メルキド出版

文芸同人誌を制作しています。 photographer:https://note.com/yoshiokanai

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    マガジン

    • 白い顔

      「震災とサリン」後の1996年が舞台の青春小説。90年代名古屋アンダーグラウンドシーンのモデルとなるのは名古屋大学映画研究会、名城大学シネマ研究会、名古屋シネマテーク、名古屋シネマスコーレ、七ツ寺共同スタジオなど。

    • 短篇小説

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    東への道(二日目)

    2022年5月29日(日)  文学フリマにサークル参加した。前夜オールしたので、東京流通センター第一展示場のトイレでシャツだけ着替えた。フォロイーと流通センター駅前で待ち合わせ。10時半頃サークル入場した。ア‐05~06のブースでは先に兄が準備を進めていた。4つの段ボール箱が宅配搬入されていた。京都の印刷所から届いた『REBOX3』の箱は開封されていない。期限ギリギリの入稿だった。自宅へは分納しなかった。ゆえに中身をいっさい確認していない。ぶっつけ本番だ。恐る恐るガムテープ

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      • 東への道(一日目)

        2022年5月28日(土)  早起きした。早起き鳥の鳴き声は聞こえなかった。母も起きていた。歯を磨いたあとの朝食は、いつもの豆乳オレとは違いトマトジュースと食パンに蜂蜜を垂らした。旅の準備は前日に済ましていた。早々に出発するも文学フリマで使用するガムテープを忘れた。同人誌20冊を入れたキャリーバッグを引き、黒のリュックサックを背負い、アリスと帽子屋のトートバッグを提げて最寄り駅まで歩いた。ICカードに3000円チャージして、いざJR豊橋駅へ。地元のプラットホームで緑茶を買っ

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        • 『REBOX3』内容紹介

           2022年5月29日(日)、流通センターで開催の文学フリマ東京に「メルキド出版」(ブース番号:ア05~06)としてサークル参加します。  新刊は、合同創作誌『マジカント4号 都市/革命』、新装版『RE:前衛アンソロジー』、サブカルチャー誌『REBOX3 特集:ウエルベック』の3点の予定です。  今回は『REBOX3』をご紹介します。本誌は2021年5月に創刊しました。創刊号は大江健三郎『芽むしり仔撃ち』読書会の模様と書簡形式のリレーエッセイという書物特集でした。2号は「反映

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          • 『REBOX4』 序文(第二稿)

            特集:ファウスト系 セカイの分裂を見つめて 沖鳥灯  本誌はゼロ年代に過熱した〈セカイ系文学〉いわゆる〈ファウスト系〉を再発見するために刊行される。人口に膾炙したアニメによる〈セカイ系〉のイメージと〈セカイ系文学〉は明らかに異なる。ゼロ年代という90年代と地続きな史観によって生まれた〈セカイ系文学〉はJ文学と親和性が高い。〈セカイ系〉の隆盛と「時代」は切っても切り離せないだろう。90年代の冷戦終結、湾岸戦争、バブル崩壊、震災、オウムで日本の転落は起きた。21世紀は9・1

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          • 白い顔

            • 2本

            「震災とサリン」後の1996年が舞台の青春小説。90年代名古屋アンダーグラウンドシーンのモデルとなるのは名古屋大学映画研究会、名城大学シネマ研究会、名古屋シネマテーク、名古屋シネマスコーレ、七ツ寺共同スタジオなど。

          • 日記

            • 58本
          • 告知

            • 22本
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            • 1本
          • 短篇小説

            • 7本
          • オタク・ヤンキー・アカデミズム

            • 2本
          • 書物書簡

            • 9本

            本をめぐるリレーエッセイ

          • 解放のあとで

            • 28本

            今秋、同時発行の『前衛アンソロジー2 解体する文学』連動企画。 投稿者が毎週2人ずつ「α・β」に分かれ、「コロナ禍」下での近況とその都度の話題について意見を交わします。

          • 備忘録

            • 1本
          • 書評

            • 6本
          • 白い顔

            • 2本

            「震災とサリン」後の1996年が舞台の青春小説。90年代名古屋アンダーグラウンドシーンのモデルとなるのは名古屋大学映画研究会、名城大学シネマ研究会、名古屋シネマテーク、名古屋シネマスコーレ、七ツ寺共同スタジオなど。

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            • 28本

            今秋、同時発行の『前衛アンソロジー2 解体する文学』連動企画。 投稿者が毎週2人ずつ「α・β」に分かれ、「コロナ禍」下での近況とその都度の話題について意見を交わします。

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            • 白い顔(序)

               2  豊田新線の通勤ラッシュは止んで、車内は空いており、Sに借りた手元の1983年の初版には、Sがまめまめしく貼りつけた付箋がそのままになっていた。Sは、一月の追い出しコンパのあとイギリスへ留学した。昨日さっそく彼女のエアメールが届いた。  address:London Gower Street76  S.Inoguchi  便箋は猫が椅子に座った挿し絵だ。文面は日本語だった。留学先のレディング大学での新生活が淡々と書き込まれていた。ロンドンからレディングはそれなりに

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              • 目次公開(その1)

                2022年5月29日(日)、東京流通センターで開催の文学フリマ東京に「メルキド出版」としてサークル参加します。 新刊は、4月上旬にBOOTHにて通販を開始した『RE:前衛アンソロジー』、合同創作誌『マジカント4号 都市/革命』、そしてサブカルチャー誌『REBOX3 特集:ウエルベック』の3誌の予定です。 本日は『マジカント』を紹介します。当ブログにて本誌の「序文(下書き)」を断続的に投稿してまいりました。それに呼応するかたちで3作の詩、6作の短篇、1作の論考が集まりました。序

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                • AFTER’95

                  1995年1月15日、奥田民生の3rdシングル『息子』は発売された。翌々日の17日の阪神・淡路大震災の発生により、平成不況は決定的なものとなったといえるだろう。僕は当時19歳だった。奥田民生のソロデビューお披露目は1994年に名古屋大学映画研究会の部室のテレビで部員たちと観た。いま振り返ればのどかな時代だった。肌寒い10月で僕は赤と白のチェック柄のコートを着ていただろうか。あれから四半世紀ほどの時が流れた。僕は震災後のことを長篇小説にまとめようと構想した。ブログで所信表明を公

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                  • 白い顔(序)

                     1  一九九六年一月十四日、僕は成人式に出席した。妹の今日子は僕の行動に驚いた。いじめっこと再会するの怖くない? 式の前日に中学の同級生から電話があった。ぜひ明日の式に出席してくれ! ガス屋のせがれの彼は、僕が不登校でひきこもったときふらりと家を訪ねてきてくれた友人だった。彼の口癖は「イエーイ」で、電話口も訪ねてきたときも開口一番にこの台詞をいった。彼とは小学校も同じだった。漫画やゲームを縁に仲良くなった。『キン肉マン』『三国志』『信長の野望』など。ビックリマンチョコもお

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                    • 序文(下書き)

                      平成文学全集 序文 昭和のおわりと平成のはじまり──間違いだらけの文学史を求めて 沖鳥灯    昭和天皇崩御、ベルリンの壁崩壊、湾岸戦争、バブル崩壊、ソビエト連邦解体、EU誕生、大江健三郎ノーベル文学賞受賞、地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災。1989年1月8日の昭和から平成への改元後の数年間は「歴史の終わり」(フランシス・フクヤマ)と謳われたように激動の時代だった。  昭和と平成の転換ならびに昭和文学の終わりと平成文学の始まりについて、令和4年の現在に語りえることはなんで

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                      • 巻頭言(下書き)

                        特集:漫画家と本 巻頭言 新世紀の藤本タツキと阿部和重 沖鳥灯 一九八二年十二月六日午後二時十七分 関東地方に新型爆弾が使用された… 『AKIRA』大友克洋 『ヤング・マガジン』で『AKIRA』連載開始から40年後の2022年1月『大友克洋全集』の刊行が始まった。1989年の手塚治虫の死去を経て、1993年『AKIRA』は完結した。  漫画の歴史を紐解くうえで大友克洋以後という区分はいまでも有効だろう。1954年宮城県生まれの大友は1973年『漫画アクション』でデビューし

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                        • 序文(下書き4)

                          第3章 共同体の処方箋     本章ではコミュニティの革命について記そう。私は革命を政治だけの問題とは捉えていない。それは大衆蜂起とは異なる芸術運動といえるような文学と音楽、演劇と映画などからなるのだろう。  村上春樹は自らの長篇を「全体小説」とした。対して大江健三郎は「星座小説」だとする。大江はいう。  星座ということは、ベンヤミンの定義では、過去の時の流れにきらきら光っているものがある。光っているものは歴史的な大きな出来事、あるいは歴史的人物としてある。だけれども、その

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                          • 日記(年末年始)

                            2022年1月11日  昨年末に読んだ千葉雅也『勉強の哲学』「補章」で「出来事をただ書いてみることでできる小説というのも一種の前衛小説です」とあった。また「ただ起こったことを起こったように日記にしてみる」というような事実と事物の羅列を推奨するくだりに妙に惹かれた。  今年5月刊行予定のアンソロジーの序文を書くために一ヶ月程四苦八苦してきた。そして最終章の段になって筆が止まった。これは一度草稿から離脱したほうがよいだろうと判断するに到った。ゆえに千葉の言葉を思い出したこともあ

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                            • 序文(下書き3)

                              第2章 共同体の背景  本章では共同体の社会的背景について論点を示したい。まずは逆説的に共同体より疎外されたもの、つまりは排外主義のような他者への暴力によって「排除・隔離・追放」の憂き目を被る個人から考えよう。ここで対象となる個人つまり「私」は、大文字の過去ではなく小さな過去によって形成される。そして文学を読む/書くとはその過去に現在を介入させ、いまここを立ち上げようとする野蛮な試みなのではないか。それは声にならない叫びに言葉を見出し、切れ切れの断片を滑らかに統一することで

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                              • 序文(下書き2)

                                マジカント4号 都市/革命 承前  都市と革命について作品を集成するにあたって共同体の現在を考えたい。なぜなら都市と革命とは共同体の変革がもっとも端的に発現する場だからだ。その糸口に参考にしたのは社会学と読書会そしてSFである。以下、順を追って詳述していこう。 1 共同体の現状  宮台真司『日本の難点』(幻冬舎新書、2009)において元来の共同体の役割は「他者の存在ゆえに──他者とのコミュニケーションの履歴ゆえに──自分は揺るぎない」チャンスが得られる場とする。比して

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                                • 平成文学全集を立ち上げる

                                  平成文学全集 三〇巻+別巻五巻(全三五巻) 極私的な妄想企画です。来夏に序文と目次、解題を掲載した小冊子を刊行できればよいと思います。ただいま進行中で詳細は今後決めていく予定です。 編集委員 沖鳥灯 瀬希瑞世季子 佳浩 第Ⅰ期 オウム以前(1989ー1994) 昭和天皇崩御 手塚治虫死去 美空ひばり死去 電気グルーヴ結成 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件 北野武監督デビュー 『魔女の宅急便』 スーパーファミコン発売 『批評空間』創刊 多和田葉子デビュー(ドイツデビューは

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                                  • 序文(下書き1)

                                    マジカント4号 都市/革命 沖鳥 灯 いまコミュニティは劇化する  本サークル「メルキド出版」は、2004年3月に結成され、同年7月に「メルキド」(2004-2014)を創刊した。当初は岐阜の友人と私の二人で作っており、2005年3号から実兄が編集に加わった。以降、6号まで外部の書き手は参加していない。7号はmixiで出会った西井氏との対談を掲載した。8号は西井氏と私が所属していたイメージフォーラム付属研究所同期生(1998年卒)次松氏の短篇を載せた。引き続き9号で西井

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