[詩集]あのひと 6 の 2023年12月23日 18:30 ・あなたの後ろの冬の気配だけずっとずっと感じるよ空想だけひとり歩きのひとりぼっちの世界はきっと一年、二年、百年と寂しいことに変わりはないけど影だけのあなた、影だけの僕、すれ違う時は二人の気配泡沫の砂の上に立ち、ただ話したい、話したいここですべてに別れを告げてもあなたが居たことに変わりはないまた笑いたい、笑いたいここにライター一つだけ・・・・詩集 あのひとアドベンチャー勘が冴えたこの夜に 転がる雨に気が付いた闇夜の眼差しに含まれた光の世界はアドベンチャー僕の影踏む過去の誰かと隣り合わせに歩いた道に迷い出した鼓動とあの人の気配。僕の夜、出来うること、そのすべてを話しても足りない理想の海に靴のまま浸かってみても僕の世界を破れずに、飛べないことを分かっても透明な羽根纏う、そういう気持ちでいたい行けば行くほど、後ろの騒めきが気になるこの夜の俊敏は寝言の跡地を走り出す行けば行くほど、朝靄はいつもの場所に差し掛かるこの旅の到来は、眠りについた日を通り抜け空白に塗りたくる手の平を躍るあの未来連綿の日々は炎天 声が全速力で突き抜ける川縁を描く、青い昼間を急ぐ微かに笑う高架下、頬に足る斬新を叢雲むらくもを仰ぐユーモアと流れ流れ夜が来る行けば行くほど、後ろの騒めきに色落とすこの夜の1秒はきっと言葉の奥底を轟く行けば行くほど、朝靄はいつもの場所で振り向く僕を包み込む蒙昧を飛び出す勘が冴えたこの夜に 転がる雨に気が付いた闇夜の眼差しに含まれた光の世界はアドベンチャー耳に入る音楽は 転がる雨に名を付けた闇夜の眼差しに含まれた光の世界はアドベンチャー露光遠い場所で咳を一つするあなたそれを朝が1時間早く来る合図とか大きな視点で考えてみて、暇をつぶす夜同じく遠い場所で咳を一つする自分はさらに1時間、朝を早くする山道をカーライトで下るように息をするそれは夜の独り言、あなたに対しての独り言もうすぐ家が見えてきて、あなたのこともじきに見えてくるだろう、そんな夜を重ねていく轟音は希望の形をしているあらゆる意味に輪郭を付けた夜の独り言あなたに対しての独り言もうすぐ空は白い気配で、眠りの中のあなたの影もじきに見えてくるだろう、そうして朝が来る迷いと世界を行ったり来たり、迷いと世界を行ったり来たり、雨の轍雨の轍消えた此処でかの日の紅忘れられないくらいの銀世界の虹思い出した君の話一つ聞かせて嘘でもいいから君の顔浮かび出したアスファルトに立つごめんね、そこで言葉の渦に僕は回って夜な夜などこか遠くの朝の踊る薫りそこに居るからそこに居るからカーテンの前で蹲る僕が重なる地平君の話一つ数えて日常の朝雨の轍消えた此処でかの日の儚い忘れられないくらいの黄金の束を思い出した僕の話いつの間に翳り本当の挟間君の顔浮かび出した雨上がりに立つごめんね、そこで言葉の渦に僕は回って夜な夜などこか遠くの朝の踊る薫りそこに居るからそこに居るからカーテンの前で蹲る僕が重なる地平灰色の壁の向こう日常の朝雨の轍消えた此処でかの日の紅雨の轍消えた此処でかの日の儚い雨の轍消えた此処でかの日の紅雨の轍消えた此処でかの日の儚い題名のない...通り過ぎた焔ほむらみたい、赤い、赤い雲夜の帷と花の見える川面へきっと僕の言葉は泥濘行ったり来たり、行ったり来たりそれでも伝えたいな伝えたいな題名のない…題名のない気分は今を逆再生してすべてやり直しそう題名のない…題名のない寝言に例えば、例えば誰かを思い浮かべて鮮やかに、鮮やかに土手から見えたスターマインそうきっと知っていたはず布団に入る前に電柱、その先を照らす窓、眠る空そうきっと知っていたはず題名のない…題名のない気分は歌を逆再生して違って聴こえてきそう題名のない…題名のない独り言に例えば、例えば意味を任せて題名のない…題名のない気分は今を逆再生してすべてやり直しそう題名のない…題名のない寝言に例えば、例えば誰かを思い浮かべて例えば、例えば誰かを思い浮かべて色紙の隅に書き出してみてフレンドリーひとりぼっちを上手く消化できずに 仕様のない悲しみだけ浮き彫りになる底が抜けたらもう止まらない どこまでも行けるのか夜が近付いていく 暗い気分に暗い気分を上塗りして物憂げな素振りを髪に隠して、ひたひた歩く激しい銀河の慟哭 暗闇を帯びてそっと包んだ達筆な月の輪郭を 続く山々を目でなぞったひとりぼっちの世界は まるで広くて 何でも置けるでも寂しさと比例する 空回りの期待も膨らみ続けて僕の話はすべて嘘さそう言って、いっそ手放したら誰のことも気にせずに居られるからひとりになりたくないのに矛盾しているな疲れても羽を休めず 心の上の灯火がより轟轟と焚ける方向へまだ絵に描いた気持ちで駆ける確かな鼓動と感覚を掴んで 風は内から外へ沸きでる心だけこの時代を先取りしていく固い地面はまだ夜の蒙昧 最後方の中にいるより深々と街は翳って見えない灯りの鉱脈がひそむ頭では出口があること分かっているのにそこから早く出たいのに 矛盾をどこかで重ね、重ね激しい銀河の慟哭 暗闇を帯びてそっと包んだ達筆な月の輪郭を 続く山々を目でなぞったひとりぼっちの世界は まるで広くて 何でも置けるでも寂しさと比例する 空回りの期待も膨らみ続けて踊る言葉たち 僕に見せてほしいよ可能性の彼方まで 追っていく 追っていく踊る言葉たち 僕に見せてほしいよ可能性の彼方まで 追っていく 追っていく闇と日蝕とりあえず一人を貫く一人は、それは気楽だけれど色々とすり減ることがある仕方ないとばっさり捨てた過去はまるで煙のように薄暗い星は点々と月の名の船は終着へ通り過ぎた記憶はまるで近くて遠い道すがら見つめるガラスは鏡になって立ち竦む僕と日蝕を写し枝垂れ柳のように街を灯す照明の中を汗ばみ急いだ幼気な月と違たがう明日の風は心の波間をゆらすおおよその幻と影を踊らせた指で今までに呟いた言葉を弾いた。忘れた約束の続きは夜へ向かい塔のように見据える月に思い出そう仕方のないとあっさりとけた過去はここで火のように暖かい星は閃光を月の名の船は早朝へ通り過ぎた記憶はまるで刹那の桃源郷見つめる鏡はガラスになって立ち竦む僕と日蝕だけ浮き出る春の名前軋んだ冬のブランコに名前を落としてきたらしいそのまま遠くへ来たもので、心配そうな君隅々まで名前のある世界にもうすぐ春の兆し浮かない顔をする君にも、そのうち春は来るからさ心配しないで、道は延々と柔らかい言葉だけ映すけれど君の中では、そういうことじゃないだろうことを分かっている君の名前を見つけることが宿命なんだと思っている春の兆しを見つけたときは孤独ではないと思ってほしい今、目に入る甲高いノイズを抜け出して空回りの街の混沌、掻き消してみせるから君の心が映す悪夢をここで忘れられるようにネオンの中で望みだけを照らし出すからおののかないで、道はそこから柔らかい方角を示すけれど君の中では、そういうことじゃないだろうことを分かっている君の名前はずっと昔の冬の景色を漂っている春の兆しを見つけたときにイニシャルがふと浮き上がってくる今、目に入る甲高いノイズを抜け出して空回りの街の混沌、掻き消してみせるから君の心が映す悪夢をここで忘れられるようにネオンの中で望みだけを照らし出すから過去を回想する、その中に君は居るんだここで記憶を書き起こしたら見えてくるんだ、君の記憶も、加速する夜の轟音に思い出す君の記憶は紛れもなく僕を色めく春だったんだ君の名前を見つけることが運命なんだと思っている一人だけの春の日に名前を呼びあえるよう桟橋桟橋に船が着く頃夜は徐々に熱帯眠りの横に流ながる風を聞き残る季節を指で数えるこの生活の路線図は膨大でまだまだ端のないどこまでも道を描けるそう駆け抜けていく星羅の夏を響くあの日、花火の音羽をゆらす鈴虫と隣り合わせ桟橋に船が着く頃夜は徐々に薄白を帯び水面に映る顔を見て髪が伸びたことに気付くこの生活の路線図は壮大でまだまだ知らないどこまでも声は駆けるそう駆け抜けていく星羅の夏を響くあの日、漣の音街の隙間を縫う意味と隣り合わせ朝陽が昇り次第にとけ込み夜の片鱗を持ち寄りそう駆け抜けていく朝陽が昇り次第にとけ込み夜の片鱗を持ち寄りそう駆け抜けていく桟橋に船が着く頃ラストシーンの向こう側僕らの最深部のあの夏は欲しがったって手に入らない最初から無いものだって思った方がいっそいいのかと思ったりもしたよよくある話を積み上げたその何気なさを振り返ることしかできないのだと自転車に乗ってどこまでも行けそうさ風に髪を泳がせて、全力で息を吐いたあの人の背はあの時のまま段々自分だけ大きくなって、街と変わって、あれから何年目の夏だっけ すっかり世界は別の物時には恍惚とした日々に笑ったりもするけれど記憶の中のあの人は僕に振り返らずに眩しい後ろ姿だけを見せてはとけ込んでいった僕らの最深部のあの夏は欲しがったって手に入らないラストシーンの向こう側に気付けば僕は居たみたいだよよくある話を手元に寄せたその何気なさを振り返ることも寂しいのだと紙ヒコーキを飛ばしてどこまでも行けそうさ心はいつも海岸沿い、音の無い凪のように緩やかで段々自分だけ波打って、波打って、やがては変わってあれから何年目の冬になるっけ すっかり世界は別の物時には雪ふる道のりに笑ったりもするけれどその分記憶のあの人は薄れていってしまうから眩しい後ろ姿だけ靡かせてはとけ込んでいったあれから光の青い方ずっと追っていたんだってすっかり世界は別の物 それでも視界は前に伸びあの人の居る遠くの街との縫い目が解けてくれますようラストシーンの向こう側にも愛を込めて僕らの最深部のあの夏は欲しがったって手に入らないラストシーンの向こう側で僕らまた会えたらさ自転車に乗ってどこまでも行けそうさ風に髪を泳がせて、全力で息を吐いたあの人の背と今回はすべて新作の詩集になりました。前回と同じく、それぞれの詞における主人公の内面を起こした文章が多めです。そして主に冬と春をテーマにした文章で構成しました。今回は年内最後の詩集になります。閲覧ありがとうございました!他の詩集はこちらから見れます! ・・・・遠い汽車は海岸沿い、あなたを乗せて走り出す背中にゆれる葉桜の春を影のように落としてはどこまでも見送ったのは、言いたかったことを言葉よりももっと近付いて伝えたかったからそれは伝わらない、きっと伝わらない、僕のとっくに錆びついた心の蓋をしずかに開けたのは紛れもないあなた、紛れもないあなた車窓にゆられて眠りにつく頃、外は夕凪今此処で、春の空気をようやく感じる、春の空気をようやく感じるサイダーみたいに透明な泡が弾けだしていく春の空気を頬いっぱいに吸い込んでみた君の街へと、汽車と駆け抜けていく萌芽の風よ右左に踊る絵空事、胸に秘めているんだ、長らくいつしか砕けて消えてしまう未来の裏で再会のコードを弾いているんだ、おそらく君の街へと、君の街へと、それは伝わらない、きっと伝わらない、僕のとっくに錆びついた心の蓋をしずかに開けたのは紛れもないあなた、紛れもないあなた宵闇に眠りにつく頃、僕は朝凪今此処で、春の空気をようやく感じる、春の空気をようやく感じるサイダーみたいに透明な泡が弾けだしていく春の空気を頬いっぱいに吸い込んでみた君の街へと、汽車と駆け抜けていく萌芽の風よ駆り立てる春の空気は、春の空気は頬いっぱいに吸い込んでみた僕とあなたの境界線に、境界線に夢に似た輪郭を描いて、空に溶けだす東雲色遠い汽車は海岸沿い、あなたを乗せて走り出す背中にゆれる葉桜の春を影のように落としては 総集編|の|note 詩集などのこれまで投稿したnoteの総集編が見れます note.com ダウンロード copy この記事が参加している募集 #スキしてみて 554,799件 #スキしてみて #詩 #創作 #ポエム #春 #朝 #冬 #夜 #2023年 #みんなでつくる冬アルバム #詩集 6 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート