ジェネラリストが組織で感じたこと、外れて思うこと
掲題の件は、人材っぽい業界に身を置いて人を評価してきた経験と、自分自身も組織に属しながら身を持って体感した内容です。
一定の自己評価がありながら、なんとなく無力感がある方の助けになるかもしれません。
音声で配信したものもありますので、よろしければこちらもぜひ。
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才色兼備、質実剛健、博学多才、八面六臂。
いいですよね、憧れますね。
一騎当千にして才気煥発、行き着く先は全知全能か。
フィクションの登場人物のようでなんとも甘美な響きです。
ノンフィクションの世界では、、、
器用貧乏ですかね。
私のことか、耳が痛い。
ここで言うジェネラリストは、各スキルのパラメータのバラつきが少なく六角形のチャートで表すと綺麗になるイメージ。
対義語的にイメージしやすいのはスペシャリスト。
特定のパラメータに特化していて、他のパラメータは数値が低め、チャートは歪になります。
多くの場合、スペシャリストタイプの方が全パラメータ中の最大値は大きくなります。
できることが多いのは悪いことではないです、当然。できないよりいい。
ただ、組織において、期待されたり適正とされるスキルセットがポスト・ポジション(席と例えます) によって規定されています。
多くの組織は規模の成長につれて、効率化のために分業化され、部署と活動は1対1に近づく傾向にあります。
活動には対応したスキルセットが要求されるので、必然的に規定が必要になる、と。
営業なら対人知性を重視するけど、開発ならそんなに、みたいなやつですね。
席に座ることが許されるのが規定値以上のパラメータを持った人であれば、最大値が高い人から決まります。
スキルの尖った人は役割を決めやすいのですよ。
足が速いなら1番バッターでパワーがあるなら4番バッターでしょ、みたいな。知らんけど。
ジェネラリストタイプは彼らが決まったあとに「うーん、どうしようかな」となったりするんです、悲しいことに。
この事実に気付いた時の気持ちは言い表せませんでしたね笑
まぁ僕のことはアレですが、世の中、特に一定以上の学歴の方々には、このジェネラリスト志向が強い方が多いように感じています。
勝手に「国立大学症候群」と呼んで、元凶を公教育の評価制度と受験システムにあるとしています。
難関国立大学に入学するにはセンター試験で9割くらい取りたいところですよね。試験前の人が見てたらごめんなさいね。こんなの読んでないで勉強しましょう笑
900点満点中800点くらいを7科目に分配するわけですが、もうほとんど9割を目安にするしかない次元です。
すると、9割取れる数学の勉強はそこそこでいいから、4割しか取れない地理をやらねば、と血の涙を流しながら勉強するんでしょ。
得意なことはあまりやらずに、苦手なことをやる。
ストロングポイントを伸ばさずに、ウィークポイントを潰す。
これこれ、これですよ。社会で試験結果や科目適正が直接反映されるわけじゃないですが、ベースの志向はここから始まってるんじゃないかと。
数学が400点で物理が400点で、あとは0点とかでもいいよ!
みたいになったら素敵なんですけどね、そうはならないでしょうね。
まぁ昔はよかったんですよ、企業も大きくなっていく前提だったし、大きな企業に入ればそのまま安泰だったんだろうし。腑抜けるわけです。
今はそうもいかない空気になってきましたよねー
もちろん、ジェネラリストが生きられないという主張じゃありませんのでご安心を。
組織の中で生きるうえで、また別の才能が活躍してくれたりしますから。
たとえば、冒頭に書いた"自己評価がありながら無力感がある"という状態に慣れたり目をつぶっていられるなら、どうにかなると思います。
企業に依存して生きることの不安より、自分で道を切り開くことの不安が勝るようなら、ある意味では組織に対しての適性があると言えます。
今回の話、どことなく身に覚えがある方は、特定のスキルに振り切って伸ばすか、独立したり少人数の組織に移ったりすることを検討してみてはいかがでしょうか。前者の方がいいかな笑
キャリアのことを厳密に考えるなら、これにプラスして"経験によって得られる成長率の差"みたいな観点もあります。
単純化できない問題なので、情報収集してみてください。組織・スキル・成長をベースにしたキャリア論の話題はそこら中に転がっています。
最近ではプロジェクト型の組織スタイルで、特定部署や上下関係を持たないホラクラシーと呼ばれる形式も知られてきました。言い出したらキリがないのでまたの機会に譲ります。
僕自身の話はアレと言っておいて、少しだけ話すと、できることが多岐にわたるのは結構いいもんだ、と思う頻度が上がりました。独立してからは特に。
頼ろうと思えば頼れる仲間もいますが、だいたいのことは自動化したりパターン化したりで効率を上げちゃえば自分でやった方が圧倒的に速く正確、って感じです。
ちょっと特殊なケースなので参考まで、でした。
だからなんだ、という話も、あまり明確な解決法も示していない文章で恐縮です。
まぁ人の知識や文章に答えを求めているタイプの人は、そもそもジェネラリストにもスペシャリストにもなり得ないだろうから、対象外かな、なんて。
思春期くらいから"ジェネラリストはどこまでジェネラルならスペシャルになれるのか?"、と厨二病的に考えながら生きてきたわたくしから、狭い狭いターゲットのあなたに贈る文章でした。
なにかの足しになれば幸いです。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
キャリアや組織、スキルに関することも、たまに書いていきますので、
またよろしくお願いします!
自己紹介、こちらに詳しいので
もし気になった方はぜひご覧ください。
↓↓↓
※再掲※
こちらの投稿を元に音声で配信したものがありますので、よろしければぜひ。
読んでいただいてありがとうございます。貴重な時間をいただいていることは自覚しつつ、窮屈にならない程度にやっていきます。