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文芸同人誌を制作しています。 photographer:https://note.com/yoshiokanai

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ブックリスト111

同人誌制作にあたって参考とした書籍111冊です。 1 カール・マルクス『共産主義者宣言』(平凡社ライブラリー)  2 ヴァルター・ベンヤミン『暴力批判論』(岩波文庫) 3 アントナン・アルトー『ヴァン・ゴッホ』(ちくま学芸文庫) 4 ロラン・バルト『新=批評的エッセー』(みすず書房) 5 ロラン・バルト『明るい部屋』(みすず書房) 6 ジャック・デリダ『アデュー』(岩波書店) 7 ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ『モナドロジー』(岩波文庫) 8 ジャン・ジャック・

    • ツイキャスのゆるさについて

      朧げな記憶だが、2018年から2020年までツイキャスが隆盛を誇っていたと思う。つまりスペースのサービス開始前だ。ツイキャス銀座というものが夜な夜な開かれていた。自分は個人事業主として小さな小さな版元の編集者ではあるが、いまの人間関係はツイキャスで築いたものが少なくない。スペースになくて、ツイキャスにあるもの、それは「匿名性」と「ゆるさ」だろう。ご存じのようにスペースはアカウントがすべて表示される。裏技で身バレしない視聴方法もあるとはいえ、基本的には記名性なのだ。加えてスペー

      • 学年集会 1周年

        2022年12月、インターネット音楽ユニット「学年集会」(ばれいしょ、あかふし、三千周介、satoo、沖鳥灯)は「1994」(Original Audio)をYouTubeとsound cloudでリリースしました。2023年は「Spending A Long Night」「Shiki」のリリース。今月11日で活動は1周年です。メンバーは就職や進学の準備で忙しい日々を送っています。とはいえ来年も良いお知らせができるよう努めたいです。引き続きよろしくお願いします。 学年集会

        • 『REBOX5』『不都合な箇所は削除せよ』内容紹介

          2023年11月11日文学フリマ東京37の新刊2点の冒頭部分を引用します。お買い求めの際にお役立てください。 『REBOX5』特集 テン年代殺し 付録 この単巻ライトノベルがすごい! 序文 沖鳥灯 趣味(テイスト)の階級闘争──外との関係のために 本誌の特集は「テン年代殺し」。二〇一〇年代はことさら「震災・テロ・自己閉塞」などと代理表象された。テン年代(一〇年代)から二〇年代のアイコンの新海誠・庵野秀明・村上春樹を複数化の「趣味(テイスト)」で撃つ試みをしたい。 論考 砂

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        • メルキド文庫~人生の一冊~
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        • オタク・ヤンキー・アカデミズム
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          文学フリマ東京37新刊内容紹介

          きたる11月11日(土)東京流通センターで開催される文学フリマ東京37。メルキド出版は第二展示場・2階Fホール「せ‐48」にて、新刊4点(文学フリマ大阪11新刊2点含む)と既刊6点を販売します。伊藤にしん主宰「逃亡派」と共同出店です。 新刊①『REBOX5』 A5 166頁 1000円 特集 テン年代殺し 序文 沖鳥灯 趣味(テイスト)の階級闘争──外との関係のために 論考 砂糖円 「バーチャルYoutuber」キズナアイとVtuber試論 伊藤にしん ウェブノベル・ノス

          文学フリマ東京37新刊内容紹介

          筆歴

          1992年に「幻想」という原稿用紙6枚の短篇を書いた。初めての創作だ。17歳だと思う。中上健次の死のショックを受けて小説を書き始めたと思っていたら、どうやら健次忌前らしい。とんだ物語化でおこがましい。 数えると始まりの17歳から現在の48歳までのおよそ30年間で37篇の短篇があった。2015年と2016年に13篇を2冊の同人誌にまとめた。そして今秋の3冊目の短篇集『不都合な箇所は削除せよ』で7篇掲載予定だ。来夏10篇程まとめて4冊目を刊行したい。合わせると30篇になる。 いま

          11/11文学フリマ東京37新刊案内

          来年設立20周年を迎えるメルキド出版の販売ラインナップです。 『REBOX5』特集 テン年代殺し 2021年創刊のサブカルチャー誌 論考3、短篇5、エッセイ3、ブックレビュー18(予定) 1000円予定 A5 頁数未定 『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号(初版、第二版) 非関東圏の映画誌 インタビュー、論考4 1000円 A5 104頁 『不都合な箇所は削除せよ』松原新夜 2016~2021年の短篇集成 短篇7 500円 A5 90頁 『山羊の大学』第三号 改訂版

          11/11文学フリマ東京37新刊案内

          『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号 内容紹介

          『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号 2023年9月10日 文学フリマ大阪 Q‐35「メルキド出版」で販売 愛知、京都、沖縄の書き手による非関東圏の新映画誌。2024年9月創刊を目指し、創刊準備号発刊。 A5判 104頁 1000円 目次 巻頭言 映像の海の羅針盤として 沖鳥灯 1997年から2002年まで関東圏のミニシアターに入り浸る日々を過ごした筆者。帰郷して20年後、三人の学生たちと映画誌創刊の経緯を述べる。 「暗闇の光を見つめ、映像の星座と自己の倫理を照らし

          『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号 内容紹介

          『REBOX5』特集 テン年代殺し 序文「趣味(テイスト)の階級闘争──外との関係のために」

          序文  趣味(テイスト)の階級闘争──外との関係のために  沖鳥灯  2010年に  なんか全部ぶっこわれた  マシーン!  コーネリアス「NEW MUSIC MACHINE」  本誌の特集は「テン年代殺し」。二〇一〇年代はことさら「震災・テロ・自己閉塞」などと代理表象された。テン年代(一〇年代)から二〇年代のアイコンの新海誠・庵野秀明・村上春樹を複数化の「趣味」(テイスト)で撃つ試みをしたい。  ところで夏目漱石は「趣味判断」を容認した。曰く「趣味は人間に大切なものであ

          『REBOX5』特集 テン年代殺し 序文「趣味(テイスト)の階級闘争──外との関係のために」

          『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号「巻頭言」「ゴダールの世代」(抜粋)

          巻頭言 映像の海の羅針盤として 『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号に寄せて  沖鳥灯  一九九〇年代末から二〇〇〇年代初頭の私は、アテネ・フランセ文化センター、国立近代美術館付属フィルムセンター(京橋)、新文芸座、ACT・SEIGEI‐THEATER、新宿武蔵野館、新宿昭和館、テアトル新宿、法政大学学生会館、東京日仏学院、三百人劇場、草月ホール、亀有名画座、自由が丘武蔵野館、中野武蔵野ホール、BOX東中野、ラピュタ阿佐ヶ谷、アールコリン、大隈記念講堂小講堂、早稲田

          『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号「巻頭言」「ゴダールの世代」(抜粋)

          文学フリマ大阪11出店情報(1)

          きたる9月10日開催の文学フリマ大阪11、メルキド出版(ブース番号Q35)で出店します。 お品書き 新刊 『ジャーナル・リュミエール』創刊準備号 1000円 9月上旬noteで内容紹介予定。 改訂版 『山羊の大学』第3号 1000円 レーベル トルーマン A5判 258頁  巻頭漫画 山中美容室 「いいきぶん」 喫茶店で二人組のたわいない会話は大企業のイメージを巡り巡って……。2頁のショート漫画。 序文 沖鳥灯 「新世紀のサブカルチャー」 藤本タツキと阿部和重にヒッ

          文学フリマ大阪11出店情報(1)

          『山羊の大学』『マジカント』刊行継続のご報告

          2020年9月創刊の『山羊の大学』(創刊号「旅と本」、第2号「音楽と本」、第3号「漫画家と本」)』ならびに、2017年5月創刊の『マジカント』(創刊号、2号、3号、4号「都市/革命」)は終刊予定でした。理由としては、旗艦誌『山羊の大学』『マジカント』『REBOX』『前衛アンソロジー』の統合誌『文芸前夜』(2026年春創刊予定)の刊行でした。とはいえ『文芸前夜』は弊誌主宰の古本屋開業計画で延期の方針になりました。2019年よりの合同誌制作で寄稿者が増え、頁数と刊行点数がキャパシ

          『山羊の大学』『マジカント』刊行継続のご報告

          お知らせ

          ただいま地元の愛知県豊田市で古本屋の開店を計画しています。昨年自家用車を廃車し、空きスペースの車庫の前へ倉庫を建て、店舗とする予定です。とはいえ肝心の商品の整理・準備にはまだまだ時間がかかります。ゆえにこれまでの同人出版の形態を見直し、暫時古本業へ傾注してまいりたいです。いぜん2025年11月で現在の旗艦4誌のプロジェクトは終了し、新雑誌『文芸前夜』へ統合する宣言をしました。しかし雑誌運営と古本業の両立は困難との判断をしました。よって2026年1月より雑誌の出版はひとまず休止

          読書遍歴とは何か

          作家の読書遍歴にとても興味がある。芥川賞や新人賞の受賞者インタビューで最も印象的なのは生い立ちや創作論ではなく読書遍歴だ。 本の雑誌社の「作家の読書道(みち)」というweb連載は単行本の既刊3冊を揃えるほどハマった。筒井康隆『漂流 本から本へ』(朝日新聞社 2011)は朝日新聞連載時(2009年4月5日~2010年7月25日)で愛読した。小島信夫「私の作家遍歴」(『小島信夫批評集成〈4〉』水声社)は以前より関心あるが絶版で高騰しており手が出ない。図書館で一度貸出したが読まなか

          読書遍歴とは何か

          文学フリマ東京37『REBOX5 特集 テン年代殺し』刊行予定

          文学フリマ東京36お疲れさまでした。たいへんな賑わいでした。購入の同人誌にざっと目を通し、年々誌面のクオリティが高まっている印象を受けます。じっくりと読んでいこうと思います。さて、早くも次の企画が動き出しております。今回は簡単な趣旨と序文の下書きをお送りします。 11月11日開催の文学フリマ東京37にて、メルキド出版は『REBOX5 特集 テン年代殺し』を刊行予定です。 『REBOX』(リボックス)は2021年創刊のサブカルチャー誌。『どくしょびより/書物書簡』(2021)、

          文学フリマ東京37『REBOX5 特集 テン年代殺し』刊行予定

          文学フリマ東京36レポート(1)

          5月21日開催の文学フリマ東京36に出店のため上京した。年初の開業で蓄えを使い果たし、2月に胃腸を患い、這う這うの体なので東京行きは自重のつもりだった。だが、120部刷った新刊が会場へ宅配搬入されず、自宅へ届くという信じられないミスを犯した。東京には実兄が住んでおり、イベントの売り子を頼んでいた。自宅へ冊子が届いたのはイベント開催3日前。すぐ宅急便で配送すれば兄のマンションから会場へ直接搬入できる。とはいえ兄ひとりが自力で持ち込めるのはせいぜい50部までだろう(兄はスーツケー

          文学フリマ東京36レポート(1)