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久世芽亜里 「コンビニは通える引きこもりたち」読書レビュー

「あなたの引きこもりに対するイメージは全部誤解です!!」

いきなりこの様に言われてあなたはどう思いましたか?
おそらくは不服なのでは。

・いやいや、引きこもりのイメージって言ったら……
・私の子供が引きこもりだけど行動は世間で言われている~

あるいはこうした感想を持たれましたか?
ではお聞きしますが、そのイメージというのは例えば

・部屋から一歩も出ようとしない
・不登校が原因で引きこもりになった
・暴力事件を起こすのではないかと思っている

この様な物になっていないでしょうか?

もしそうだとするなら不服に思う前に、
まずこちらの本を読んでみて下さい↓

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「久世芽亜里著 コンビニは通える引きこもりたち 」

こちらは千葉県の民間引きこもりサポート企業に勤務されている著者が
「自身の見聞きした経験や同企業の理念」
を元に昨今の引きこもり事情とその対処法を述べています。

書籍の記述順を簡単にまとめると

・まずは昨今の引きこもり事情
・続いて各種支援団体との関わり方
・勤務先のサポート指針
・親御さんへ向けての対処法
・企業の理念と設立理由

この様な順番になっています。
特にサポート方針と対処法については、
実際にお悩みの方に大きな力になってくれそうな気がします。

ですがそれ以上に私が一番印象に残ったのは
「テレビで紹介されていたかどうかはその団体が信用できるか否かと
全く関係がない」
という点です。

「支援団体の中にもろくでもない連中がいる」
というのは以前紹介した森口奈緒美氏の著書
「自閉女の冒険 モンスター支援者達との遭遇と別れ」を
読んで知っていました。

ですがこうして支援者側の視点から見ると
「そもそもテレビ側は欲しい映像が決まっており、
それを撮影させてくれそうな団体を探している」
という一文が印象に残りました。

これだけだと単にテレビ側が求めているだけですが
そこにろくでもない団体側の
「無理やり連れ出して後で高額な料金をせしめる」
という利害が一致するととんでもない事になってしまいます。

それにデリケートな問題である引きこもり支援でこの様な裏側があるのであれば、
昨今報道されているニュースやワイドショーも
この様な形で前もって結論ありきの内容になっているのではないでしょうか?

故に目の前の報道やネットの情報を含め、
あらゆる情報は一度疑ってみるという視点が必要なのかも知れません
(無論、私が今ここで書いているレビューもですよ)

なので全体としておすすめできるのは、
引きこもり問題を抱えている当事者の親御さんですが、
社会問題としてお考えの方も一読していただきたいと思えました。

という訳で本日は日常演舞が
「久世芽亜里 コンビニは通える引きこもりたち」
を読んだ感想を述べる読書感想記事でした。

それでは又次の記事でお会いしましょう!!

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