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釣りタイトルって意味あるの?

釣りタイトルって意味あるの?
デュースブルク・エッセン大学の研究

ネットの世界に限らず、読者の興味を引き付けようとしているタイトルが散見している
いわゆる釣りタイトルだ(英語ではクリックベイト)

しかし、釣りタイトルにどれほどの効果があるのだろうか?
やはり、過剰な煽りは人々を引き付けるのか?
それとも、釣りタイトルにはうんざりしているのだろうか?

2017年の11月27日から12月3日までの7日間にFacebookに投稿されたニュース4400件以上を分析して、釣りタイトルの効果を調べた
大手5社とタブロイド版5社のニュースを対象にした

分析の結果、タイトルに『!』『?』が含まれていると、最大で2.5倍の反応、シェア、コメントの増加があった
ただし、本文に『!』『?』を多用すると、反応が悪くなった
『!』『?』を多用することで可読性が低下するのが関係すると思われる
また、頭の悪い文章に見えてしまうようだ

タイトルの文字数も反応に影響していた
タイトルの文字数が2倍になると、コメントは23.7%減少していた
ただし、反応とシェアについては影響なし
一方で、本文は長いほうがプラスの影響を得られた

定番の釣りタイトルを使っている場合、普通のタイトルに比べて反応、シェア、コメントの4分の1が失われていた
よくあるフレーズは使わないほうがいい

他にも、
ネガティブな本文だと、コメント数が12.1%増加
ポジティブなタイトルだと、反応が17.3%増加
なども判明した

しかし、総合的に見ると、釣りタイトルは効果がない!
どうやら、読者も釣りタイトルで騙された経験があるので、釣りタイトルに期待しなくなった
閲覧しても『やっぱりな』で終わってしまう
そのため、釣りタイトルに然程の効果はない(一時的に閲覧数を伸ばすのには使えるかも)

釣りタイトルという一種の文化を既に共有している
タネの割れた手品で驚かないように、手口の知れた釣りタイトルに期待していないのだろう

完全に釣りタイトルが無意味かと言うとそうでもない
中身が伴っていたら、タイトルで煽っても問題ない
読者の期待をいい意味で裏切れるなら、釣りタイトルにも効果がある

まあ、中身を伴わせるのがどれだけ難しいのか、目を瞑ればの話だが……

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参考文献
Click me…! The influence of clickbait on user engagement in social media and the role of digital nudging
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0266743

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