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[詩集]ただいま

詩集 第4弾!!
前回の詩集 "すなのひ" に続き
気に入っていただけたらうれしいウレシ!!です。

[呟き:1]

嘘をつく日に吸った空気
抜け殻の様

つい完璧を求めてる心に
高く積もってく


街の窓 鱗みたく
また僕らをながめてる

視えない夏風 高鳴って
季節のページを捲る                                      
                                        

ーーー ーー ー - - - .    


うねる夏が閉じてゆく
君の顔が 薄れてく


うねる夏が閉じてゆく
僕もまた 薄れてく


ーーー ーー ー - - - .  


一夏は笹舟で
遠い海まで手を振って


静寂の街が明けていく
愛しい記憶もどこへゆく


どこが終点だったかな
きっとここではないでしょう


慣れた道を振り返る
次の季節に触れる肌


やかん

心の弦を 弾く日々や
時計の砂 積もる昼に

開いたドアと君の話し声
やかんが沸いて しばらくしずか

出来たコロッケ 混ぜるコーヒー
しゃれたカラスが 雲の海へと

肩を寄せて テレビをながめ
呟いたり 感心したり



何気ないけど あどけないよ
向いた顔に 笑う誓いに

続け様は 素朴な匂い
干した服に 雨がぽつり

夕凪 風の便り
暮れる日 微かに胸に響いたり



紅葉が増えていく街と目が合う
何か言葉で表そうとする

チャイムの鳴る道を歩幅合わせて
哀楽も踊るよ 仲睦まじく


他人行儀も過ぎて 馴染みの顔へ
水に流す思い出や 仕舞う思い出も数多

理想と時に反比例したり 寂しかったりしても
何かを食べて蘇る心があったりするのです



何気ないけど あどけないよ
向いた顔に 笑う誓いに

続け様は 素朴な匂い
干した服を畳み 明日に


あの言葉は喉の奥に
涼しい夜をゆらりゆらり

続きはまた 朝の街並み
おやすみなさい


日没の歌

陽が深く当たり 紅い色が街を染める
家を求めて 人は帰路を行く

海辺からも人気はなくなり
微かに聴こえる波の音

耳に付けたイヤホンから
この景色の様な曲を流す

ものすごく遠くを行く鳥も
哀愁漂わせ過ぎていく


今日の陽は沈んでいき
薄暗くなっていく周りと

そんな空を見上げれば
そこには半透明の月

即興で作った詞と
今流れている音楽を合わせて

日没の歌を歌うよ
それを口ずさむよ


"夜に向けて響く声
時は今 月の移り目
手を繋ぐ自然と自然に
しばし夕陽とダンスを踊る"


日没の歌 口ずさむ
日没の歌 海へ歌う

揺らぐ沈む夕陽に話す言葉は
これぐらいしかないけど

日没の歌 口ずさむ
日没の歌 海へ歌う

揺らぐ沈む夕陽に話す言葉は
これぐらいしかないけど


それでも この景色を愛してる
それでも この景色を愛してる

Camp

"あの星座の名前は何?"
夜空に指を向けて話す君

細かく星を見ることは
そういえばなかったな


蠍、魚、羊たち
流れ星を手に遊んでる

星の刹那の更なる刹那くらいの僕や
この陸は


透き通った形だけれども
時々、暗がりが沁みていく
笑った顔も むかしの方へ行ってしまいそう

"哀しい顔しないでよ"
そう横から君の声

夜空の星とどこへ行こう



どれくらい遡れば
僕は星々を知れるのだろう

永い永い髪の様な銀の河
しずかに見上げる



透き通った形だけれども
時々、暗がりが沁みていく
笑った顔も 夢のなかのひとつになりそう

"わすれた振りして居ようよ" と
側で笑いを溢す君が
朝を招いてる


朝の顔になる


朝日は幼い果実みたいで齧ってみたい

薄く浮かぶ雲の味 


[呟き:2]

影がゆれるカーテンをまるで
蛹になったみたいに纏い
独り言呟く機械じみる

でも
テーブルの果実に気付いてた猫に
手招きされて
湯の気が上る煎じたお茶と
時を過ごす


冬眠

眠れない夜に
魚が天の河渡る想像してる

眩い鱗は冬の星
源流まで白く色めく

私も透明傘に映る記録を
束ねては

名も付けずに風に乗せ
現世に似た地のあの人へ


魂を撫でる様に
都市部の蛍光がなびいてる

スワロー憩う夜の畦から
浮かべた願い


魂を撫でる様に
テーブルの上 言葉が踊ってる

スワロー似た絵を野原へ
儚いしゃぼんに手を振るみたいに


喩え虚空も恋しく感じるよ
枝分かれのあの葉はいつまでも

時代の泥濘の花みたいに
きらびやかに残ってる


泡沫

鉄筋の花が咲いてる様に
見ゆる世界に冬の風
些細な茎に
笑って吹いて 笑って吹いて たなびく

鉄筋の花が咲いてる様に
見ゆる世界に冬の風
些細な茎に
笑って吹いて 笑って吹いて たなびく


遠い土地で鳴いた鳥と
舟を浮かべた旅人
我をわすれ
枯れ葉の束を抱き なつかしく眠る

嘘もまた浮遊する
どうにも話の蔵が錆びてく
流動する縁は泡沫
朱鷺が摘んでる


つい前迄 夏でした
つい前迄 夏でした
移ろう毎に拭う言葉の隙間に
また冬季を通す

つい前迄 夏でした
つい前迄 夏でした
移ろう毎に拭う言葉の隙間に
また冬季を通す


おもかげ

面影をわすれないで
近くに愛しさみたいに燻製の匂いが
漂っていたの

月日の移り目でくしゃみが出た
伝書ハトが伝えたかの様に
あなたの言葉を感じた


ららら らるら

らるら ららら


約束は華やかな花をもって表へ出た
ぎこちない言葉の糸と
ゆらゆらと月を仰ぐ

旅人の目がふいに潤う時
ちょうどこの時間の空を見た時


ちょうどこの時間の空を見た時


[呟き:3]

雨ふり曇った窓に
線をかいたりして遊んでいれば
また絵画みたいに曇っていく

そんな日


遠くで
空に漂っていた雲の形が
颯爽と駆ける獣の様に見えた

そんな日


自分のすきなぬいぐるみの新品を手にいれる夢を
何度も見るのです

それだけ2つ目がほしいということなのかな


ただいま

晩夏ばんかの道に麦が笑う
帰り際に会釈する
狗尾草エノコログサ摘んで、いつも手に振る私たちみたいな人と
 
半透明の月としたたる夕景
ほこらの傍で変わらず眠る猫
同じ街、何れの光景
途端、にわか雨 若い雨

 
一夏の終焉と しずかな気楽と
そよいだのは 馴染みの声
繰り返す“ただいま”
 
どこか憂いの漂う外と 翌月へと継ぐ淡い波長
呟く 暮らしの音
鳴らした“ただいま”
 
 
タ凪の様に 心を撫でたなつかしさ
春を急いでまた夏も急いだ空は
また疾風はやてのごとく
駆け抜けて
伝えたりない言葉の欠片も海の渦へ
戻りゆく
 
 
一夏の終焉と しずかな気楽と
そよいだのは 馴染みの声
繰り返す“ただいま”
 
どこか憂いの漂う外と 翌月へと継ぐ淡い波長
呟く 暮らしの音
鳴らした“ただいま”
 
 
晩夏の後の影たちよ どうかまた巡る日まで
道で摘んでいつも手に振る私たちみたいな人と

水面に映る夜と街 心内までとも
囁く 虫の羽音
しばらくの“さらば”
 
繰り返す“ただいま”




閲覧ありがとうございます。
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ぜひぜひ!







読みかけの本を僕は棚に仕舞って
ペンを持ち 紙に文字を綴っていく
何の捻りもない徒然を書き起こし
古ぼけた箱のなかに溜めていった

偉そうにしていたんだ 仕舞いこむ所くらい
中身は全くの薄っぺらさ
愚痴の掃き溜めさ

まだ読みかけの本の影響受けて
構想も無しに
その日なりの気分で綴ったからさ


自分に備わってない可笑しさ
誰かを網羅し 零れる笑みが見たい
頑なでつまらない僕の頭のなかに
ユーモアがあればな



中身のあること 書きたくなって
難解な本を読んでみたり
画数の多い言葉をはさめて
意味の深い文を創ってみたい

頭が良くなって 思いは深層
なってみたかった 現状をこえて


でも相変わらずな自分なもので
頭回しても 頭回しても浮かばない
けどなんだかそんなことで笑えてくるのが
ユーモアなのかな


自分に備わってない可笑しさ
誰かを網羅し 零れる笑みが見たい
頑なでつまらない僕の頭のなかに
ユーモアがあればな


🎅🤶🧑‍🎄

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