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FUJIFILM X-T5とX-S20どちらを買うべきか 両機の違いを比較して考える

遂に登場したFUJIFILM X-S20

購入するにあたり富士フイルムの他のカメラと比較しながら検討している方も多いのではないかと思います。今回はフラッグシップ機の内の一つ「X-T5」と比較して違いを整理していきますので、購入の前に参考にしてみてください。


X-S20

「X Summit BKK 2023」の中で発表されたX-S20

前モデルのX-S10の後継機に位置づけられるモデルで小型軽量ボディに大きなグリップを備えるというスタイルを踏襲しつつ、画像処理エンジンの刷新、被写体検出AFの搭載、バッテリー容量の向上、動画撮影機能の進化などが実現しました。

X-S20のレビュー記事を書いたのでぜひご覧ください。

X-S20の特徴やX-S10からの変更点については以下の記事で詳しく書いているのでチェックをお願いします。


X-T5

X-T5は2022年11月25日に発売したセンターファインダースタイルの「X-T」シリーズの新モデル。

富士フイルムXシリーズ第5世代となるセンサー「X-Trans CMOS 5 HR」と画像処理エンジン「X-Processor 5」を採用しているカメラです。

X-T5については以下の記事で詳しくレビューしているので詳細が気になる方はぜひご覧ください。


X-S20とX-T5を比較

X-S20とX-T5の紹介をしたところで、まずは両者の基本スペックをチェックしていきましょう。

X-S20

価格:約20万円
サイズ:(幅)127.7mm×(高さ)85.1mm×(奥行き)65.4mm
重量:491g(バッテリー、SDカード込)
有効画素数:約2610万画素
センサー:X-Trans CMOS 4
エンジン:X-Processor 5
連写:約30コマ/秒
ISO:160~12800
手ブレ補正:5軸7.0段
液晶モニター:3インチ 184万ドット
ファインダー:0.39型約236万ドット

X-T5

価格:約25万円
サイズ:(幅)129.5mm×(高さ)91mm×(奥行き)63.8mm
重量:557g(バッテリー、SDカード込)
有効画素数:約4020万画素
センサー:X-Trans CMOS 5 HR
エンジン:X-Processor 5
連写:約30コマ/秒
ISO:125~12800
手ブレ補正:5軸7.0段
液晶モニター:3インチ 184万ドット
ファインダー:0.5型約369万ドット

発表当初の店頭販売予想価格はX-S20は約20万円、X-T5が約25万円とX-S20の方が5万円安く設定されています。実はX-S10とX-T4は撮れる画が同じでもX-S10の方が9万円も安いという価格設定でした。一概に価格だけを比較するのはナンセンスなので、この後の比較を見ていきながら総合的に判断していただければと思います。

次にサイズ感と重量。これはコンパクト路線であるX-S20に軍配が上がります。500gを切る重量と全体的にコンパクトな仕上げ。グリップがしっかりとある分奥行きはX-S20のほうが長いですが、これも一つの特徴となっています。

次に有効画素数およびイメージセンサーが大きく異なります。X-T5は第五世代のセンサーとなる「X-Trans CMOS 5 HR」を採用していますが、X-S20は第四世代の「X-Trans CMOS 4」となっています。この具体的な違いは後程説明します。

それでは次に大きな違いを詳しくチェックしていきましょう。



センサーと画素の違い

これが最も大きな違いと言っても過言ではないのでしょうか。

X-T5は第五世代のセンサーとなる「X-Trans CMOS 5 HR」を採用していますが、X-S20は第四世代の「X-Trans CMOS 4」となっています。

「X-Trans CMOS 5 HR」は高画素となる4020万画素に加え従来の画像処理のアルゴリズムを刷新したことでS/N比を落とすことなく解像度の向上を実現しました。「Xシリーズ」市場最高画質を実現したとも言われています。

新センサーの搭載はそれだけでなく、電子シャッターの最速シャッタースピードを従来モデルの1/32000秒から約2.5段分拡張し、1/180000秒に向上させました。さらにより多くの光を効率的に取り込むことが可能になったため、ISO125を常用感度として利用できます。

イメージセンサーが変わると撮れる画も変わります。色味や質感にも作用するので好みにはなりますが、写りの違いがあるというのは念頭においておくとよいでしょう。


バリアングル液晶かチルト液晶か

X-S20は背面モニターをカメラの左側に開いて上下方向に回転できる「バリアングル式」ですが、X-T5は背面モニターを引き出すように操作して上下右方向に動かせる「3軸チルト」方式となっています。

バリアングル液晶はアングルの自由度が高く、自撮りも可能というメリットがあります。逆にデメリットはモニターを開いて捻るという2段階の操作が必要なのと光軸からモニターが外れるため視線のズレが生じてしまうことが挙げられます。

3軸チルト液晶はモニターの角度を素早く調整でき、さらに光軸上にあるため視線のズレが起きにくいことがメリットで、バリアングル式に比べると可動範囲が狭いため自撮りには向いていないことがデメリットとして挙げられます。

自撮り含む様々な角度でモニターを動かしたい方はバリアングル液晶、逆にそこまで自由度はいらないけどテンポの良さが欲しいという方は3軸チルト液晶が向いています。


グリップのホールド感

X-S20というよりもX-Sシリーズの大きな特徴として小型軽量ボディに大きなグリップを備えるというスタイルであるということが挙げられます。

X-T5も前作のX-T4に比べて少しだけグリップが大きくなりホールド感は増しましたが、安心するというレベルではありません。

しっかりに握りこんで安心して撮影したいという方はグリップ力のあるX-S20が適しています。


動画に特化した機能

動画専用機とまでは言いませんが、X-S20にはVlogモードという新機能が搭載されました。

自分の顔の前に商品をもってくると、フォーカスが顔と商品意図した方に合わないという問題が起きえますが、商品撮影モードを使うと顔から手前の商品に自然にフォーカスが切り替えることができます。

さらには背景を自然にボカせる背景ボケモードが搭載されています。名前の通りサクッと撮りたいVlogには適したモードと言えます。

VlogモードはX-S20にのみ搭載されている機能のためこれも大きな違いと言えます。写真だけでなく動画も撮りたいという方はX-S20の方が魅力的に見えるのではないでしょうか。

今回は新機種のX-S20とフラッグシップ機であるX-T5を比較していきました。

X-T5はより写真に集中したい方、X-S20は動画も写真も気軽に撮りたいという方にそれぞれ適しているのではないかと記事を書きながら再認識しました。明らかに得意分野が異なる両者のため答えが中々出ないくらいに迷う心配はなさそうです。


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