見出し画像

ターニングポイント

ここのところ、急にフランス語力が上がった、と思う。

早口のクラスメイトが言っていることがわかるようになった。
お店に行って店員さんと話す時も緊張しなくなった。
字幕付きのドラマを見ていて、スクリプトが大体わかるようになった。

◇◇◇

そして昨日、わたしがフランス語を学んでいく上で、きっとターニングポイントになるだろうな、と思うできごとがあった。

昨日の授業の最後に、3人でグループワークをする時間があった。
その日に習った文法を使って、かわりばんこに文章をつないで短いお話を作ろうという内容のワークだった。

よく晴れた日で、窓から光が差し込んでいた。
ガヤガヤと騒がしい教室の中、ふと周りを見渡して、急に胸が詰まって涙が出そうになった。

オーストラリアから来たクラスメイトと、コロンビアから来たクラスメイトと、日本から来たわたし。
3人集まって、フランスの片隅でワークしている。

ああ、本当に、遠くまできたんだなぁ。

◇◇◇

わたしはこれまで、心のどこかで、「外国語が話せるようになるわけない」し、「海外の人とコミュニケーションがとれるわけない」と思っていた。
やりたいと思いつつ、蚊帳の外にいるような、ひとごとのような感覚を抱いていた。

それが、この光景はなんだ。
これこそ「コクサイコーリュー」ってやつなんじゃないだろうか。

いろんなハードルはあったけれど、いちばんのハードルは、「できない」という自分の思い込みだった。
できると思って少し手を伸ばせば、すぐ届く場所にあったんだ。

昨日からそのことが嬉しくて、じわじわと嬉しさが体に染み渡っている。
風の強い夜にあったかいおでんを持って歩いている時みたいな気分だ。
この感覚をこれからも大事にしたいなぁ。

最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。