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[詩集]ゲレンデ

"あそばせ"に続き、詩集 第2弾です!

これまで投稿した詩から8本
(内2本はひとつの詩にしています)

そして新作を2本 収録しています。

気に入っていただけたらうれしいです。

アルク

その儘 歩いて
その儘 歩いて
冷たい風と すれ違う


遠くの方 街の灯が
彼処に行けば 君が居る


ゆっくりと ゆっくりと
2人の日々は閉じてゆく


別の道へ足を着け 別の道へ足を着け


ゆっくりと ゆっくりと
2人の日々は閉じてゆく


あゝ 星でも見ながら
今、独りで歩いてる..





その儘 歩いて
その儘 歩いて
どこまで 行けるかな..


砂漠を渡る駱駝に似た
アスファルト 路次の僕..


別の地 別の地へ
もう会うことはない


じっくりと、じっくりと、
今後のことを考える


曖昧? 「さようなら」
僕に悔いはないのかな..


両の目で先を見る
夜を更かして旅にでる





相も変わらぬ この暮らし
信号機を渡っては、
いつもと同じ日々に見えて
そこに君は居ない


相も変わらぬ この暮らし
街明かりや鉄塔と
朝になりゆく 僕の日々
そこに君は居ない


human

ふと客観的な目で
自分を見て
何かと気になり過ぎてることに気付いて


そして主観的な目で
世界を見て
前より視野が壮大になった気がした



繰りかえす なにかと過剰な僕の
過剰な気もち


夜と朝の間に
もどかしい季節を思い


繰りかえす なにかと過剰な僕も
やがて旅にでる


確かな嘘も 言葉にして
それも側に la la..




話の表面を食む
それを伝えても曖昧で


気もちの全面を知る
それでも分からなくて



自分は何になるのか?
どう暮らしていくのか?


はてな 日々積もるばかり
感情を遊覧する




繰りかえす なにかと過剰な僕の
過剰な気もち


夜と朝の間に
深くゆれる幻を見る


繰りかえす なにかと過剰な僕も
やがて旅にでる


幻も 言葉にするよ
そっと側に la la..




繰りかえす なにかと過剰な僕の
過剰な気もち


夜と朝の間に
新しい季節を思う


繰りかえす なにかと過剰な僕も
やがて旅にでる


確かな嘘も 言葉にして側に 
la la..




夜の雨

夜の雨 夜の雨 夜の雨が
聞こえてくるよ

夜の雨 粒になって 音になって
聞こえてくるの

夜の畦 行く頃よ 
そうすれば 夜の風

夜の風 夜の雨 
その露が唄うのよ



言わばそれは 
君の世界に写る窓の
奥の雨

仕方ない すこし寂しい
夜の線を渡っているのよ

言わばそれは
君の世界に写る窓の
奥の雨

霧雨の次は晴れ?
朝よ来て 確かめる



夜の雨 夜の雨 夜の雨が
聞こえてくるよ

夜の雨 粒になって 音になって
聞こえてくるの

夜の畦 照らされて 
夜の風のそのすべて

夜の雨 露垂れて 
やがて畦 朝の晴れ



言わばそれは 
君の世界に写る窓の
奥の雨

寂しくても "曖昧"は舞い
回る毎日

言わばそれは
君の世界に写る窓の
奥の雨

舞いは毎に 舞うわ曖昧
言葉で遊ぶ この頃よ



夜の雨 夜の雨 夜の雨が
聞こえてくるよ

夜の雨 夜は雨 窓に雨
聞こえてくるの

夜の畦 照らされて 
夜の風のそのすべて

夜の雨 露垂れて 
やがて畦 朝の晴れ



霧雨の次は晴れ?
やがて晴れ 光る畦

霧雨の次は晴れ?
やがて晴れ 光る畦


夜の雨!!


レイニーエモーション

その無垢な笑顔が 時になにより綺麗で
伝う感情の線の先 捲る季節の穴へ

そのはじまりの言葉が 時になにより優しく
剥がれた自分の幼さは 遠い記憶の方へ


行き交う人々の表面しか いつも見ていない
どう話してみて 答えよう
ひとつずつ言葉を組みたてる

あなたの全面も知りたい
どう話してみて 答えよう
ひとつずつ束ねた想い


夜の雨の中 試されてる
結び目をまぎらわすRainy

確かに触れてるようで
水の様に滴っていく


夜の雨の奥 透き通ったのは
誰よりも澄んだあなた

すり抜けていくRainy
水の様に滴っていく



底抜けの明るさに裏を感じてしまう
ひねくれてるだけかな
戯けていればいいかな

水彩的な雨上がりの空を仰ぐ朝
叙情的な夕べのことを呟いてみた
独り



行き交う人々の表面しか いつも見ていない
どう話してみて 答えよう
ひとつずつ言葉を組みたてる

何気なさの晴天
膨らむ街とあなたを
幾千の言葉で紡いだりしてもいいかな


雨の奥 透き通ったのは
誰よりも澄んだあなた

どんな天気でも楽し気に
見えるのが あなたらしくて


雨の中 試されてる
結び目をまぎらわすRainy

その笑顔がふと
自分をすり抜けてく様に



また夜の雨の中 試されてる

どんな天気でも楽し気に
見えるのが あなたらしくて


また夜の雨の中 試されてる

その笑顔がふと
自分をすり抜けてく様に


結び目をまぎらわすRainy


それる / ふ"れる

次の季節色付く、僕は
何もかも 刹那に感じる

カランと鈴 鳥はさえずる
カフェが開く


もう1度 葉脈の様に
伸びる街の構図を
塊にせずに 1つ1つ

もう1度 葉脈の様に
伸びる街の構図を
塊にせずに 1つ1つ読み出すのは


螺旋なアートの側
どこへも続いてない段差

螺旋なアートの側
どこまでも続いてくダンサー


弾けた水の粒が、以前の記憶と共に
遠目に行かんとしてる

夜に冴える眼で、ふと戯けてみせた
星座がぶれた


揺れていく
水辺に灯る

揺れていく
水辺に灯る


遊んだ水の粒が、以前の言葉と共に
遠目に行かんとしてる

意味を手に戯けてみせる魂に
自分もぶれて、青く煌めいていく様


相合傘

七色の あの曲線にさ
貴方はどんな夢を描くの
愛に近い純粋が芽を出して
蔓になった

今そんなふうに 重ねた言葉は
永遠の様で 一瞬の様な魂みたい


相合傘したよ 春を継いだ雨のなか
街角の野良猫、その獣みたいな毛先を濡らし
瞳の奥に 何を感じた
鉄筋の森が影たち惑わす

今そんなふうに 重ねた嘘は
絵空の様で 現の様な存在みたい


雨音のリズムで 耳飾りが揺れてる
愛はまるで定義のない物と私は思った

今そんなふうに 重ねた掌
鮮明な様で 一瞬の様な季節みたい

快、

言葉は浮き沈み
草に風吹く
何かを知っては
また歩き出せるから

君に貰った思い出も
うねったり くねったり
何もかも無くしてしまっても
前を向ける なんて


季節は目眩く
隣が欠けても
石を積み重ねて
わすれかけても

風はまた吹いて
換気していく
新品みたいな姿で佇む


言葉はふいに還り
影でやすまる
色々と分かってゆくよ
流れる会話も慣れていく

君に貰った思い出も
揺らめく夕暮れ
明かりさえも消えた世界で
また笑い合えるかな


季節は目眩く
隣が欠けても
石を積み重ねて
わすれかけても

風はやがて吹いて
躰を換気する
新品みたいな景色を眺めてる


この世は何だろう
世界は何だろう
時に心配がこぼれそうになる

羽を伸ばすほど
遊べるほど
時に心配になってくる


君の世界 あの世界
人それぞれ変わる世界

風がまた吹いてゆけば
自分の窓を開けるのです


何もかも無くした後でも


0th Summer 

夕景、河原で石を積んでは
遊んでいた記憶 遊んだ記憶
その青春を 僕も見たくて
古いアルバム 辿っていた

鱗雲はいつの日も
夏の空を泳ぐ魚の様


夕景、家路に猫じゃらし振っては
話していた記憶 話した記憶
その想像を 僕もしたくて
土手に行って 模してみたり

ひぐらしはいつの日も
夏の終い感じる音の様


100年前の夏を想ってみたの
想ってみたの
今、その歌が聴こえてくるから
聴こえてくるよ


生まれてからの齢を遡ってみたの、
もっと昔に
今、その歌が流れてくるから
辿り着くよ



空蝉、昨日の虫たちが
また入れ替わるから
いつしか、この世界もさ
伸びては枯れる蔓みたいに

あっけなくなってしまいそうだから
あっけなくなってしまいそうだから

その時、聞こえる音はまるで
何世紀か前の 懐かしさかな?


100年前の夏を想ってみたの
想ってみたの
今、その歌が聴こえてくるから
聴こえてくるよ


生まれてからの齢を遡ってみたの、
もっと昔に
今、その歌が流れてくるから
辿り着くよ


夕景、河原で石を積んでは
遊んでいた記憶 遊んだ記憶
その青春を 僕も見たくて
古いアルバム 辿っていた

鱗雲はいつの日も
夏の空を泳ぐ魚の様

・      ・     ・      ・
・      ・     ・      ・

・      ・     ・      ・


空気

空気に乗った 
あるはずのない想像が遠くに浮かぶ
空気に乗った
もどかしい行動、言動 遠くに浮かぶ

空気の流れ ふと彼方へ
大きく伸びた背で あの頃
空気のなかで 振り返ってみた
ちいさな歴史


ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

笑ってみても 泣いていても

ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

有るのよ


空気の流れ ふと彼方へ
大きく明けた空に あの頃
空気のなかや 同じ季節でも
戻ることのない かつての歴史


ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

笑ってみても 泣いていても
髪に触れれば 心やすまる

ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

生きてることを実感する
巡る流れ そこに有るのよ


ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

笑ってみても 泣いていても

ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

その流れは 河のように


ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

笑ってみても 泣いていても

ゆらっゆらっゆらっ からの 
ふわっふわっふわっ

有るのよ

閲覧ありがとうございます!

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