解放のあとで 一通目 β
2020年6月4日
一巡目のテーマ「アフターコロナ」に際して、手はじめに別の話をしよう。それはこの企画の姉妹篇でもある「生存書簡第二期」でも語られたサミュエル・ベケットについてだ。私が読み終えたベケットの作品は限られている。「鎮静剤」「追い出された男」「終わり」『モロイ』『ゴドーを待ちながら』と「反古草紙」を読みさし。あとは高橋康也『サミュエル・ベケット』とジェイムズ&エリザベス・ノウルソン『サミュエル・ベケット証言録』を斜め読みしたくらい。そして『マロウンは死ぬ』『名づ