ボット先生 【第34話/全35話】
「動くんじゃねえ。さもないと、コイツの命はないぞ!」
月明かりが、マーさんの禿げた頭を照らしていた。マーさんは、左腕で駅員さんを抱えていた。駅員さんは、帽子が脱げ、濡れた前髪が額に張り付いていた。
「面目ねえ」
駅員さんは、腰の辺りで両手を広げ、苦笑いした。彼の米神に、マーさんはピストルを突き付けていた。
マーさんは、鬼のような顔だった。ドローン軍団を使ってボクを浚おうとしたけど、警察に阻止されて、いよいよ手段がなくなり、駅員さんを人質に取った。どうしても、ボクを連れて行く