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哲学的な肉欲 Philosophical "Lust" Phisophische 《Lust》


Poesie für das Fleisch
Poesy for the flesh
肉のための作詩



鶏肉の旨味の由来は
鶏が飛べないけれど
もっと自由と優雅な牛だから

貝類の蛤の鮮味は
新鮮だから
初めての味なので
聖書の言った海と黄土の悪*1
味にしみ込んだではなく
海と黄土の香りは人に対して
珍しい、それと
懐かしい

牛の肉はもし硬すぎると
歯が崩れる
かたい人はだれも好かない
柔らかくで、繊細な
そして芳醇な油という
喜びの命の水(Aqua vitae・ワインの精)を
取り入れなくちゃ
苦くない空豆(vetch)*2を食べても
天(あま)の甘さがない

花と言えば蜜に想像するが
花のつぼみは苦い
花弁は、麗しくて、潤い、しっとりした
味よりは香りが強い
食うより吞むの感じ
蜜の味があまり出ない
密だ

太陽の味は甘い!
ミルクと蜜
その混ぜた飲み物の味が分かりますか?
「どんなに今がつらくたって」
「何もうまくいかなくたって」
明日が見えなくだって
曇りと雨の日でも
「どんなに陰ってても温もりは優しく」
発酵した、そう
蜂蜜酒(Mead)
または馬乳酒(Airag)
の様に
空から、荒ぶって、でもたおやかで
私に降り注ぐ
「それでも昇る 朝日の向こう側に」
「そしたら昇る 一直線の光だ」
青春も、病みも、不幸も、歳も、いなくなっても
私が知るすべてを、君を捧ぐ
無邪気な、誠な
曇りなく
晴れた「澄」空よ!*3

キュウリの味は
灌木の無聊(ennui)
普通に食べても
瑞々しくて面白いですが
その隠された鋭さ
その苦い真実は
塩と味噌で漬けなくちゃ
わからない

トマトと言えば
イタリアンを想像する
酸っぱいで、麵類に良く合う
穀物の単調と無意味の命から
命の楽しさを教えて、救う
発酵に似てる
まるでウォッカを作る様だ なんにもかも
ワインの精に変わる
水が喜んで葡萄酒になり
その酩酊が血と精になり
乾いた命を潤う
中国で、普通には
玉子と一緒に鍋で焼いて
少し水を垂らして煮込めば
その酸っぱい汁は
泥臭い養鶏場の匂いを隠す
そうだ トマトは紅い葡萄だ!


豚肉は臭いでも
ちゃんと焼けば
或いは香辛料を使って煮込めば
野菜と一緒に炒めて
黄金に変わって
まるで玄米
まるで褻稲(けしね)
まるで俗人の舎利(しゃり)
あたたかくで
うまい

魚の味は
さみしい
水を抗えて、自由意志で生きる
意のままに、愛のままに
我儘に
ただちょっと混濁の水を
楽して、逍遥するだけの
水の流れみたいに儚い、
水の記憶に何も残さない
水を否定しない、でもなお闘う
その間もなく散った命の肉
その人間の憧れの
道(たお)、あるいは化(か)
徳(てく)より生きて、でも徳に縛られない
海という空にいる鳥
良い魚、宵闇肴

海の味は
その魚たちの涙
故郷へ戻れるだから

宙に見上げると知れる
宙は悲しい、むなしい、空っぽな場所
虚空という、その人のないにも見える
そのあき空の味は
秘密の音楽
光がないと勘違いした
灰色にしか見えるかもしれないが
人の七色、プリズムの色相は
太陽や他の恒星の輝いている時に
その眩しい光線がプリズムを通過するとき
すべての色を、そのプリズムで
反射と屈折する
「理解」している
生きている
虹の「七」を超えて、全部「十」の色がする
その踊る色の曲よ
すべての人の見える、感じれる音楽を
祝福する
彼自身は彼自身を
食えない
呑めない
でも彼が満ちている、なぜなら
口が利かなくでも
この宇宙の永久の沈黙の中
言葉を超える
「人間」そのものがいます。
不朽の「人間の叫び」とともに

私はどうして
食べ続けなくではならないでしょうか?
食べるために生きて、
命を壊して、それを食べる事をひたすらに続ける
その向こうに私が食べた、食べ損ねた、そして食べる事ができない
この世の全てを喰いつくした後
どの様な命が待っている?
この腹は満足になれるなのか?
この宇宙を食べた後
自分の味はどうだ?
それだけはしらないかも
と考えてもする
私の味は
昇る日、沈む日を待つ向日葵
永遠の薄明の中で
寂しくない なぜなら
私が命を自ら全部を捧げる程に
綺麗な朝日・夕陽と
まもなくあえる
私の愛人 愛しい君よ!
昼も夜も私たちがあえる
たとえ私たちは
太陽と月になっても
華と鳥(ちょう)になっても
風と土になっても
私という人と貴方という宇宙になっても
私が君を愛する
そして黄昏に化(か)わる
秘密な蜜に化わる
抗う黒風に化わる
悲しい詩に化わる
私が君をあいする
愛しい命よ!
私は甘鳥*5だ。
毒々しいの神酒の雫を
葡萄の枝で集めて
Orc(隠されたCor) *4のいる洞窟から
燃える彼の熱で
その木を燃やした
その暖かい宝を
宇宙と分けて
宇宙に火をつけろ、
宇宙を燃やし、灰にする
そして天から生まれた
亜麻鳥の涙は
その灰を潤い、育って
川や海となり、
月を映って
その月を、その月に、私が
すくいたいなら
手のひらで泡を
唇に近づける
キスをして、そして悪戯のそよ風を吹いて
その泡は、バブルスは
真っ黒な、無限の虚へ飛ばす
空という海原で泳いで
盲目の魚よ!
海の流れに抗いながら、故郷に帰る。
美しい結婚と抱擁に感動した後
血に染まって
紅き愛となり、止まりなく脈打つ心臓に
永遠に生き続けろ


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脚注と解説(日本語訳はDeepLと辞書を使用)
footnotes and explanations (the Japanese translation is done through DeepL and a dcitionary)

*1 「レビ記11:10-海にも川にも、水の中を動くすべてのもの、水の中にいる生き物のうち、ひれとうろこのないものはすべて、あなたがたの忌むべきものとする。
King James 版から訳された。
パブリック・ドメイン。

*2 "牛は苦いヴェッチを見つけると幸せになる。" 断片4『ヘラクレイトスの断片』(ヘラクレイトス著、ジョン・バーネット訳、wikisourceより引用
https://en.wikisource.org/wiki/Fragments_of_Heraclitus
パブリックドメイン

*3 このスタンザ全体は、架空の音楽バンドPoppin' Party form Bang Dreamが演奏する素晴らしい曲へのオマージュである。太陽」とは富山かすみのこと。 走り始めたばかりのキミに》《1000回潤んだ空》《前へススメ!》の歌詞を参照してください。

*4 ウィリアム・ブレイクの神話に登場するオークのこと。
Orc (Blake) - Wikipediaを参照。

*ヒンズー教のガルーダと古代ギリシアのプロメテウスの伝説を参照してください。

*1 "Leviticus 11:10 - And all that have not fins and scales in the seas, and in the rivers, of all that move in the waters, and of any living thing which is in the waters, they shall be an abomination unto you:"
King James Version.
Public Domain.

*2 "Oxen are happy when they find bitter vetches to eat." Fragment 4Fragments of Heraclitus, by Heraclitus, translated by John Burnet, retrived from wikisource
https://en.wikisource.org/wiki/Fragments_of_Heraclitus
public domain

*3 This whole stanza pays homage to the wonderful songs performed by the fictional music band Poppin' Party form Bang Dream. The Sun refers to Toyama Kasumi. Please refer to the songs
《走り始めたばかりのキミに》
《1000回潤んだ空》
《前へススメ!》

*4 As in Orc from William Blake's mythopoeia (created by himself)
Please refer to
Orc (Blake) - Wikipedia

*5 please refer to the Hindu legend of Garuda and Prometheus from that of ancient Greeks


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