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[詩集]あそばせ

今回は、はじめての詩集になります。

これまで投稿した詩の中から6本と
新たに3本の新作を掲載しています。

"あそばせ"というタイトルのように
言葉遊びをイメージした詩が多めです

この投稿を通して、
詩を気に入っていただけたり、
たくさんの作品を知っていただけるきっかけに
なればうれしいです。

かげろう

蝉時雨 歌を歌った
窓の外 雨が上がり
朱とも青とも言えぬ空を
気まぐれに遊ぶ鳥

鳥もまた夏模様
人々の賑わった
街の市場に君を見る
そして麗らに恋を知る


かげろうたつ道でさ
理想郷を目指してる
夏の日々を翻す世界
感情、踊らせて


かげろうたつ道でさ
理想郷を目指してる
大きくなる想像と
足どりに夢もまぎれた



君と時に 空想のなか
それもいいでしょう

やがて また雨が
窓を湿らせている


君の瞳に雨雲
きらめいて映った

それぞれの天気に詩を詠んで
語り合うよ



かげろうたつ道でさ
理想郷を目指してる

夏の日々を翻す世界
表情、踊らせて


かげろうたつ道でさ
理想郷を目指してる
大きくなる想像と
足どりに夢もまぎれた




季節は変わってく
髪が伸びては、それを想う
時に季節外れな暑さも感じる


君の瞳は それぞれの
季節を映し、魅せている

夕暮に期待した
僕らのことも



潮風を受けて 朝靄の道
モノトーンな時空を 遊ぶ束の間

潮風がうねり 意味をもたせる
モノトーンな夜よ 殻にならずに


呼ぶ


ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
夢のなか 寝ぼけた私と

ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
羽を開き星が 水面を泳ぐ



クジラに似た日差 口を開ける



風がそよいで 昼顔の街
パレット 窓に 描く世界は

遊ぶような 言葉の羅列
畳の上のオタマジャクシ


呼ぶ


ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
昼は暖か 眠そうな私と

ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
羽を羽織る音符が 外で踊るわ


ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
夢のなか 寝ぼけた私は

ゆらゆらぐらぐらぐらぐらぐ
羽がほしい気分です 理想の奥へ



さりげなく昇る月よ

終わりゆく景色 潮

さりげなく昇る月夜

終わりゆく今日は潮




渡し鳥

悲しさを 笑いに変えて
曇り空を 優しさに変えて
昔の夢を 現実に変えて


貴方は晴れ 畦道を駆けて
夏の味 深く薫って



思い出が褪せていく前
夕日に照らして

色鮮やかな風に羽ばたいた


遠い渡り鳥たち
また帰ってきてね

貴方の手を握り返して
そっと笑った




遠い街に青い空
誰かの歓びが聞こえる

眩しく光る景色
鳥が高く歌ってる


貴方の晴れ 街へと駆けて
空の色 深く色付けて



思い出が褪せていく前
朝に照らして


透き通った風に羽ばたいた


遠い渡り鳥たち
また帰ってきてね


ありとあらゆる言葉を紡いで
そっと笑った



遠い渡り鳥たち

また帰ってきてね

貴方の手を握り返して

そっと笑った



柔らかな窓辺

どんな景色が欲しくてたまらないのだろう
そんな窓辺で 夜明けを待つ

いつの日も芝居みたいな日々を
笑って過ごしてる みたいに暮らしてる


寂しさも何だか 遠い星に翔んでった
夕べの欠片を拾う 残像が瞬く

やがて現と 渦の奥
どこへも行けるの?



今、しずかに羽を開けば
朝の風を受けてみたい

群青が呼んでいる 
期待してみたい


言葉を知っては 
またわすれ

遊覧する
この世界


嘘だらけの最果てまで
愛らしくなる




何か話す度
1文字目から透明になる
深い扉の先の海
ノイズだらけの曇り空


魚の鱗 並ぶ様
空想の窓 線になって
光がやがて空虚になる
何度目かの並行線


あa



今、しずかに羽を開けば
朝の風を受けてみたい

群青が呼んでいる 
期待してみたい


言葉を知っては 
またわすれ

遊覧する
この世界


嘘だらけの最果てでも
愛らしくなる



今、しずかに夜が閉じれば
なつかしい風を思いだす

君もきっと呼んでいる 
また会う季節


わすれた言葉を思いだす
共に居たのさ この世界


嘘だらけの最果てに着く
愛らしくなる


愛らしくなる



Rhythm

耳の方に夜が歌ってる

耳の方 よくすませば

蚊のように、集いだす

ちいさな夜






夜が合唱してる夏の声

声が繰りかえす満ちた月の方

細胞が曲を鳴らす


ーー


La La La La 螺旋状に
霧雨も踊る様

La La La La スマホ取って
編集する この夜を

ダイブする


ーー


耳の方に夜が歌ってる

耳の方 よくすませば

蚊のように、集いだす

ちいさな夜



ネオンを吸っては

果実 噛み締めて

きらめきをマイナーコード

引き出した 弾きだした


ーー


畦で華々しく濡れた草

雨の次の晴れを呼ぶ

高らかに光る星の

手の平の街、街、



星が合唱してる夜の声

夜が繰りかえす褪せぬ空の方

細胞が曲を鳴らす

心 集いだす



ーー



La La La La 螺旋状に

霧雨も踊る様 踊る様

La La La La スマホ取って

編集する この夜を

ダイブする



オール

自分の先 水平線
遠目にクジラ 歌ってる
笛を吹いて 舟を出すんだ

気もちの奥 時に
貴方が眩しいばかり
旗のようになびいた服や
長い髪を思い出すのさ


夢みたいに遊び合ったと
めくるめく オールを漕いで
記録は水面 海を行くよ
鴎があんなに空をあおぎ

平行する世界で
踊る綿毛のなかに貴方
わすれたりしないと潤う
星みたいな瞳


気もちの淵に掛ける
笑い声がなつかしく
ミルキーウェイ 話そうか

朝もや バターを塗って
パンを食べた
貴方がまだ眩しいばかり

曖昧な言葉が段々と色付く季節
今なら笑い話にできるかな


夢みたいに遊び合ったと
めくるめく オールを漕いで
記録は水面 続きを行くよ
魚があんなに深く泳ぎ

平行する世界で
滴濡れた草原にいるわ
わすれたりしないと
思い出を引き出すよ


気もちの奥 時に
貴方が眩しいばかり
旗のようになびいた服や
長い髪を思い出すのさ

笛はやがて陸地の合図
約束の日を辿る
めくるめく オールを漕いで
めくるめく オールを漕いで



蒼い虹

霧雨の草原に 虹が目に映る
虹なんてもう見ることはないと思ってた

雨雲の歌を書いて 僕は歌ってた
晴れ間やネオンの街にやるせない気分で


昼間の街はカラスが舵を取ってた
けたたましく集っては 電線の上

彼らを横目に さっさと駆けてく
雨粒が僕を受けとめた


わすれないでいる
わすれないでいる
蒼さがふと蘇る

草原で天気雨
どこまで続くだろう

雨雲の歌を書いて 変わらず歌ってた
雨雲の歌を書いて ふと惑ってた


虹はやがて消えていく
僕もあの街へ帰るから
夕方のチャイムが
雨上がり 濁って見えた

虹が夜を読んでいる
獣道を下ってく
あの蒼さ どこへ行くのか

ふと見渡してる



水彩

遠い街でも 風は吹いてる
来たる雨は 花を咲かすことでしょう

遠い街でも 夏は過ぎ去り
鈴の音が 次の季節を鳴らす


しずかな日々に 踊る線になる
水彩の糸が 風にゆれてる

しずかな日々に 踊る期待した
繊細な糸は やがて光をつれて


溢る



遠い街にも 風は吹いてる
鉄塔や絵画の 色が褪せても

遠い街にも 夏は過ぎ去り
記憶の束を今
花束に変えて側へ


しずかな日々に 踊る線になる
水彩の糸が 風にゆれてる

しずかな日々に 潜る期待した
繊細な糸は やがて光をつれて


溢る



空に凧を浮かべた
集う想い 
しみこんだ残像 

夏が暮れる


空に凧を浮かべた
集う想い 
しみこんで

鳥に近づいてゆく


暮れる空で 鳥の行先を気にして

鮮明に映る 影もつれて

溢る


あそばせ

目が冴える 東雲色の電波塔
夕景飲んで喉の方 麦の味が通う

目が冴える 東雲色 迂回した街角で
朱鷺の面して 笛を吹く
家屋のアンテナ ネジをまく


遊ばせ 遊ばせ 悠久の水辺
遊ばせ 遊ばせ はにかんだみぞれ

遊ばせ 遊ばせ 永久の水で
遊ばせ 遊ばせ 歯に噛んだみぞれ


シンメトリーの夜空です オーダーした感受性
そこの1つの奥深い星で食べて歌にする

目が冴える 東雲色 迂回した街角で
朱鷺の面して 笛を吹く
世界の坩堝に向けて


Asobase..  Asobase..



閲覧ありがとうございます。

また詩集にまとめられるように
これからも詩を投稿していきますので
よろしくお願いします。

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