旅に3つの物しか持って行けれないとしたら?ノマドカップルに聞いてみた
#7 平凡な会社員だったアルゼンチン人のカップルがデジタルノマドになろうと思ったきっかけ(今この記事を読んでいます)

この記事の見出しは以下の通り。


1. デジタルノマドになろうと思った理由

icon-アキナ

最後の質問をしたいと思います。旅がしたくてデジタルノマドになるひともいれば、自分探しのためになるひともいるし、チャレンジしたいひともいますよね。おふたりがデジタルノマドになった動機はなんでしょうか?ノマドとしての最終的な目標があれば、教えてください。


icon-セシリア

当初は、旅をして異文化を知り、学び、成長したいという思いがありました。わたしたちの主な目標は旅行で、それに合わせて仕事を作ってきました。旅をすることに重きを置いていて、その手段としてデジタルノマドの道を選んだというスタイルでした。


icon-セバスチャン

旅をしたいと最初に思いついたとき、その方法として最初に考えた方法は、旅先で英語を教えて、1年ぐらい滞在した後に別の国へ移住するというものでした。だから、働きながら仕事をその場その場で探していこうと思いました。


icon-セシリア

1番の目標は旅をすることでした。やがて、自分たちの旅についてブログやYouTube、Instagramで旅の経験を共有し始めると、反響がすごかったんです。

「アジアがこんなだとは知らなかった」とか、ネガティブなイメージを持っていたひとたちがわたしたちのブログを読んでイメージが変わったと言ってくれました。


icon-セバスチャン

わたしたちラテンアメリカは、アジアについてあまり情報を持っていないのです。日本は工場が多く、汚染されていて、緑がなく、ひとがたくさんいるというイメージを持っているひとが多いと思います。でも実際は、緑が多く素敵な場所がたくさんあって驚きました。


2. 旅を通して、旅の目的が当初のものから変わってきた

icon-セシリア

日本はアルゼンチンと比べて、面積の小さな国で多くのひとが住んでいます。イメージとしては「交差点」のような感じです。人々は常に移動していて緑もない国を想像していました。

東南アジアのタイもそうですが、映画の夜の街のイメージを持っているひとが多い印象で、治安が悪いと思っているひとも多いと思います。しかし、わたしたちがアジアでの旅の日常を発信することで、「もっと知りたい」「行ってみたい」という声が寄せられるようになりました。そういった声に触れているうちに、わたしたちの当初の目的は変わってきたんです。

ただ旅をするというだけではなく、実際に滞在先の文化や人々とコミュニケーションをとり、現地の生の情報を発信することによって、アジアのことを知ってもらいたいと思っています。いわゆるアジアとラテンアメリカをつなぐアンバサダーのような存在になりたいと思っています。


icon-セバスチャン

ラテンアメリカとアジアは物理的な距離が遠いために、あまり情報がないのです。アジアのひとたちもラテンアメリカのことをあまり知らないと思います。

だから、わたしたちはアジアを旅している時に出会った人々とコミュニケーションを取って、ラテンアメリカのことを話すことが好きです。わたしたちは長い間アジアにいますが、人々はフレンドリーでとても居心地が良いです。


icon-アキナ

とても興味深い視点です。アジア人にとって、ラテンアメリカはとても遠い存在で、よく知らないから危険な国だろうと思っているひとが多いです。

しかし、それは主にメディアのせいで、ニュースではその国のネガティブな面しか取り上げられないからでしょう。

でも、おふたりは東アジアのアンバサダーとなり、それぞれの国の魅力をラテンアメリカに伝えていますよね。ふたりとも最初は自分たちがそんなアンバサダーのような役目になるなんて想像もしていなかったでしょう。

海外に行きたいという自分自身の夢を追いながら、自分たちのライフスタイルを紹介したところ、そういった生き方をしているおふたりと、おふたりが紹介しているアジアにも惚れ込んでしまったというところなのでしょうね。それぞれの国の架け橋になるというのは、とても素敵ですね。


icon-セシリア

そう感じてもらえることが、いまのわたしたちにとってのやりがいとなっています。世界には人種差別やヘイトクライムがたくさんあって、悪い情報しか入ってこない国もいくつかあります。

だから、わたしたちは、それぞれの文化に対して心を開いて、寛大な気持ちで触れ合い、そこで感じたことを発信しています。自分たちの行動で、少しでも人々の考えをプラスの方向に変えることができることにやりがいを感じています。

わたしたちをきっかけにアジアのことを知り、アジアのたくさんの国々の文化の違いを知ったといってもらえることに、とても充足感を感じます。

自分の現状の生活の不満から、仕事や生活に一旦区切りをつけてデジタルノマドワーカーとしての旅を志したふたりでしたが、旅を続けるうちに、やりがいを見つけていったのですね。
自分たちの旅の様子や感じたことを発信することで、世の中の人々のその土地への印象がポジティブなものに変わるということは、旅人の発信者にとって、最高なことですよね。


3. デジタルノマドを目指すひとに向けてひと言メッセージ

icon-アキナ

とても素敵なストーリーをお聞かせいただきありがとうございました。わたし自身もとても感動してしまいました。

最後に、これからデジタルノマドを目指すひとたちに向けて、なにかひと言メッセージをいただけますか。


icon-セバスチャン

人生で大きな挑戦をしようとすると、その瞬間は決まってみんな恐怖を感じます。その恐怖はあなただけが感じるものではありません。みんな感じるのです。

そういった時に、ぼく達は、とりあえず試してみて、もし合わなかったらやめればいいやと考えるようにしています。「ああ、やっておけばよかった」と思いながら一生を終えるよりは、いろいろなことに挑戦したほうがいいんです。

だって、やってみればいいんですものね。やってみればいいんです。そして、ダメだったら諦める。わたしたちも、まずは1年間だけなら大丈夫だろうと思って旅に出たんです。気付いたら5年も経っていたんですけどね。


icon-セシリア

自分の国に戻れば、家族や友達もいて、会社で新しい仕事も見つけられると思えば、もっと挑戦しやすいと思います。一度辞めたからといってもう二度と働けないということはありません。その気になれば再就職もできます。貯金があれば、もっとリラックスできますから、お金を貯めるようにしましょう。最悪の事態に備えようというのが、ベストな考え方です。

旅をしながら働くデジタルノマドの生活が気に入るかもしれないし、そうでないかもしれないけど、プレッシャーを感じる必要はありません。


icon-セバスチャン

いずれ自分に合った生活スタイルを見つけることができます。ぼくたちだって、最初は何をやっているのかわかりませんでした。自分たちのリズムに従うだけでいいという発想がなかったんです。だから、みんなひとつの国に数日滞在して、別の国に移動していました。

だから、自分たちもそうしてみたのですが、しばらくして、僕たちはすごく疲れてしまって、このデジタルノマドとしての生活はぼくたちには向かないのかもしれないと思いました。

そして、ひとつの場所にもっと長く滞在するべきだと気づいたんです。ひとつの街で2日程度だけ過ごすのではなく、1か月過ごそう、と。

そのスタイルはわたしたちにとても合っていました。最終的に、自分等にあったスタイルの旅を見つけることができましたが、それには時間がかかるでしょう。


icon-セシリア

忍耐強く、自分を愛してあげてください。いずれ自分たちに合った旅のスタイルを見つけるでしょうし、旅が合わなかったら合わなかったで、いつでもやめることができます。

嫌ならいつでも元の生活に戻れます。嫌なら嫌でいいんです。プレッシャーを感じることなく、まずは試してみて自分に合ったライフスタイルを探してみてください。


icon-アキナ

その考え方、本当に素敵です。今日はお時間をいただきありがとうございました。

NomadUniversityをお読みいただきありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか?

そして、他のグローバルデジタルノマドのストーリーをもっと知りたい方は、Instagramのにアクセスしてみてください。

IDは@nomad_university です。

リンクはこちらです。https://www.instagram.com/nomad_university/

それではまた次のエピソードでお会いしましょう!


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