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超初心者さんのための小説講座(4)〜オチのつくり方

小説を書いたことがない人、または超初心者さん向けの小説講座。

4回目は「オチのつくり方」です。

前回はこちら。↓


話を終わらせるには

前回は、話を終わらせるにはどうすればいいか説明しました。

以下の2つが必要でしたね。

  1. 「え!?」という驚き

  2. 「なるほど!」という納得


ですから、話の最後で、

「え!? な、なるほど、そういうことか!」

という反応を起こせば、話を終わらせることができます。


この最後の部分が話のオチです。

よってこうなります。↓

オチ = 驚き + 納得

今回は、そのオチをつくる方法を説明していきます。


驚きとは

上でも書いたとおり、オチは驚きと納得で成り立っています。

まずは驚きについて見ていきましょう。

驚きとはどういうときに起こるのでしょうか?

簡単です。

隠されていたものが現れたとき、驚きが起こります。


秘密が明かされたとき、正体がわかったとき、真実を知らされたとき、人は驚くようにできています。

概念を図にするとこんな感じです。↓

隠れていたものが現れると驚く


ですから、驚かせるには、

何かを隠しておいて、それを見せればいい

ということになります。


納得とは

ですが、驚きだけではオチにはなりません。

そこには納得がなければならないからです。


納得とは何でしょうか?

納得とは、理屈が通ったときの感覚のことです。

理屈というのは、因果関係などの物事の関係性だと捉えればいいです。


たとえば、

  1. 誰かにひどいことをされた

  2. だから恨んでいる

  3. だから殺した

などは、1だから2、2だから3と理屈が通っていますよね。

理屈が通ると、「ああ、確かにそうなるよね」と納得が起こるのがわかると思います。


驚き+納得を起こすには

さて、以上の2つがわかれば、オチをつくるのは簡単です。

上で見てきたとおり、

  1. 驚き = 隠されていたものが現れる

  2. 納得 = 理屈が通る

でした。

ですから、オチをつくるにはこうすればいいのです。↓

  • 隠しておいた理屈を最後に示す


理屈を隠しておいて、それを最後に示せば、驚きとともに納得が起こります。

隠されていたものが現れたことで驚きが起こり、理屈が通ることで納得が起こるわけです。


例を出して考えてみましょう。

ちょっと長いですが、たとえばこんな感じです。↓

1.暴力を振るうひどい夫と暮らしている女性がいた
2.だが、彼女はいつも夫に豪華な料理を振る舞い、世話を焼いていた
3.周りの皆は彼女を心配しつつも、なぜ警察に相談しないのかと訝しく思っていた
4.ほどなくして暴力夫が病に倒れ入院したが、彼女は夫に差し入れするなどしてかいがいしく看病した
5.やがて夫が病死した
6.葬儀が終わると彼女は晴れ晴れとした様子で新しい人生へと踏み出した
7.実は彼女は夫を病気にするために、コレステロールたっぷりの料理を出し、タバコを勧め、だらだらした生活を送るよう世話を焼いていたのだ
8.すべては彼女なりの暴力夫への復讐だったのである

隠されていた悪意が現れることで驚きが起こり、彼女の行動に理屈が通ることで納得が起こります。

このように話にオチ(驚き+納得)をつけると、それなりに上手く終わらせることができるのです。


今回はここまでです。

短編を書こうと思うなら、オチをつけることを忘れないようにしましょう。

オチがなくても成立する話はありますが、最初はしっかりオチのある話を考えた方がいいです。

応用は後でいくらでもできます。


繰り返しますが、オチを作るには、

  1. 理屈を隠し

  2. 最後に示す

の2つをやればいいだけです。

もし、すでに短編を書いているなら、オチがあるのか確認してみるといいですね。

読者にわからないように理屈を隠し、最後に鮮やかに示すと鋭いオチが作れます。

ですから、そういった理屈をどう考え出すかが次のポイントになってきます。

それについては次回以降に続きます。


今回のまとめ

超初心者さんのための小説講座「オチのつくり方」でした。

  1. オチ = 驚き + 納得

  2. 驚きは、隠れていたものが現れたときに起こる

  3. 納得は、理屈が通ったときに起こる

  4. オチを作るには、理屈を隠し→最後に示す

まだ作れなくていいですが、ここまでで「ストーリーってこんな感じなんだな」とわかったと思います。

次回は「とっかかりのアイデアを出す」です。↓

それではまたくまー。


(2023/2/20追記)
わーい!

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