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家族の新たなステージ 義母の施設入所にむけた行動

80代を超えた義両親は、二人暮らしでした。
義父は海釣り、義母は大正琴と、夫婦ともに外に出て趣味を楽しんだりしていました。
高齢であり、いくつか大きな病気もしていましたが、病気も安定して元気に過ごしていると思っていました。
あるきっかけから、義母が施設入所になりました。
その時の様子、施設入所までの手続きや私の行動と考えをまとめました。

義母の変化


二人を訪ねていくと、午前10時頃でしたが、義母はベッドに横になったままでした。
家事意欲どころか、起きる意欲も低下していました。
義父に聞くと、毎日ほぼ寝て過ごしているということでした。

義母にとって、気に障ることがあり、それをきっかけに、活動意欲が低下していたようでした。
一時的なものかと思いましたが、その後も状況は改善せず、意欲の低下から食欲もない状態でした。
高齢者は、数日ベッドで過ごすことであっという間に筋力も低下します。
気持ちも落ち込んでいるため、活動量もなかなか改善されない状態でした。

寝たきりというわけではありませんが、食事の準備の他、生活全般の支援が必要な状態で、義父ひとりでは、義母の介護はできないということでした。
私も高齢の義父だけに、任すこともできず、かといって仕事を抱えながら、義母の介護と両立はできるのかと考えました。

地域包括支援センターへ

自分たちだけでは今の状況を改善させるのは難しいと思いました。
同時に、この先に必要になるだろうサービスの利用がスムーズにいくように介護保険の申請をしようと行動を起こしました。

最初に、地域包括支援センターへ相談にいきました。
地域包括支援センターは、市町村が主体となって、保健師や主任介護支援専門員等が配置され、住民の健康保持や生活の安定のために必要な援助を行い、保健医療の向上・福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設のことで、どのようなサービスが必要なのか、そのためにはどんな手続きが必要なのかを相談できる窓口です。
地区ごとに包括支援センターが設置されているため、義実家の近くの包括支援センターを訪ねました。

まずは、現状を正直に伝えました。
義母も施設入所について前向きに考えていたので、担当してくださった主任介護支援専門員の方へそのことも伝えました。
介護認定の申請をすすめながら、施設探しも同時に行うことになりました。

私自身も、市が情報をまとめている介護情報紙をもとに、施設区分や施設の一覧から、義母の状態にあう施設について調べ、気になるところには電話でお話を伺いました。
施設で出向いたこともありました。
今の現状、介護申請中であることなど、現状を伝えます。
どこの施設も空きがない状態で、退所されるのを待つ状態でした。

それらのことを同時に行い、スケジュール的には多少忙しかったのですが、包括支援センターの主任介護支援専門員の方の迅速な対応もあり、私たちの家の近くの施設に入所が決まりました。

施設では、一人ずつ個室があり、義母もお気に入りの物を持ち込み、新しい生活にも慣れ、少しずつ気持ちも上向きになっていきました。

義父と離れ、寂しい気持ちもあるようでしたが、施設では時間になると施設の方が声をかけたりして、起床や食事、掃除を促してくれ、徐々に自分らしさを取り戻したようでした。

80代になった義父の一人暮らしも心配ではありました。
長く生きてきて、義父なりのこだわりもあり、家事もこなしていたので時々様子を見に行くことにしました。

家族の形

たまに、義母が家に戻って、義父と一緒に食事をしたりすることもありました。
長く連れ添った夫婦でも、年齢を重ねていき、体の調子・取り巻く環境も変わったり、考えも変化したりします。

希望したからと言って施設入所がすぐにできるわけでもありません。
義母も体調悪化からの選択ではありました。

いろんな家族がいる中で、施設入所しながら義父との時間を持つなど、適度な距離感を保ちながら過ごすのも一つの在り方かもしれないと思いました。

高齢化社会で、家族の介護などは身近な問題です。
家族の変化に戸惑ったり、何から始めていいのか分からないこともあります。
本人の意向、家族の意向など、考えることも増えます。

同じ条件の家族なんていません。
いろんな家族がいて当然です。
家族内のことを話すのは、恥ずかしいと思うかもしれませんが、家族だけで抱えずに相談をお勧めします。


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